先延ばし癖や逃げ癖改善のカウンセリングとはどんなもの?
カウンセリング経験のない方は、そもそもカウンセリングがどんなものなのかをイメージすることもできないのかもしれませんね。
他方で、カウンセリング経験がある方でも、先延ばし癖や逃げ癖改善のカウンセリングがどのようなものなのかをイメージできない方がいるのかもしれません。
今回は先延ばし癖や逃げ癖改善のカウンセリングがどのようなものなのかを少しでもイメージしていただけるような記事を書きたいと思います。
あくまで2024年2月時点で私が行っているカウンセリングであることをご理解くださいね。
それと、先延ばし癖や逃げ癖はさまざまな原因によって生み出されるものですので、カウンセリングの開始から終結までの取り組みもさまざまなかたちがあることもご理解ください。
そんな中でもカウンセリングの流れとして構造化されつつある部分がありますので、そのあたりをご紹介したいと思います。
始まりはインテーク面接
カウンセリングの最初に行うのはインテーク面接と呼ばれるものです。
カウンセリングを受けたことのある方はご存じだと思います。
世の中にはいろんなカウンセリングスタイルが存在しますが、インテーク面接はどんなカウンセリングスタイルであっても必須の面接として最初に行われていると思います。
この面接は構造化されたもので、カウンセリングの説明や注意事項等の確認、さらには先延ばし行動や回避行動に関する聞き取りを行ったりします。
そして、インテーク面接の最後にカウンセリングを開始するか否かをクライエントさんに決めていただきます。
もしカウンセリング開始の合意が得られたら、第1回目のセッション実施日時を決めて面接終了となります。
インテーク面接の面接時間は2時間~2時間30分程です。
ちょっと長いですね。
インテーク面接については私が代表を務めるアマリリスカウンセリングサービスのホームページでもご案内しておりますので、よろしければご参考にしてください。
なお、アマリリスカウンセリングサービスでは、カウンセリングを受けたいと思っているけどカウンセリングに不安を感じている方や抵抗感を感じている方向けにオリエンテーションセッションを実施しております。
このセッションを受けてみて、カウンセリングを受けるか否かを決めていただくのもよろしいかと思います。
カウンセリングの申込みをする前に、カウンセラーがどんな人かを知っておけるといいですよね。
インテーク面接を受けてみて、カウンセラーとの相性が悪いって感じられたらガッカリですもんね。
オリエンテーションプランのご案内も貼っておきますのでご参考にしてください。
先延ばし癖や逃げ癖の原因を明らかにする
カウンセリングを開始して第1回目のセッションで行うことは、先延ばし行動や回避行動がどうして起こるのかについてのレクチャーです。
このメカニズムを理解していただいた上で、セッション第2回目からクライエントさんの先延ばし癖や逃げ癖の原因を明確化していきます。
進み具合によっては、これを第1回目のセッションから行うこともあります。
でも「急がず、じっくりと、確実に前進」が基本です。
カウンセリングの序盤は特に重要だったりしますので。
先延ばし癖や逃げ癖が心理的原因によって引き起こされていると考えられる場合には、REBT(rational emotive behavior therapy)という心理療法を導入して原因を明確化していきます。
原因が明らかになって初めて、先延ばし癖や逃げ癖の改善策を考えることができるようになります。
なお、REBTの説明はここでは割愛させていただきますが、REBTはセルフヘルプに大変有用な心理療法です。
私としましてはカウンセリングを通じてクライエントさんにその技法を習得してもらいたいと思ってるんです。
その技法をクライエントさんに習得してもらえたら、クライエントさんが自分のカウンセラーになることができるからです。
実践的で継続的なセッションを重ねる
私の行うカウンセリングを一言で説明するのであれば、「実践的で継続的なカウンセリング」ということになりますね。
定期的に行われるセッションは作戦会議のようなものとして機能します。
クライエントさんはその作戦会議で導き出された作戦を次のセッションまでのインターバルで実践することになります。
そのインターバルにおいての実践結果が喜ばしいものであろうとなかろうと、セッションで導き出した作戦を実践したことによるいくつかのデータを次のセッションにクライエントさんは持ち帰ってくることができます。
そしてそのデータをもとに、また作戦会議です。
インターバルで喜ばしい結果が得られた時には、良かった点を振り返るとともに、その喜ばしい結果を維持できるようにするための話し合いを行うことになるでしょうし、喜ばしくない結果となった時には、その原因を明確にして喜ばしい結果を手にするための話し合いを行うでしょう。
ホームワーク
カウンセリングをより効果的なものとするために、ホームワークが役に立ちます。
ホームワークって言葉。イヤな感じですよね。
でもそれほど大変なものではありません。
現実的にクライエントさんが実施できるホームワークとするよう話し合った上で決めたりしますし。
今のところ一番やっていただくことの多いホームワークは、インターバルの振り返りや内省をメールで次のセッションまでに私に送っていただくというものです。
このホームワークはかなり良い感じで機能していると思ってます。
何が良いかって、まずクライエントさんが自分自身を振り返る機会を定期的に持てるようになること。
これは本当に重要です。
そしてもうひとつは、次のセッションを実施する前に、私がクライエントさんがどのようなインターバルを過ごしていたのかを知ることができるということ。
これによって、私も次のセッションに向けてより良い準備ができるようになります。
慣れないことの習慣化
先延ばし癖や逃げ癖の改善を実現させるためには、「慣れないことの習慣化」が必要です。
セッションでは心理面に着目した話し合いに重きが置かれることはやっぱり多いです。
でもそればっかりの話し合いが続くというわけでもありません。
心理療法は心理的問題を解決するための非常に有用なツールではありますが、それに依存しているだけではカウンセリングで良い成果を出し続けることは難しいと思います。
先延ばし癖や逃げ癖の原因が心理的なところにあるのなら、心理的な原因を解消しないと先延ばし癖や逃げ癖を改善することはできません。
そのためには思考の修正に取り組むことや、心理教育をベースとした対話が必要となります。
これは間違いなく言えることです。
でも実際は、それだけでは足らないことがあったりもするんです。
逃げ癖や回避行動についてはほぼ心理的な原因によるものだったりするんですけど、先延ばし行動については心理的な原因によるものではないケースが少なくありません。
例えば「○○が上手くできない」などの技術的な原因による結果としての先延ばし。
本人は先延ばしする気はないのに、上手くできないから遅れてしまい、結果的に先延ばしになってしまうことが多発するといったケースです。
こんなときには心理療法云々ではなくて、「○○ができる」ようにするための具体的な方策を話し合って見つけていき、その方策を実践していくことで状況を改善していく取り組みとなるのが常です。
とは言え、カウンセリング終結までの中で心理的課題に全く直面しないことはほとんどなかったりします。
心理的な課題と技術的な課題を適宜扱っていくのが実際のところです。
先延ばし癖や逃げ癖の原因がどんなものであろうとも、クライエントさんが必ず向き合うことになる挑戦は「慣れないことの習慣化」です。
これを実現させるための援助が、カウンセラーの役割として一番大きいのではないかと思う次第です。
心理教育をベースとした話し合いはもちろんのこと、気づきの促しだったり、勇気づけだったり、クライエントさんの進化を共有したりなど、自分一人ではなかなかできない部分をカウンセラーがサポートし続けていくことにカウンセリングの価値があるのだと思っています。
少なくともカウンセリングを受けることで、「こうすれば上手くいく」という解決策は手にできるはずです。
そして、その解決策を実践するごとに先延ばし癖や逃げ癖から離れることができるようになっていきます。
セッションを重ねていく中で自分の進化をことあるごとに実感していただき、それをモチベーションにして「慣れないことの習慣化」を実現してほしいと思ってます。
目標設定
私の行うカウンセリングは「コーチングみたいですよね」とクライエントさんに言われることがあったりします。
たしかに似ているところはあるかと思います。
私のカウンセリングでは、一番最初にカウンセリングの目標を設定するんです。
例えば「先延ばしをせずに自分の立てたスケジュールに従って行動できるようにする」などのように。
これをカウンセリングのゴールとして、「この目標を達成したらカウンセリングの終結ね」ということをクライエントさんと私の共通認識とするんです。
カウンセリングとコーチングの定義を明確にするのは今も難しいものとされているようですが、たしかに私の行っているカウンセリング全体の流れを見ても、コーチングっぽいところはあると思います。
私はそのあたりのことをあまり気にすることはないのですが、実際「この困りごとをなんとかしたい」といった問題解決を目的として申込みをされる方だけではなく、「もっと上手くなりたい」のようにさらなる自己成長を目的としてカウンセリングを申し込まれる方もおられますね。
その目的がどうであれ、私は目標を達成することにしか興味はないって感じでやらせていただいている次第です。
なので、私の行っているカウンセリングでは目標設定はとても重要なものとなります。
この記事を読んでいただき、何となくでも私の行う先延ばし癖や逃げ癖改善のカウンセリングがどのようなものかをイメージしていただけたら幸いです。
「古い習慣を新しい習慣に置き換える」
「慣れないことを習慣化する」
そのためには今までと違うことをやってみることが必要です。
今までと同じことをしていたら今までと同じなままです。
今までと違うことをすれば今までと違うことが起こります。
先延ばし癖や逃げ癖を改善させるためにはある一定の時間を要することを理解しておく必要があります。
カウンセリングは魔法ではないのです。
クライエントさんの努力は必要不可欠です。
でもひとつ言えることがあります。
練習は自分を裏切らないということです。
あなたの先延ばし癖や逃げ癖が改善されますように。
もっと先延ばし癖と逃げ癖の改善カウンセリングをイメージしたいと思われる方はいくつかご案内を貼っておきますので読んでみてくださいね。
ご参考にしてください。
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