朝がもっと幸せになったフォーとビール、ベトナムスイーツ【good morning pho @ 松陰神社前】
朝ごはんにフォーを食べたい。
今までそんなことを思ったことがなかった。
食べたいとか食べたくないとかではない。ただ、発想がなかった。
でも、近所にそんなお店があるのなら。
食べたいに決まっている!
夜から朝へシフトチェンジしたお店
世田谷線・松陰神社前駅から歩いてすぐの場所にある『松陰PLAT』
開放感のある階段が目を引く二階建ての建物、見かけたことがある人も多いのでは。
飲食店や雑貨屋さん、絵本のお店など8,9店舗が軒を連ねる。
前を通るとスーッと引き寄せられて、ついどこかのお店に入ってしまう。
その中の1軒が
good morning pho(グッドモーニングフォー)
2023年末までは、夕方からオープンする「good sleep baker」というパンとビールの専門店だった。
夜はいつも賑わっていた人気店が 今年の初めに朝型のお店へとシフトチェンジ。
朝からフォーやバインミーにスイーツ、おつまみやお酒もいただけるようになった。
なんかもう、書いているだけで気持ちが上がる。
朝からクラフトビールを飲む人
メインメニューは3種。
鶏のフォーは定番で、あとは季節変わりのフォーと日替わりのバインミー。
私が行った時、季節変わりのフォーは汁なし和え麺。バインミーはグリーンカレーだった。
夫は和え麺が食べたいというので、私は鶏のフォーを注文。
鶏のフォーは、+100円で揚げパン付きにもできる。
迷ったけれど、フォーを食べた後の自分が追加で何を食べたくなるかは未知なので、お腹の調整のため今回は頼まず。
夫はベアレンというクラフトビール(大)も注文した。
朝だけど。大きいサイズ。ためらいもなく。
運ばれてきてビックリ。想像以上に大きかった。
苦味が少なくスッキリしていて、ほのかな甘みと爽やかさがある。気を抜いたらゴクゴク飲んでしまいそう。
ビールが得意でない私も、最近はクラフトビールなら飲めるようになってきた。ビールを美味しいと思い始めたらアナタ危険だよって私の本能が訴えている。
それでも、とても美味しい!
3種から選べて種類も時々変わるらしい。小さいサイズもあって色々試したくなる。
最後の一滴までおいしい『鶏のフォー』
青ねぎがたっぷり浮かぶスープの中に美しい麺。たっぷりの鶏肉ともやし、生玉ねぎの上にフライドオニオンが降りかかる。
見た目でわかる、間違いない美味しさ。
まずスープから。フォーのスープって透明なものが多い気もするけど、こちらは少し茶色味もある。鶏ガラと、生姜やシナモンなどのスパイスでお出汁をとっているのだとか。
だからか、シンプルな塩みだけでしっかり旨みを感じる。
麺はツルツルでコシがある。弾力があるけど、歯でスッと切れて喉ごしが良い。スープとよく絡み、のびることもなく最初から最後までずっと美味しい。
鶏肉はまったく臭みがなく、肉厚でプリプリ。
麺と食べるのはもちろん、シャキシャキの生玉ねぎと香ばしいフライドオニオンと合わせると単独の料理としても最高。
それにしたって、生玉ねぎとフライドオニオン、元は同じものだなんて信じられない。料理を美味しくする七変化が秀逸すぎる。
途中からご登場いただくのは、添えられていたライムとパクチー。
ライムを搾り、そこからじわじわと広がる果汁をすくいあげて、幸せスープを口いっぱいに充満させる。
塩気のあるスープにレモンやライムを搾ってみようと考えた先人は天才だ。
パクチーも少しずつ追加して麺と絡めたり鶏肉と食べたり。独特な香りがすごくアクセントになる。
タイ料理屋さんによく置いてある4種の調味料もテーブルにある。
私はナンプラーを垂らし、パクチーとライムも加えて麺をいただいた。互いが合わさってまろやかなコクとなり、ひたすらに美味。
最後は、一面に浮いていた青ねぎまで余すことなくいただいた。
一口目から驚く『汁なし豚焼肉のせ和え麺』
葉野菜の上にたっぷりの豚肉となます、パクチー。ナッツとフライドオニオンが所狭しと散りばめられ、全体をしっかり混ぜていただく。
夫に味見をさせてもらった。
…なんなんだ、この旨み。
柔らかい豚肉はピリッと辛め、タレは甘酸っぱい。このタレが豚肉の甘みを引き出して、最高の味付けになっている。
なますの大根と人参は太めにカットされているので、しっかり食感がある。だからこそボリューム感のある豚肉ともよく絡んで、豚の脂身までさっぱり美味しくいただける。
葉野菜やパクチーの爽やかチームと、ナッツやフライドオニオンの香ばしチームが、それぞれ麺と絡んで主張したり交わったり。
えも言われぬ美味しさとは、こういうことか。
そして、ここでもまたフライドオニオンの恐るべし実力を見せつけられた。
世の中のプリン好きにお伝えしたい
お腹は十分満たされていたけれど。
やっぱり私の心が欲してしまった。
私「ベトナムプリン頼もうかなぁ」
夫「それなら、ココナッツアイス食べようかな」
夫には「食べたいならどうぞ」と言われると思ったのに!
夫のナイスアシストにより、デザートを2つ注文できることになった。
目の前に差し出されたプリンを見て、思わず「うわぁ」っと声が出る。
とにかく御姿が美しい。グラデーションになっている色も、なめらかな断面も、贅沢に入ったバニラビーンズの黒い斑点も。
コンデンスミルク入りのプリンに、自家製ココナッツソースがかかっている。
それだけ聞くととても甘そうだけど、甘ったるさが全くない。プリンとソース、そこにカラメルのほのかな苦味が加わって、ベストな甘さ。
スプーンはスッと入るけど、食べるとムッチリしていて、でもなめらかで。
美しい形とココナッツソースが相まって、もはや雲に浮かぶ富士山みたい。
今写真を見返しても拝みたくなる。
世の中のプリン好きの皆さん、ここにすごいプリンがありましたよ。
永遠に食べたいココナッツアイス
店主さんの持つディッシャーを見た時に大きいなと思ったけど、本当にドンっとしている。
バニラアイスに自家製ココナッツソース、さらにローストココナッツ。
アイスだけで甘いはずなのに、このソースをかけても全然甘すぎない。むしろココナッツの風味が加わって常夏の極上感を醸しだす。
このソース、すごいな。
もっと驚くのはローストココナッツ。私は普段「アイスにナッツ」みたいに食感が大きく異なるものは無くていい派なんだけど、このココナッツはマスト。
パリパリで香ばしく、ココナッツの優しい甘みがフワッと広がる。
アイス1口に対し、ココナッツ1カケラ。そのバランスで永遠に食べ続けたい。
他にも、フライドポテトとか練乳揚げパンとか、ベトナムコーヒーとか、いただきたいものがたくさん。
そうこうしているうちに季節のフォーも変わるだろうから、きっとまた気になるし。
まだまだ通い詰めなくてはいけない。
週末の朝は人が集中するけれど、平日は比較的ゆったりとのこと。
そう遠くないうちに、また必ず行きたい。
私たちがいる間ずっと寝ていたワンちゃんにも、今度はご挨拶したい。
実を言うと、こちらのお店には友人と行く約束をしていた。でも、タイミングが合わないまま数ヶ月が過ぎたので、先に夫と一緒に行ってしまった。
フライングしてごめんなさい。
きっと怒られるだろうけど、一旦ここで謝ります。
私はいつでも行く準備ができてるよ。
[Photo : Masayuki Nakano]
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