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ようやく「私」を取り戻した私。
インナーチャイルド、「内なる子ども」との会話を日常的に繰り返した結果、怒って、絶望していたこの子が、少しずつ明るさと感情を取り戻していきました。それに感化されるように、私自身も少しずつ、でも確実に変わっていったのです。
■まるでテレビを見ているようだった私の世界
昔からなぜか、「生きている」という実感がありませんでした。
何といえばいいのでしょう。自分の人生をテレビで見ている感じというか、目の前に分厚いアクリル板があって、それを介して世界を見ている感じというか…。
なんとなく、
目の前のできごとが、いつも遠かったのです。
しかし、「内なる子ども」との会話を
続けていくうちに、
この感覚が少しずつ変わっていきました。
☆
当時、私はことあるごとに、
この「内なる子」に話しかけていました。
「今何が食べたい?」
「何がしたい?」
「何がしたくない?」
「いま、どんな気持ち?」
「本当は嫌だったよね」
「大事にされていない感じがしたよね」
とにかく逐一この子の気持ちを聞き、
寄り添ったのです。
そうしているうちに
この子がだんだんと、自分の気持ちを
話してくれるようになっていきました。
嫌なことは嫌だといいます。
やりたくないことは、やりたくないといいます。
食べたくないときは、食べません。
食べたいときは、本当に食べたいものを食べます。
子どもって、本来そうですよね笑
そう。この子はどんどん、
<子どもらしさ>を取り戻していったのです。
そんな、「内なる子」の変化は
そのまま私自身の変化にも繋がっていきます。
嫌なことは、ちょっと言葉を選びながらも
嫌だと言うようになりました。
やりたくないことは、できる限り
やらないようになりました。
食べたくないときに、人につきあって
無理に食べるのはやめました。
本当に食べたいものを、
きちんと選んで食べるようになりました。
■急に輝きを取り戻した私の世界
そんな毎日を繰り返しているうちに
ふと気づくと
テレビを見ているようだった私の世界が
だんだんとリアルな感じを取り戻し
キラキラと輝き出していました。
一番変化を感じたのは、「空」です。
いつものように見上げる空が、
台風が過ぎ去ったあとのように
なぜかとても美しいのです。
いままで見たことがなかった
彩雲や虹も
たくさん見られるようになりました。
たぶん、空を見上げる回数が
増えたからだと思います。
さらに、私はもともと感情の起伏が
あまりないひとだったのですが
すごく笑うようになりました。
いろいろなことに
ワクワクするようになりました。
ちょっとしたことに
感動するようになりました。
とても不思議なのですが
まるで別人になったような感覚です。
☆
いいえ。
たぶん、別人になったのではなく
「本来の私」に帰ったのでしょう。
きっと、小さな子どもの頃の私は
こんな風だったのだと思います。
好きなものは好き
嫌いなものは嫌い
いろんなことにワクワクしながら
キラキラとした瞳で世界を見ていた私。
でもいろいろなことがあって、
心の奥底に、本当の自分を
「内なる子」として
閉じ込めてしまっていたのかも知れません。
☆
最初に出会ったとき。
私の「内なる子」は
真っ暗な部屋でひとり、
体育すわりをしていました。
でも、今この子をイメージすると
広い広い草原で、嬉しそうに駆け回っています。
そして、現実の私もこの子と同じように
いきいきとした人生を取り戻しつつあります。
この子と繋がり直すことはまさに、
本来の私自身を取り戻すことだったのだと
そう今は、確信しています。