渡部昇一流『四書五経』の解釈 312
😈 決断を迫る (『孟子』告子上)
🌍 魚は我が欲する所なり。熊の掌(たなごころ)も亦た我が欲する所なり。二者兼ぬることを得べからずんば、魚を舎(す)てて熊の掌を取らん者なり。
魚も美味しいし、熊の掌も美味しい。
両方とも食べられるのならいいけれど、どちらかだとしたら私は熊の掌をとる。
熊の掌は、伝統的に「一番美味しいもの」を表している。
これは、どちらか一方をとらなければならないという決断を迫られたときにどうするのか、という話である。
決断は長い時間かけて出す場合と瞬時に出す場合とがあります。
これは日頃自分が何を考えているかによって判断できるものです。
♠️ 膿んだものは潰せ (日本のことわざ)
おできは、完全に化膿してしまったら、ぐずぐずせずに、潰して膿を出したほうがよろしい。物事の解決を早めるためには、あれこれ迷わず思い切って決断することが大切であるとのたとえ。
何かをやろうとして決心して、断乎実践すれば、どのような困難も克服できるし、目的は達成される筈である。
決断する前に、十分に考えることは是非必要である。が、「下手な考え休みに似たり」と昔から言われている。失敗するしないは考えずに、まず決断する。失敗したら再び起き上がり、またスタートから歩き出せばよいではないか。
迷いの中での思考では、解決の糸口を発見するどころか、ますます自分自身を混迷の中に追い込んでしまうだろう。
ー『座右の銘』研究会ー
こういうことは日常茶飯事の出ごとではないかと思います。
例えばコーヒーなどを勧められて
「ホットとアイスどっちがいい?」と聞かれて
「どっちでもいい」と答えたら
「どっちかはっきりしてよ」と。
これは日本人に多いらしい。
こうした「決断力」は日常生活の中で培われるものです。
自分がどんな生き方をするのかをきちんと整えていないと咄嗟の行動に間に合わないものです。やはり、「失敗を恐れない」ことが大事でしょうね。
では、本日もつつがなくお過ごしくださいませ。
ありがとうございます😊
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