上達の秘訣
すでに発明されたものに加えるのは簡単である
真似をするのは簡単、という言葉である。
松下電器はよく「真似した電器」などと言われるが、
真似ているうちに上達するということも重要である。
日本も西洋の真似をしているうちに上達してきたのである。
日本を真似して、ごく部分的に追いついたのは韓国である。
例えばサムソンの経営者は早稲田大学の出身で、
社員養成まで日本式にするなど熱心に真似した結果、
大きく成長した。
維新革命をやった朴正煕(パクチョンヒ)大統領も日本の陸軍士官学校を出た軍人であったため、その優秀性をよく知っていた。
そこでクーデターによって政権を奪取すると、
日本の明治維新を真似して維新革命を断行して「漢江(ハンガン)の奇跡」と言われる発展を導いたのである。
台湾も日本の植民地時代に日本式を取り入れたことで、非常に成功した。
それを見た鄧小平が台湾の真似をしたことが現在の中国の発展につながっているのである。
➖渡部昇一➖
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