見出し画像

ある日の大和選手(2017年3月18日)

2017年3月18日、二軍のオープン戦(ホークス対タイガース、タマホームスタジアム筑後)の写真です。
3年も前のものでいまさらですが、当時の思いとともに書き残しておきたかったので。

2017年の大和選手

2014年の輝かしい活躍から一転、2015年と2016年は打撃不振によりレギュラーの座を失い、出場機会を大幅に減らした大和選手。
2016年のオフ、出場機会を増やすためとスイッチヒッターへ挑戦することを決意。それもあり、2017年の春季キャンプは10年ぶりに二軍スタートとなりました。

この年は登録を右投右打から右投両打へと変更するとともに、ポジションも外野手から内野手へ再転向。
秋にはFA権を行使し、ベイスターズへの移籍が決定。激動のシーズンとなりました。

2017年3月18日、タマスタ筑後

オープン戦が始まってもしばらくは二軍で実戦を積んでいました。

3月17日から19日まで、タマスタ筑後(福岡県筑後市)で行われたホークスとの3連戦は、いずれも二番・セカンドでの出場。

私はそこまで熱心に現地に足を運ぶ方ではないのですが、左打席に挑戦する大和選手の姿を見ておきたかったので、2試合目が行われた18日に行きました。
その日はこの3連戦で唯一タイガースが負けた試合で、大和選手もノーヒットだったということもあり、試合終了後「今年はどうなるのだろう」と不安な気持ちを抱えて球場をあとにしたのを覚えています。

ここから写真を。
なんでもない写真ばかりですが。

インプレー中はあまり写真を撮らない(というか撮れない)のですが、左打席だけは撮っておきたいと思い、なんとか撮ったものです。

第二打席。

画像3

第三打席。

画像4

タイガース時代、バッティンググローブやエルボーガードなどは赤色でした。
大和選手のカラーと言えば「赤」だったのですが、ベイスターズの2年目から黒に。
はじめは違和感があったものの、黒にももうすっかり慣れました。ベイスターズのユニフォームにも合っていて、いま赤時代の写真などを見るとかえって変な感じがします。

こちらは、ショートを守っていた植田海選手とイニング間にキャッチボールを行っているところ。
この時、ビジョンにスタジアムDJを務める学生さんによる球場グルメ紹介の映像が流れていたのですが、彼女が焼き鳥か何かを一口食べて「お肉おいし~」と言うのが球場内に響き渡り、選手らも思わず笑みがこぼれてしまった、というシーンです。

画像6

「福岡銀行」と大和選手。(なぜか撮りたくなって撮った一枚)

画像6

左のイラストは、ゆでたまごが好物の福岡銀行マスコット「ユーモ」くん。PayPayドームにもいます。
(ちなみに、福岡銀行はカードや通帳をホークスのマスコット・ハリーホークのデザインにすることができます。)

試合はホークス投手陣の前に4安打1得点で敗戦。試合後すぐに掛布監督(当時)がベンチ前で選手を集めて短いミーティング。その後、素振りが始まりました。

黙々と左でバットを振る大和選手の姿が大変印象的でした。

画像5

この日ショートを守った植田海選手の第一打席。

画像6

ドラフト下位の守備型高卒内野手という、大和選手と似た経歴の植田選手。
この年、あるラジオ番組のインタビューで、二軍にいる時に植田選手とたくさんの話をしたと大和選手は述べていました。
そのインタビューで「野球人生も終わりが見えている」といった発言もしており、その言葉を聞いた時から、私は彼の「終わり」を意識して応援してきました。

2017年は大和選手にとって、とても苦しい一年だったと思います。ただ、私は見ていて楽しみもあったシーズンでした。
プロ12年目にしてスイッチヒッターに挑戦し、はじめは「打球が前に飛ばない」と揶揄されながら、シーズンの中で結果を出し、最終的に(252打席と少ない打席数ですが)打率.280という成績を残しました。その過程を見ることができたのが嬉しかったのです。
私が彼を応援し始めた頃はすでに1軍でシーズン100試合以上出ていましたし、これほどわかりやすい「成長」というものに触れたことはありませんでした。(結局、スイッチは移籍後に断念することになりましたが)

守備ではポジションを内外野行ったり来たり、打撃ではスイッチに挑戦。

「試合に出るために」

そのためなら何だってやる。貪欲な姿に心を打たれました。
ベイスターズへの移籍もその延長線上にあると思っています。
ポジションやスイッチの転向と同じ、居場所を掴むための「挑戦」なんだと。

2017年は、彼を応援する気持ちがより一層強くなった一年でもありました。

おまけ

3月18日はお肉で笑ったこと以外何もいいことがなかったのですが、17日の試合ではとてもいい守備があり、その時の映像がパ・リーグTVの動画に残っています。

スリーベースを狙うホークス・真砂選手を、パーフェクト中継でアウトにしたシーン。

カットプレーは大和選手の魅力の一つだと思います。(大和選手がタイガースから指名をうけたとき、樟南高校の枦山監督(当時)は大和選手のカットプレーは天性のものがある、と仰っていたそうです。*注)

以前書いた記事にも載せていますが、このプレーも大好きです。
これはショート・大和。


*注:『南日本新聞』2005年10月4日付朝刊

見出し写真は2017年3月18日撮影、舞鶴公園(福岡市)にて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?