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データを扱う仕事をする中で、これからの時代を見据えて大事にしている3つの指針

ぼくはおもに野球界でデータを扱う仕事をしていますが、データの処理や分析や可視化といった工程をAIがどんどん代替してくれている中で、なるべく長期的な価値を産んでレバレッジが効くものをやるにはどうしたらいいか?というのをよく考えています。

その中で暫定の考えがまとまってきているので、今回はそのメモがてら書きたいなと思っています。行動の指針にしているのは3つです!


課題を設定し要件定義する

AIの普及などで問題解決のコストが下がり供給過多になっていく中では、相対的に課題の価値が上昇します。

適切に課題を設定するには、どうしたらいいのでしょうか?

個人的には、ミクロとマクロの目線の往復が重要だなと感じています。ミクロの目線を強化するためには、ドメイン知識や意思決定者との接点が必要になってきますし、マクロの目線を強化するためには、他分野の事例を知ったり構造を俯瞰的に捉える時間が必要になります。

ぼくの場合は視点がミクロに寄りがちなので、油断するとルーティーンの消化になってしまう傾向があるのですが、「もっとこうしたらいいのに」というナチュラルな感情を大切にしなければいけないなと感じています。

これは学校教育で叩き込まれてきた、「短時間でなるべく多くの課題を正確に解く」というイデオロギーの呪縛なのかもしれません。


現実世界をデータ化する

デジタル世界にデータが乗ってからアウトプットが出るまでの一連の過程をAIが誰よりも上手に実行できるとしたら、これは料理に例えるならば、全員が世界一のシェフを抱えているようなものです。

そうなったときにどこで差がつくかと言うと、おそらく食材になるでしょう。どんなに料理が上手くても食材がなければ何も作れないように、データ化されていないものは、分析したり活用したりすることはできません。

そういう意味で、まだデータ化されていない現実世界をデジタルに落とす、という工程は相対的に重要度を増してくると思います。

この作業は時に泥臭く、データの仕事と聞いてイメージするものとはかけ離れた内容になることもしばしばありますが、それでもここが1番の差別化要因になると思って力を入れています。


データと意思決定者の距離を縮める

スポーツのように意思決定者が人間であるがゆえに感動が生まれる、みたいなもの以外では、基本的にAI自身が意思決定者となっていく方が効率的で良いのにと考えているタイプではあるのですが、現状多くの場所で人間が意思決定を行う仕組みが維持されている中では、データと意思決定者の距離を縮めることが重要だと考えています。

最終理想形としては、意思決定者があらゆるデータを自然言語ベース(あるいはブレインマシンインタフェースが出てくれば自然言語すら介さず意識ベース?)で引っ張ってきて、理解できる状況がベストだと思っています。

これがデータと意思決定者の距離が0になった状況です。

そのためにETLのフローを確立したり、あらゆるデータがAPIで連携できる状況を作ったり、モデルを随時管理してアップデートしたり、解釈可能性を担保したり、といった環境作りが必要だと思っています。

逆に言えば、それさえできてしまえば、アナリストやエンジニアといったデータと、意思決定者の中間媒介者は必要なくなるでしょう。


まとめ

一種のグレートリセットが訪れた中で、MLBや他分野へも輸出できるような組織体制を作っていくために、基本的に今年はこういう指針のもとで頑張っていきたいと思っています!

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