渡部昇一流『四書五経』解釈
⑩秀でて実らざる者
🐢 苗にして秀でざる者あり。秀でて実らざる者あり 🐢
(『論語』子罕第九)
若い時から大したことのない人間もいる。
若い時は大したものだったけれども、実を結ばない人間もいるな。
これは
「子供で神童、十五で才子、二十歳過ぎればただの人」という言葉があるように、
小さい時には非常に優秀だったけれど、
意外に実らないという人がいるということである。
二十歳過ぎて優秀でも、四十過ぎてただの人というのは、
私が知っている例でも確かにありうる。