【不思議な体験1】LEDのUFO
昨日、千歳から羽田に向かう機内で、眼下に広がる夜景を見ていた。電球の拡散する光とは明らかに違う、凝縮されたLEDの光の固まりが煌々としていた。それらを見ながら、10代の頃に起こった、ある不思議な出来事を思い出していた。
このLEDの光。いちばん最初に見たのは、実は「夢の中」なのである。
高校生くらいの時だったと思う。
僕は夢の中で、自分のベッドに仰向けになり天井を見ていた。なぜか天井はガラス張りで、夜空が見えている。そこに、北からゆっくりと、凝縮された真っ青な光を持つシャンデリア型の大きな塊が移動してきたのだ。
「……っ、UFOだ!」
その夢の中で、僕の体はすでに動かなくなっていた。するとUFOは僕の真上に留まり、青い光線を僕に向かって照射した。
「うわ~~~っ」
と、目が覚めた。僕は夢の中と全く同じ場所で、全く同じように仰向けに寝転んでいる。そしてUFOを見ていたのと同じ焦点で天井を見ていた。
青く光っている。
目が覚めた時、天井は確かに青く光っていた。一瞬の混乱の後、その青く丸い光は中心に向かって小さくなり、消えた。その間3秒くらいだったと思う。
真っ暗な部屋の中、体を動かしてみる。……体は動いている。あれは何だったのだろうか。心音が聞こえてくるほどのドキドキと、室内の空間に向けて背中を向けられないような警戒心で、しばらく寝付けなかった。時間は午前2時過ぎだ。
ただ寝ぼけていただけかもしれない。いろいろな人にこの話をしたが、「UFO番組の見過ぎ」「寝ぼけてたんだろう」と言われた。実際にはそうなのだろう。
あのUFOの光の具合を、それまで見たことのなかったギュッと凝縮された光を、その時の僕は言語化できなかった。
はじめてLEDの光を見たのはいつだったかもう覚えていないが、何度も「あの光だ! UFOと同じ光かただ」と、思ったのは覚えている。「あれだよ、あんな感じで光っていた」と、もう誰かに伝えようとも思わなかったが、夢の中で見たものが当時間違いなく「存在していなかった」光の形だったと、その時確信した。ましてや「青色」である。
そんな事を思い出してる内に、眼下に広がるオレンジや白の光の塊はどんどん大きくなり、搭乗していたボーイング737は無事羽田に着陸した。
(これは、僕の夢にまつわる不思議な体験の中の、1つのエピソードである)
見るたびに一瞬止まり動き出す目覚まし時計が刻んでく夜
(あまねそう『2月31日の空』より)
※写真は、昔アメリカで買った、エリア51のUFOキーホルダー
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