コーギー走る、全速力
SNSで毎週日曜日にMR.BIGを弾いてアップしていたら、ベースのビリー・シーンから連絡が来ました。
っていうのがわたしにとってどういうことだったのかをずっと話したかったんだけど全然まとまらなくてずっと下書きフォルダに入ってた。とても長い。
*印までスクロールするとためこみすぎたライブレポに辿り着けます。
あらすじ。
今年の大河の解説のBGMがポール・ギルバートだということで1月からMR.BIGをピアノで弾いてアップしはじめて、
(通年かと思ってたら終わっちゃったんだけど!)
そのおかげでInstagramで全国全世界のMR.BIGファンたちとちょっとやりとりするようになりました。
(かっこいい!この曲好き!わかる最高だよね!くらいなんだけども)
(父としかロックの話ができない少年期を送ってきたからすごくうれしくてたのしい)
そしてそういうみんなたちは好きなメンバーの写真をアイコンにしたり名前やプロフィールに入れたりしているので、
『billysheehanonbass』って見たときに、「今度はビリーファンか~!どんな人だろ」って見に行ったんですけど、
ん、ファンアカウントにしてはなんかやけにフォロワー多いな…
あれ、オフィシャルマークついてるけど何のオフィシャル…?
な、なんか…DM…きてる…え…?
あ…ビリー・シーンって…ビリー・シーンのこと……
とお風呂の湯船から飛び出した。
(お風呂でアイパッドで見てた)
あのへんの人たちがインスタグラムやってるって発想自体がなかったから、ちょっとよく、というか何が何だかさっぱりわからなかった。
ちなみに繋がっているMR.BIGのファンアカウントの方が「こんなことやってる人がいるから見て!」ってビリーに連絡をしてくれていた。ううっ人の力、ありがたさ...
そして身体も拭かないまま全裸で父に電話をかける2月の夜更け。
(父とはB'zのGO★FIGHT★WINツアーで新潟に来たビリーを一緒に観ている)
お、おとうさん、なんかよくわかんないんだけどビリー・シーンから連絡がきたんだけど...わたしのピアノをアメイジングって言ってるんだけど…
これはシェアしてくれたストーリー。
なんというか脳みそが完全にフリーズしてばかになってしまって、ビリーがビリーだということがよくわからなくなり、
「あっ、ポール・ギルバートにもフォローされてるんだ~」
「すごいなあ、マイク・ポートノイと一緒に写真に写ってる~」
「え~トーマス・ラングとツアー行くんだ~」
「いっぱいベース持ってるな~いいおうち住んでるっぽいな~」
とかお花畑の中でぽわぽわ思いながら、すべてに「うん、だってビリー・シーンだからね!」とツッコミを入れる日々を送り、落ち着くまで一か月以上かかった。
あまもりのツィルクスという曲の頭とお尻がユニゾンなのはコロラドブルドッグに憧れたからだし、
一昨日見た夢というCDに入っているMASKという曲のレコーディングでは「この中間部、ビリー・シーンみたいなベース弾いて!!」と頼んでる。
(MASKサブスクで聴けるよ!)
半分カバーワンマンではドラムとデュオでコロラドをやったし(ピアノボーカル)、
2台ピアノのMR.BIGコピーバンドもやったし、
中学校の机にはTake Coverの歌詞を書いていたし、
なかなかけっこうびっくりするくらい好きなんだけど、
でもこれはそれだけじゃなくて、
「すごい人で好きな人がほめてくれた!わーい!」というだけじゃなくて、
わたしにとってものすごく大きな意味がありまして。
わたしロックとかメタルとか「ピアノでこういうの弾いたらおもしろいっしょ!!!」と思ってやってるんじゃなくて、
わたしは小学校のときロバート・プラントになりたかったのでバンドがやりたかったんだけど、
新潟の小中学校にLED ZEPPELINを知っている人も一緒にバンドをやってくれる人もいなくてできなくて、
でもピアノが弾けて家にあったので、家で一人で好きなロックを弾いていて、
(10歳の発表会はエレクトーンでハイウェイ・スターを弾いたよ!)
(ちなみにヤマハジュニアドラムでもハイウェイ・スターを叩いたよ)
そしてそのまま大人になってしまった。
だから、こんなはずじゃなかった、本当はバンドでやりたかったのに、っていう劣等感だかひねくれだかよくわからない気持ちが自分の中でどろんどろんに発酵していて、
誰よりもわたしが一番「ばかなことやってんなあ」「無理しちゃって滑稽でみっともないな」「こんなことやっても何にもならないんだよな」と思っていて、
でもやっぱりどうしても弾きたいすごい好き弾きたいピアノでやれるだけやってみよう...って弾き続けていたわたしの人生における、
これは大逆転なんです。
逆転っていうのは誰かと比べて追い越したとかじゃなくて、わたしの劣等感の大逆転。革命。階段革命。
ふつうにバンドでできなかったけどそのおかげで、ビリー・シーンがわたしのピアノを聴いてくれた。
(その上どさくさに紛れてわたしの曲も聴いてくれたりした…)
小さいころからのあーでもないこーでもないと一人でちまちま弾いてた時間が本当にぜんぶ報われた気持ちになった。
何にもならなくなかったじゃないか!!!
夢だけど!!!夢じゃなかった!!!!!
わたしの半生SNS越しに背負わせてごめんねビリー。
でもたぶんいろんなプレイヤーの希望と絶望を勝手に押し付けられ続けている人生でしょうから一人分くらい増えても変わらないでしょう。
そうするとまず何が起きるのかというと、
わたしはまあ幼稚園のときから「そろそろ死んだほうがよいのでは?」と思いながらかろうじてふわふわ生きている人間なんですけど、
(ほんとになんでなんだろう、前世の記憶かな)
あのね、2月末にしゃけを焼いたのね。
焦げ目はちゃんとほしいけど一切れだけ焼くのなんかもったいない気がしてたいてい二切れまとめて焼いているんですけど、
一切れはすぐ食べて、もう一切れはタッパに入れて冷蔵庫に入れよう、と思いながらグリルの中に残したまま忘れて3日経ってしまったんだ。
わたしは食べ物をダメにするというのが本当にいやで、そういうことをしてしまうと「ああしゃけごめんなさいしゃけの命を粗末にしたわたしはもう死んだほうがいいのでは?」と思ってしまうのだけど、
初めてまったく思わなかった。反省はした。
だってこの世界にはビリー・シーン(概念)ではなくビリー・シーン(地上で唯一出会える神様)がいる!死ぬのは今じゃない!
しゃけごめんなさいもう二度としないように気を付けるそしてわたしは生きる!!!と思った。
初めての感覚だった。
めでたしめでたし!
と終わったらよかったんだけど、ちょっぴり続きがある。
(本当はここまでは長い前置きで、ここからが書きたかった話)
あまもりさんの偉いところはこれだけ崇拝体質なのに、相手が神じゃなくて人間だってきちんと把握しているところなんですよね。
「あの人まじやべーよ」ではあるんですけど魔法みたいな音はちちんぷいぷいで出しているんじゃなくて、
(たぶん)(わかんない)(情報強いタイプのファンじゃないからホグワーツ出身だったらごめん)
同じ人間が黙々と、出したい音を出すために膨大な集中力とエネルギーと時間を使って積み上げてたどり着いた高みだからこそ本当にかっこいいし尊敬するし憧れるというネオ信者がわたしで、
ベース何にも弾けないのに奏法解説の動画とかめっちゃ見てる。ドラムもギターも見るけど。
そうすると今度は何が起きるのかというと、
「ビリー・シーンはあんなにすごくてかっこいいのにわたしときたら...」
と落ち込む。
毎日落ち込む。
ビリー・シーンと自分比べるのかよって言われるんですけど、比べるっていうかなんていうか。まあ、ただ座って見てはいられないなあと思う。
MR.BIGにしたって弾いていて「あああなたたちはこういう十六分音符転ばないよね」「もっと音の粒揃ってるもんね」「この速さあたりまえのようにパフォーマンスしながら弾くんだよな」としゅーんとなり、
あの次元でやっている人なので、別に技術が優れているから気にかけてもらったと思っているわけではみじんもないのだが、
(国立音大ピアノ科、実技試験万年B評価)
ああ恥ずかしいこのヨレは今までの怠惰と妥協の象徴、こんなカバーをビリーに聴かせるつもりなのか、穴を掘りたいその中に埋まりたい…とは思う日々。
でもむつかしい。
F1マシンを追いかけるコーギーのような気分になってくる。
コーギーレース見たことある?
かわいかろう。
このとてとて走る姿、あまもりさんと重ね合わせてね。
ただ、ビリー・シーンは技術があればどんなことができるのかを教えてくれて、
それと同時に技術に執着するなということも教えてくれていて。
この動画大好きなんだけど。
スクショも貼る。
ここのブロック(動画の後半)まじで音楽人みんなに見てほしい。
前に、
「たまに思ったように弾けなくてまじ落ち込むんだけどあなたの言葉に救われてるんだ」って書いたら、
「できないことなんてないよ!!おれ55年以上ベース弾いてるけどまだまだ上達するつもりだよ!」というようなお返事をいただき、
うん、なんか、聴けばわかる…まだまだ止まる気ないことわかる…
ますます何も言えねえ…練習しよう…
と思いました。
自分が出したい音と音楽のための、練習。
技術的な制約から自由になるための練習。
まあなかなかうまくやれないわたしですが、誠実にやろう。
コーギーはよく違うとこいっちゃったり戻ってきちゃったりするんだけど、
短い脚で一生懸命走ってかわいいんだ。
そして油断してると意外と速いからね?コーギー。
ちなみにビリーのDMは印刷してピアノのとこのノートに挟んであります。
*
長くなり過ぎたので一件分だけログ残し!
04/16(土)
『ガールズトーク』
本八幡ルート14
open17:30/start18:00
前¥3000+1drink・配信¥2500
出演 amamori、天元ふみ、小浜田知子
出演時間 19:20頃
*セトリ*
彼女はワニを飼っている
深夜1時南池袋ベローチェの陰で君を待つ
明るく元気
カピスコ
とけてしまう
最後の電車
帰郷
パセリが枯れた!
en)夜が見てた
左からぼく、こはみんさん、ふみさん、遊びに来てくださってた奈美さん!
なんでだかルート14、いつもほくほくした気持ちで帰れる。
音も映像もとてもきれい。
ありがとうございました!
*
金曜日はこちら!
05/27(金)
咲耶 7th anniversary SPECIAL 3MAN LIVE
『さいかいの音』
東新宿真昼の月夜の太陽
open18:20/start18:50
来場¥3000+1drink・配信¥2500
出演 amamori、咲耶、伊藤詩織
出演時間 18:50
活動お休みしていた咲耶ちゃんが帰ってくる!!
持ち時間45分で詩織ちゃんも一緒のスリーマン、全人類集合してほしいきもちです。
いいライブする!!たぶん全員する!!待ってるね!!!!!
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