あの日々があったから
何かを確かめるように、時折自分で書いた文章を読み返している。
2017年のことを、2020年に書き、2022年に読み返す――。
2017年、タイガース在籍最後の年。ファンである私にとっても忘れられない激動のシーズンだった。
彼にとっては苦しいシーズンだっただろう。私などが想像してもしきれない、たくさんの苦しみがあっただろうと思う。
本人の心の内はわからない。もしかしたら、いまは思い出すのも嫌だと思っているかもしれない。
それでも、私にとっては忘れたくない、大切な時間だ。
あの日々があったから、いまも私は彼を応援することができている。あれから5年経っても、その思いに変わりはない。
※
時間は待ってくれない。
新しい一日を迎えるたびに、記憶は薄れていく。
過ぎた日を思い出しては感傷に浸る。「いま」より過去に目を向けてばかりいる自分に呆れながら、いずれ誰も語らなくなるであろう、その日々を思う。
記録しなければ、大切な日々のことを。私には陳腐な言葉しか紡ぐことはできないけれど。
そんな謎の使命感に駆られて、私はここに書いている。
写真はバラ。2017年5月撮影、福岡市植物園(福岡県福岡市)にて。
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