くだらない詩を書きます。ほとんどメモみたいなやつ。

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最近の記事

あなたの瞳の中の光の粒になりたかった しかしあの光は誰かが使っているものでもなかった あなた自身が星空だったから あるいは水面に反射する光 眩いただただ光だった 宿されたのは私の瞳の中だった 私の瞳の光の粒はあなたでできている

    • 二度目のドイツ

      二度目は社会人二年目の時にドイツへ行った。 前回の旅行での反省を踏まえて個人旅行にした。日程も道順も乗り換えもホテルも全部考えて決めるのはとても楽しかった。行きたい場所はたくさんあったが、かなり絞った。 飛行機代を抑えるために経由便にした。スイス経由だったので出るご飯もスイス流でチーズがものすごく美味しかった。私が座った席は後ろの方でトイレが近く、スチュワーデスの方々のスペースにも近かった。談笑がよく聞こえてとにかく楽しそうに仕事をしていた。仕事ってこんなんでいいよなって思っ

      • 一度目のドイツ

        ある人のエッセイ本を読んで、素敵だなと思った。 世の中がキラキラしていて自分の好きなことを大切にしていてこういう文が書けたら楽しいだろうなと思った。だから真似して書いてみようと思った。 書くにしても何を書こうか? 私にとって思い出深いドイツの話でも書こうかな。 と言ってもドイツに縁があるような人間ではなくて、ただドイツが好きというだけである。 ドイツが好きになったきっかけは漫画だった。国を擬人化した漫画で現在でも連載されている大人気作品である。その中のとある一国がとても好

        • あなたが良かったな

          懐かしい声がする 懐かしい音がする あなたの声じゃない声 私の場所は本当になかったね あなたは教えてくれなかった ただただここじゃないとしか 態度で示さなかったね ハッキリ、場所はないよって その懐かしい声は言うんだ 子守唄よりも優しい声で 私は声のする方につま先を向けている あなたに背を向けて あなたの笑った顔が好きよ 怒ったときは静かになって、 むっとしたままだったね 人を見るときは真っ直ぐな瞳をしていたね 話すときは鼻を触るクセがあったね 気が抜けてるときは滑舌

          記憶の蓋が開いた

          ホワイエでポーンポーンとピアノを鳴らしていた。私はピアノが弾けない。「ピアノ弾くの?」と聞かれた。私は「ううん」と返事をしながらピアノに触れた。 転んで立ち上がったら「怪我大丈夫?」といわれた。怪我?と思いつつ膝を見てみると本当だ、血が出てる。「あーうん、平気」と返事するとその人は「あいつ全然気使わないな」と私の隣にいた男子を睨んだ。怒ってくれるんだ、心配してくれるんだと何だかびっくりして返事ができなかった。 下の名前で呼ぶのが好きな人だった。私はそれが恥ずかしいのであえ

          記憶の蓋が開いた

          水源

          温かな海が揺れて 出来なくたって 出来なかったことが わかるだけで充分だって 気づくことが大事なんだって だから大丈夫だよって ふんわり全身を包むんだよ 私はこの音に守られてて ただご飯を食べるだけじゃ ただ時間通り眠るだけじゃ 生きられないなあと ぽんぽん自分の胸を叩くんだ 仕事しなきゃ人間って生きられないけど 仕事できないだけじゃ死ねないの だったら私のペースで 私の心の通り だめだなって思ったら少しずつでも 直したら良いよ すぐにできなくたっても 死なないし大丈

          アストロノーツ

          きのみ突いたみたいな 少し砂混じりの あなたの気持ち 私が指差してあげる この指には星がとまる わかるんだ 瞳の中を宇宙旅行するの あなたはそれを知ってるから 私の瞳を見るのよね? クルクル回るあなたの星々を 星読みして決めてあげる 北極星を 私なら読めるよ 月の場所より 太陽の場所より 正確なあなたの位置 私の星の数を数えたって良いし しなくても良いし どちらでもいいから 私の瞳を見ていて

          アストロノーツ

          知りたかった

          ずっと知りたくて その目を見つめてた 少し目を離しただけで 違う色に変わってた きっと恋の色だね 遠く遠くに恋をして 一緒に歩く足音を想像して あなたはその手に 温かみを抱く 留守電にあなたといれて良かったと 残してそのまま眠ったけど それを聞いたかわからない 最後を何度も数えて 悔しくなって 私はまたあなたを好きになりたいと 負けん気になってしまう 恋じゃない感情で 仇みたいに好きになったところで 呪うみたいな愛情を傾けてしまう もっと幼い頃に夢見てたら あなた

          知りたかった

          揺籠

          揺籠に 白い貝殻を詰めて 柔らかな瞳で あなたは見つめる 何度も反射して 揺籠とあなたの瞳は揺れる 貝殻くらい白い手が もし触れることがなくても 懐かしさを 忘れないでいたい 遠い遠い鉄床雲 鮮やかな幼い光が どうしても遠い ここは新世界 故郷では貝殻の鐘が鳴る ここは新世界 故郷では貝殻の鐘が鳴る その鐘が鳴り止まないよう 今日もわたしは息を吹く

          眠り方

          目の閉じ方が この本に書いてありましたっけ 揺れる揺れる瞳は よく覚えてはいますけど ニキビ肌の女の子に 唇以外のところに ちいさく何度もキスをして ブランコを止めて 金魚鉢を抱えるのです それが凪いで 投げられた雑多の海に 溺れて そのまま沈んでくれたら 雪の白さも忘れられる 嫌じゃなかったら 握りたかったなあ 細いのに骨張ってない 暖かな おてて 眠りたい。 待ち遠しい明日が まだ苦い いや、腐り落ちたかも だから もう眠れないのが 明日も明後日もその次も ゆっく

          虚ろ

          愚鈍の夢から覚めたら 飽和した頭でグレーが罹る 曇る光がモノクロより 強かで憎らしい ピアノ撫でるその指で 嘯くサイレンの音を あなたは恋の歌だと言った あなたは恋の歌だと言った 千切れば叶えて 千切れば離れて 冴え冴えと足元が乾く 雨風歩いた道筋を 悔いていてくれないか 愛でていてくれないか 隣り合わせに 眺めていたい 故郷が終わるまで 早くあなたは肉親の首に その指を食い込ませ 許しを請えばいいんだ できっこないから言うけれど いつまで いつまで いつまで

          あなたと私

          おくるみに 包んであるのは 真っ白な死 本当なら黒だけど あなたのは白いよ ここで大事に 抱いててあげるから さあ幸せに おなりなさい 花嫁ドレスを わざと踏んで 指輪を わざと無くして そんなことできませんから 私の抱くこれの代わりに あなたは赤い命を抱いて 誰も見たことない 柔らかな笑顔を してみせて ただ呪いのために その手に抱いてはいけない あなたとあなたの人だけ そのために抱きなさい あなたの声は 本当にあなたか? 籠った声に耳を傾けるな 鮮明な声にだけ あな

          あなたと私

          過敏

          今日はにおいがきつい 人のにおいも 花のにおいも 風のにおいも 部屋に置いてるこのにおいでさえ 気になって気になって仕方ない 今度は耳がくるぞ きっと明日には 電車の音が 自転車の風から音が 歩く足音が くるくる話す学生の声が 耳を劈くほどに聞こえるだろう

          もめごと

          骨暮らし 私たちはいつだってグラグラ カタカタ音が鳴るのもお手のもの ちょいと触れたらクラクラするから 息を止めて手を合わせる 夕立に濡れて 私が捨てた小さな箱を 大切に拾い上げて 土を払って 穏やかにあなたは話すの 覚えてないよと笑ったら 一緒に笑ってくれる そんな顔が好きだった あなたはやはり金魚の目目 どんなものも見つめて 色んな拾い物をしてゆく 焦点があってないよ カメラをあげようか? 瞼の代わりに このシャッターを このファインダーを 感度も落として 撮った

          もめごと

          あっという叫び声に 私は谷の底を思い浮かべる 落ちたら足が砕けて もう登れなくなる それでも空が青いのを 何度も確かめて そこに鶴が飛ぶのを 初めて知るのです 鶴は朝方にいつも飛ぶ 南から北へ 北から南へ 何度も通って 雲を切る だから谷の上はずっと晴れ 砕けた足で逃げれなくても 雨除けなんて 気にしないで済んでしまう 鶴は嘴に水を含んで きっと十年以上も 運び続けてる 番にあげるために

          今日

          どうもこんにちは 今宵は夜でしたね 柔らかな風のふく 穏やかな夜です あまり都会じゃないもので 星だって見える 話しかけても 真っ暗な帽子は 星をずっと眺めている 気がついたら 違う顔をしていた あぁ その顔ならこちらを見ることはないな だったら同じ方向を見つめて 空を指差して あなたの名前を高らかに 私が聞こえなくても 私が怖くても 私が嫌いでも 瞬いて ごめんね それに救われ続けてる 何度も夢見る 私が壊れない 齢はいくつまで? 数え終わったはずが まだ生きてる