見出し画像

ご先祖様ってなんだろう⁉️

人にはみな、親がいます。親にも親がいて、その人にもまた親がいます。

わたしの両親2人。両親の両親は4人。
そのまた両親は8人…という風に見ていくと、10代遡るとご先祖様は全部で2,046人になります。
1人でも人間が入れ替わったらわたしはわたしで無いわけです。

男だったかもしれないし血液型はB型だったかもしれないし日本に居なかったかもしれないし…。
だから、自分の命は大切なんですよ。一つきりしかないんです。大事にしないとバチが当たります。っていう法話が得意なお坊様いたなぁ。いつもこの話をする。

この、「ご先祖様を」「大切にしないと」「バチが当たる」っていう、良く言われる言葉ですが…。
私は自分の娘も孫もかわいくて仕方ありません。
事情があって、仮に孫に刺されたとしても、死んでもなおその孫に祟るとか罰を与えるなんてこと。考えられません。

どうしてこうなっちゃうの?と、本当に心から不思議に思ったことがあります。

まだ若い彼は、交通事故で亡くなりました。
無謀運転で操作を誤り事故を起こして死亡。
20代後半でした。

両親と、妹と他に親戚が数名集まっていました。初めから、なぜだかとっても不穏な空気ピリピリ。悲しいとか混乱とは少し違う。
このお宅の宗派は神道で、仏式ではないのでお坊さんは来ません。神官さんが来て葬儀を執り行います。

祭壇の前に安置された柩の小窓を食い入るように見つめていた妹さん。
涙ながらに亡くなった兄に話しかけていました。
悔しかったでしょう…とか、いろんなこと。

しばらくすると、妹さんがガタガタ震えだし喚き叫び声をあげながら倒れこみました。慌てた周囲は妹を抱き起こしますが、口から泡を吹いたような状態で白眼を向いてしまっています。咄嗟に救急車を呼ぶべきがどうか迷いました。

しかし、母親は「大丈夫!救急車は呼ばないで。憑依されたのよ」と言います。
??????????
ひょうい?私は漢字を思い浮かべることができませんでした。ひょうい?=憑依と気づいたとき、思わず、誰が憑依してるんですか?と、質問してしまいました。バカな質問だった。

この子よ‼️と柩を指差し。
兄が憑依したのよ!まだ死にたくなんかなかったんだから!妹とは仲良かったから訴えてるのよ!
勘弁しておくれ、成仏しておくれ。妹から離れておくれ…と叫びながら謝る母親。

しばらくすると意識もハッキリし、起き上がる妹。
母親と抱き合い、お兄ちゃんが怒ってるよ、お兄ちゃんが、お兄ちゃんが…と泣く。
とりあえず控え室に案内し、休んでもらう。

開式まで時間がない。
わたしはいまの現状と、式次第を確認するべく神官さんの部屋をノックした。
これこれこんな状況ですので、と、いま起きたことを伝える。すると神官さん…

祟りですか?お兄さんが憑依?
わたしにはそういったことは良くわかりませんので、宜保愛子さんに頼んでみてください…と。
またおかしなことを言う。

宜保愛子?あー!そのころ、霊視やなにかのオカルト番組に良く登場していた女性霊媒師だ!
なぜ?いま?宜保愛子?

困ったな。
登場人物がすべてそんな感じ。
とにかく式を全うすることが私の使命。
気を取り直し、立て直し、式を遂行することだけに心を傾けた。

だけど、心中複雑だった。

お兄さんが妹を苦しめる?そんなはずはない。
これは、妹のショックが引き起こしてしまった過呼吸とか、そういう科学で説明できることなのではないか?
それとも、そうさせるような背景があったのかな?と考える。

そんなこと余計なお世話なんだけど。


神官さんも、宜保愛子を出してくるんじゃなくて、弱っている家族に声をかけてあげるとか、なにかないのか?
殺伐とした空気感に満たされた葬儀式場。
荒ぶる魂が災いする…そんなこと、あるのかな。。。

とにかく悶々としたまま現場が終った。

死んだ人は皆同じあの世へ向かい
あの世から下界にいる私たちを見守っている。
時には上から困難を与えたり
時には救ってくれたり、そう信じる人々。

だけど、自分の家族に対して
嫌がらせとかしないでしょ?と、わたしは思う。

そんな風に死者を恐れるのは何故なんだろう?

そんな風に考えてしまう、生きている人間のほうがよっぽど怖い(*_*)

もしも、困難だったり、厄が身の回りに起きたとしたら。
それは自分で何とかしよう。
ご先祖様を悪者にせず…
そう決めている。

街のお母さん食堂を作りたい!シングルマザー専用のアパートを運営したい!障がい者雇用を産み出したい!人生100年!社会とのコミュニケーションがないと人生つまらない!夢は壮大です。生きづらい世の中ではあるけれどもまだまだ捨てたもんじゃない!小さくても1歩目がなくちゃ未来は始まらない!