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ローマとカルタゴ


「カルタゴは滅ぼされるべきである」

これは共和政ローマの政治家である大カトー(前234〜前149)の
非常に有名な言葉である。
その内容から「両雄並び立たず」と解釈されることもある。

第二次ポエニ戦争の後、ローマはカルタゴを同盟国にする道を選んだ。
しかし、大カトーはそれに反対で、どんな演説の後にも
「デレンダ・エスト・カルタゴ(depends est Carthage)」
と付け加えたという。
結局、大カトーの言葉に従ってカルタゴは滅ぼされてしまうことになった。

カルタゴを「ジャパン」と置き換えて考えたのがフランクリン・ルーズベルトであった。
ルーズベルトは昭和の初めから「日本は滅ぼされるべき」という確信を持っていたようだ。
一つには豪満征服をきっかけに世界征服を目指すとした田中上奏文(当時の田中義一総理大臣が昭和天皇に極秘で上奏したとされる真偽不明の怪文書)の存在を信じたためと言われており、
もう一つは支那に彼の一家が持っていた権益を守るためであったとも言われている。
今一つ挙げれば、日本の海軍力を脅威に感じていたという理由もあっただろう。
〈渡部昇一〉



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