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天は限りなく続き、地には限りがある

まずは限界を知る

「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった」
ノーベル賞を受賞した作家川端康成氏の『雪国』の冒頭です。
この長いトンネルは群馬と新潟県にまたがる清水トンネルです。
1931年(昭和6年)に開通した全長9702メートルと言います。
日本は世界に誇れるトンネル技術国です。
今回ネパールでそのトンネル技術のプロジェクトが組まれました。
難事業と言います。是非とも成功して欲しいものですね。

トンネルは横に広げる技術ですが、縦に繋げる技術もあります。
それは海に潜る技術です。
世界で一番深い海は「マリアナ海溝チャレンジャー海淵」という地点です。
深さは10,920メートル。清水トンネルとそれほど変わりません。
が、圧力は違います。
水圧は10メートル潜るごとに1気圧ずつ増えます。
水深1000メートルで約101気圧と言います。6500メートルでは約651気圧で、
1センチ平方メートルで約650キログラムの力がかかるそうです。
それは、小指の先にお相撲さんが約4人乗っかるほどの圧力ということです。
地底には限界がありますが、その限界に人はどのくらい耐えられるでしょう。
今ではあまり忍耐という言葉は使われませんが、限界を知るためには必要です。
だから、人の限界というのはどこまで耐えられるかということでしょう。
その限界を知るのが体力であり、精神力です。

そして、それは人間で言えば人間関係を意味することです。
昔はこれを制度で義務付けました。が、戦後これは取り払われました。
パワハラやセクハラは昔の制度の名残といえますが、
それは政治の世界でも同じようです。それに対して経済はどうか、
経済も変わりません。一部の資本家によって決まっていきます。
日本は30年以上不況です。それは「プラザ合意」から始まっています。
要するに貿易の問題です。
アメリカはドル、ドイツ・フランスはユーロ、イギリスはポンド、日本は円。
この通貨の違った国が取引をするのですから国のトップ会談においての地位的関係は大きいです。

アメリカは日本の国をどう判断しているのかと申しますと「八方美人」だそうです。
八方美人型は日本でもあまり好かれないものです。
日本の不景気はこうした日本の八方美人型が問題のような気もいたします。
日本政府の財政支出を惜しむのはこうした理由もあるのかもしれません。
そして、人は常にこの人間関係で悩まされています。
健康・愛情・経済はこうした人間関係により良くなったり、悪くなったりするものです。そして、人の成功もこの人間関係が大きく関わっています。
➖野草庵➖



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