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読みかけの本たちについて

わたしは本を何冊も併読するタイプなのですが、いま読んでいる本たちを紹介します。(1シーズンにドラマを複数本観るようなイメージです。)
いずれもまだ読みかけなので、この本を読み始めた理由とかどれくらい読んだかとどんな印象かを簡単にお話しします。

割と雑食だと思います。

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■伊坂幸太郎編集/小説の惑星(オーシャンラズベリー篇)
伊坂幸太郎さんが集めた至高の短編アンソロジー。
もう1冊の『ノーザンブルーベリー篇』も買いましたが、こちらから読んでいるのは大好きな絲山秋子さんの短編が含まれているから。(絲山さんについてはいつか語りたい)
現代作家から大江健三郎や横光利一辺りまで割と幅広い印象です。ちょっとずつ読み進めています。絲山さんの『恋愛雑用論』はやはりとても面白かったです♡

■一條次郎/ざんねんなスパイ
書店で目を引く表紙を何度か見かけ、伊坂幸太郎推薦だったので買いました。(お気づきかもしれませんが伊坂幸太郎好きです)
「市長を暗殺しにこの街へやってきたのに、そのかれと友だちになってしまった………。」という書き出しに惹かれました。1/5くらい読みましたがずっとこんなテンションが続いています。ここから一波乱あるのか、ずっとこの楽しげな感じが続くのか。ユーモアに振り切った文章なのでイッキ読みができない(疲れるw)のですが妙に気になって1日に何度も数ページずつ読んじゃいます。

■小野正嗣/九年前の祈り
芥川賞受賞作です。私の中の芥川賞たくさん読みたいキャンペーンの一環です(勝手に)。
カナダ人の夫と離婚したさなえが幼い息子・希敏(けびん)とともに故郷に帰るところから物語が始まります。さなえが癇癪を起す息子のことを何度も「引きちぎられたミミズ」のようだと形容するのが印象的。(一見ギョッとする表現ですが、何ともないような言い方で何度も出てきます)
今半分くらいですが、回想に出てくる「みっちゃん姉」との関わりも気になりながら、楽しく読み進めています。全体的に青色っぽい印象の物語!
(純文学はあらすじの説明がむずい・・)

■原田マハ/キネマの神様
映画にもなったので有名かと。原田さんの作品は美術系が好きで何冊か読みましたが、美術系以外は初めて。先輩に「めちゃくちゃ泣いた」と言われ、ちょっと心がすさんでいた時期だったのでよっしゃ涙活すっか!と手に取りました。
原田さんの著作は、個人的には読み始めてから没頭できるまで少し時間がかかり、今作も何度かに分けて読んでいますが、ストーリーが動き出して面白くなってきました。今半分くらい。
私は映画に明るくないのですが、原田マハさんの作品は自分の知らない世界や視点をがっつり与えてくれるところが好きです。さて、気持ちよく泣けるのか。(泣けそうな伏線はたくさんある)

■町屋良平/ぼくはきっとやさしい
芥川賞作家・町屋さんの作品。実はこれ年末に第1章を詠んだのですがその後本をどこに置いたのか忘れてしまい(家の至る処に本を持ち出して読む癖がある)、そのまま年を越し最近見つかったので、初めから読み直しています。
町屋さんはちょっとナヨッとした感じの男の子の描写が印象的な作家さんで、今作も主人公の弱さに共感ながらもイラッしたり、彼女ちゃんに同情したりしながら読んでいます。町屋さんの文章は一度ハマると溺れられるのが大好きです。

■乗代雄介/旅する練習
乗代さんはねー、先日の芥川賞の候補になった『皆のあらばしり』が初読でしたがそれがとても刺さって大好きだったので、前回(165回)の芥川賞候補作を読み始めました。こちらも評判はめちゃくちゃ良い。ただ、ネタバレを踏んでしまったので結末は知っているのですがさすがの文章の美しさで楽しく読んでいます。小学6年生の亜美ちゃんと作家の叔父さんが歩いて旅をする話。亜美ちゃんはサッカー少女なのでボールを蹴りながら進んだりリフティングをしたり。二人の会話と風景描写を中心に進みます。まだ旅の序盤。ラストに向かっていく様子が楽しみ。

■吉田修一/ミス・サンシャイン
そんなつもりはなかったのに書店で一目惚れして買ってしまった小説。吉田修一さんも芥川賞作家さんですね。「パーク・ライフ」面白かったです(個人的には文庫に併録されている短編が印象に残った)。
大学生の男の子が元女優の80代女性に恋をするお話。素敵じゃないですか?1章だけ読みましたが丁寧に紡がれていて読み進めるのがすごく楽しみ。これは夜更かしできる日にゆっくり読みたいやつですね。

■米澤穂信/黒牢城
言わずと知れた直木賞受賞作ですね。おめでとうございます!
普段あまり直木賞作品は読まない・時代小説は読まない・分厚い小説は読めないので手を出すか迷いましたが、あまりに評判良いので読んでみました。2章まで読みましたが、想像していたより読みやすくて面白いです。文章の中にサラッと時代背景(この時代は〇〇だからこれが普通である~)みたいなのが挿入されていたり、名前を覚える人物とそうでない人物の書き分けの濃さがしっかりしているので余分なストレスなく読めます。分厚さに一瞬ひるみますが、残りも早く読みたい。とは言え漢字が苦手なので、集中できるときにガッと読みたいやつ。入りこめれれば一瞬で読めそうだし、もうすぐ入り込めそう。

こんな感じです。とはいえ、この写メ撮ってからこれを書いている途中に別の本1冊読んで読了したりしているのであまりキツく縛りを設けず読みたい気分のものを都度つまみ読みしている感じです。(ちなみに読んだのは池澤夏樹さん。真夜中が似合う作家!大好き…(ため息))
あと文芸誌も好きなので、並行して読み進めています。文學界の砂川文次さんの最新作と、群像の石田夏穂さんの最新作を読んでいます。(この二人の新作が芥川賞発表後にすぐ出るの激アツすぎませんか。商業誌ばんざい)

何かこのnote読んで誰が面白いのだろうかと思うのですが、好きな本の話を140字よりもっとたくさんしたかったのでゆるりと始めました。
Twitterには「#読了」ツイート載せるようにしていますが、それは継続しつつ、書ききれないこととか過去のこととか書いたり書かなかったりすると思います。

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