ショートフィルム【すっきり in the むしー~また止まったのでダンスしよう~衝撃の事実~】制作に寄せて
静岡市街の小劇場BAR『あそviva!劇場』の自主事業
半日でショートフィルムを制作する企画『シネマdeVIVA!express』
本年5回目、二か月ぶりの制作回を終えました ♪
今回は初の平日開催!
毎月開催目標のなか、5月は過密スケジュールが過ぎて実施できず、6月も正直厳しい状況だったものの、ここならばいける!と設定した日にちでした。
朝の配信アーカイブ。緊張感ないなあ…
なんとか作品タイトルを決めるに至りまして、
今回は【すっきり in the むしー~また止まったのでダンスしよう~衝撃の事実~】という長ったらしい、いかにも思わせぶりなものになってしまったのでした。
今なら「もっとスマートなタイトルにしようよ。」と言えるのですが、過去の自分には何も物申せません。これもこの企画の定めです。
流れの中で、
2000年にパルムドールを受賞した『ダンサーインザダーク』からテーマ(今回は「精神的に追いつめられていく中で、人はどう生きていこうとするのか」とした)を抽出することになったわけですが、
毎日蒸し蒸ししているから、すっきりしたい。そうだよね~
それから、ちょっとだけバカバカしいことがしたい。ほんとにね。
鬱映画としても名高い(+_+)同作品のイメージからはかけ離れたようなものにしないと。。。そういう思いが(?!)こんなタイトルとした動機になったのかなと思われます。これならば、きっと前向きな意味でコメディの方向に舵をきれるだろうと。
あつい!どうしようもない。やっと見つけたキッサ店。
この言葉から、とあるお店が思い浮かんだ。
この春にオープンし、
次々に新メニューが生まれているトピックが毎日流れてくるあのお店。
「喫茶スイに相談してみよう!」
うるけんさんならば、
この企画を面白がってくれるのではないか?
急なムチャぶり相談にも(無理ない範囲で)対応してくれるのでは?!
この企画の第一期(2020年4月~7月)のときにも
【暗黒桶・・・】という作品にて共演をして下さった実績もあります。
思い立ったが吉日。
早速電話で連絡、ご快諾頂けました。
「ありがたい!!!」
もうこの段階でこの作品は面白くなるだろう☆という期待が膨む。
とはいえ、うるけんさんのお店にご迷惑をかけないように…安全に!
そうして走り書きは続き、
この作品を撮るうえでの重要なソースは早々にまとまったのでした。
そういえば、ダンス。
今回はダンスのシーンが必要な作品。それはタイトルが決まったときからほぼ確定していました。
しかし、大変情けない話ながら、
当時の私は右足首を負傷して、まともに歩くのが少々困難な時でした。
こんなときに踊れるダンスかあ…
もともと踊れない体に、これはどんな苦行だとも思いつつ、
ひとまずこういうときは…
「パブリックドメインの音楽を探そっと!」
いくつか候補があった中で、選ばれたのがこちら。
というわけで、
これらのメモだけを撮影の頼りに、
今回もコンテ等はとくに作成せずにこのまま本番へ。
この作品を物語る構図が、
この三人をここから捉えた俯瞰ショット。
普通の役がやりづらそうなうるけんさん(いつもは超エキセントリック!)に、場当たり的にシーンの説明をしつつ、決まったら即撮影という流れで終始進んだこの日の撮影。もっとああしたい、こうしたいよりも、安全なかたちを優先します。その中で、できそうな楽しそうな何かを探ってみる。
うるけんさんは流石で、
いろいろとこちらで勝手に決めてきたこと(ご自身も出演するということも含め)をすんなり受け入れて下さって、そして1カットでしっかりと収めて来て下さる。
※実際は撮り直したカットもあるが、結果的に採用は全て1カット目
さて、ダンスシーンにはどう入ればいいのか、
こんな足でどんなダンスシーンをあそべばいいのか、
そんなようなことを、撮影しつつずっと考えていたが答えは見つからず。
答えが見つからないまま、ひとまず撮ってみたダンス動画が、そのまま採用カットとなりました。
超歌劇団の「くるっぱぴっこ」さんのご協力も得て、
なんと生エレクトーンの音でうさぎのダンスの伴奏を録音させて頂けた。この曲が本作品のダンスシーンの重要な要素となりました。
唄は…… うん、自分たちで唄おう!
まあ、
なんやかやで、
今回はいつも以上に肩の力が抜けた撮影となりました。
喫茶スイさんの全面協力あっての賜物。
本当にありがとうございました!!!
静岡市のオクシズの玄関口、牛妻にある隠れ家的な喫茶店、
北上する際の"最後のコンビニ" ファミマからも近いです。
喫茶スイのinstagram https://www.instagram.com/kissa.sui/
うるけん一郎太さんのX https://twitter.com/urukenuruken/
三日後。6月29日(土)。
あそviva!劇場では
お笑いコンビ「おもちの列島」のお二人によるネタ見せ企画で盛り上がったそのあとで、少々慌ただしく あそviBARの営業準備。
この営業時間中に
作品公開&アフタートークのライブ配信を行いました。
当日はうるけんさん、くるっぱぴっこさんにもご来店いただき、
アフタートークにもご参加頂けました。ありがたや。
そして、
作品単体はこちらにあげてます。
こうして振り返ると
今作はカット数もこれまでの四作と比べて決して多くなく、
この企画は本来このくらいの規模感で仕上げていくべきものなんだろうな、と、原点回帰のような気持ちがわきました。
また、ふと我にかえって思うのは
大元は、
タチョナさんの『ご近所映画祭』企画で、ファシリテーター養成講座への参加から端を発したこの企画でしたが、これに寄せて始めた当初のかたちがもはやほとんどなく、訳あって西洋美術史の歴史を少しかんでみて「あれ?」って。これはほぼシュルレアリスムの実験(ゲーム)に近いんだなということ。そのものではないものの、アプローチがだいぶ近い。何かを創造するために、どうすればよいのか。そのモヤモヤこそを楽しむことがひとつの正解だという気がする。結果的に作品も後からついてくるから、そこがまた面白いし、それっぽいんだなあ。
時間とタイミングが許す限り、もう少し続けてみようではないか。
せめてこのあそviva!劇場が存在するあいだは!
というわけで、次回開催予告です。
改めて
ショートフィルムといっても
仕上がってくる作品を商業的にどうこうしたいとかそういうことではなくて、「創作を楽しむ!」ということを第一に進めている企画です。
広く一般的には日常からかけ離れているであろう"小劇場という場"に、誰もが自分事として関われる方法の一つとして、取り組んでいます。
という意味で!
本企画にほんの少しでも興味を抱いてくださった方がもしいらしたら、ぜひ一度加わってみてくださいね。オンラインでも何らかのかたちで参加OKです。
それでは、また!
ここまでのおつきあいありがとうございます。