先延ばしを提案する悪魔と先延ばしをしないようにと説得する天使の話
やりたくない課題を目の前にした時に、心の中で「先延ばしをしちゃおうよ。まだやらなくても何とかなるよ」と悪魔が提案してきます。
すると、「ダメダメ!先延ばしなんかしちゃダメだよ!」と天使が必死になって悪魔の提案に従わないようにと説得してきます。
このとき、天使の言葉に従うことができれば先延ばしは起こりません。
でも悪魔の提案はいつだって、とにかく魅力的なのです。
自分の提案を魅力的に伝えるのが抜群に上手い悪魔
「やりたくない課題を今はやらずに先延ばしをしちゃうという考えはとても魅力的だ」
「でも今やっておかないとあとで大変なことになっちゃうんだよなぁ」
「ん~、どうしよ」
こうして心の中で天使と悪魔の戦いが始まるわけですが、まぁ大抵の場合悪魔は強すぎるのです。
悪魔は自分の提案を魅力的に伝えることが抜群に上手いようです。
ですので、天使がムキになって悪魔をやっつけるというのは得策ではないと私は思うのです。
戦うのではなく話し合う
悪魔を自分の心の中から排除しようと努めると、逆に悪魔の甘い誘惑に囚われてしまうことがあります。
人は誘惑に抵抗しようと努めれば努めるほど、その誘惑で頭がいっぱいになってしまうことがあるのです。
悪魔を自分の心の中から排除する作戦が上手くいかないときは、天使と悪魔を戦わせるのではなく、天使と悪魔を心の中で共存させる方向で考えてみるとよいと思います。
天使も悪魔も実のところ両者とも自分なわけですし、戦うのではなく話し合う方向で。
お互いが聞く耳を持って、お互いの意見を尊重した上で主張できるように。
心の中の天使が悪魔を叩きのめさなければ先延ばし癖を克服できないということではないと私は考えます。
悪魔の歩み寄りと天使の寄り添い
もちろん先延ばしをしない方向で話し合うのなら、「先延ばしをせずに今やる」という天使の意見に悪魔が歩み寄る必要があります。
でもそれと同時に、悪魔が天使の意見に歩み寄れるようにするためには、天使も悪魔の気持ちに寄り添うことが必要です。
「今はやりたくない」という悪魔の気持ちを完全否定したり、蓋をしたりしないことが大切です。
そんなことをしなければ、そもそも天使と悪魔の争いなんて起きないのかもしれません。
天使が「今はやりたくない」という悪魔の気持ちに寄り添い、悪魔が「先延ばしせずに今やる」という天使の意見に歩み寄ることができれば、両者の意見を「今はやりたくないんだけど、しょうがないから今やりますか」ということで一致できそうだと思いませんか?
「折り合いをつける」作業って、そういうことだと私は思うのです。
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