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身をもって知る

腱鞘炎と診断されていた右手の痛みは、レントゲンの結果、「母指CM関節炎」だった。
今は、炎症を抑えるジェルを毎日塗布、週に二回、整体でマッサージを受けている。

フランス語ではもちろん、日本語においても知らない単語(病名)だった。
ありがたくないフランス語の語彙は、このように自分の身に起こったことで仕入れることが多い。

フランスで暮らし始めてからというもの
肺炎にかかった。
稽留流産で子宮内膜掻爬術を受けた。
鼻血の高頻度で、鼻腔粘膜焼灼術は
三回も受けた。
ばね指の手術も受けた。
良性発作性頭位めまい症でリハビリも受けた。
飛行機内で低血圧、低心拍になり、機内後方に寝かされ、酸素吸入を受けたこともあった。

長女の心の病いにおいても、自分のこと以上に、医療用語や支援に関する言葉や情報を蓄積している。

そしてダメ押し。
二年ごとの大腸がん潜血検査に引っかかった。専門医の診察、麻酔医と診察、大腸カメラによる検査の予約を取り終えた。
検査の四日後に日本へ出発。楽しみが待っているのに、このことを考えると、やはり気持ちは落ち込む。

いやいや、そうやって人生の経験値を上げているんだ。非日常生活も学びの機会と考えようか。

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