映画館と半券。
私はド田舎に住んでいる。
ド田舎にも一応映画館はある。
万人受けする映画を上映する映画館とそうじゃない映画館。
映画館という空間がたまらなく好きなのは、日常と少し掛け離れてる場所だから。美術館や図書館もその部類だけど私にとって映画館は特別な場所だ。
お金を払ってチケットを購入して 「もぎり」の人にチケットを渡し半券をもらう。この流れがたまらなく好きで。今だと電子パネルやネットで予約をしたものを印刷しチケットを「もぎらない」スタイルがスタンダードだけど。この一連の流れが私にとって某テーマパークと同じ高揚感を与えてくれてる気がする。
「半券」というモノも 特別で好きで。
一時は半券を集めてノートに貼りまくってた。(いつしか収拾つかなくなってやめたけど)
半券には観た日にち、時間、作品名が記載されててなぜか好きだ。わりと私は勉強は滅法できないけど記憶力がいいのか半券をみるだけでその時の記憶が蘇ってきてくれる。
そして劇場内に入ってしまって席に着いて上映されたら よっぽどの事がない限り席を立たないし立てない。そこから2時間ほど自分の選んだ座席でその作品に没頭する。
映画館にギリギリに着くのではなく できたら1時間前に到着し 待合の席があればそこで何か飲みながら人の観察をする。
付き合いたての初々しいカップルが「何観る?」などとモジモジしてるのも良い。かと思えば映画通なダンディなおじ様がポップコーンを隣りで食べていたり 人間観察を映画館でして作品を鑑賞する前に自分の頭の中を創造力で高めておくのも好きなのだ。
小さい映画館だったりすると そこの映画館のカラーが出やすい。若い頃は置いてあるフライヤーをすべて網羅したくて ほぼ1枚ずつ持ち帰ってファイリングしたりもした。センスを感じるフライヤーを集めるのが好きだった。明らか普段観ないだろと思うような映画も映画館のフライヤーや予告で観たりすると不思議と気になったりもした。それが映画の力でもあるけど映画館という場所の魅力でもあると思う。
私はサブカルチャーが大好きだけど そのきっかけを作ってくれたのも映画館なわけで。
学生の頃は映画館で観たものを始め、気になった作品やその日のことをこと細かく綴ったノートがあって。映画館で流れてた音楽を調べまくったり観てない映画なのに監督をかいといてその監督の作品をレンタルしてみたり…。その頃から列記としたオタクだったんだな、自分。
ココ最近は 映画に没頭してないけど時期がきたらまた映画に〝お熱〟になるのかな。なってくれたらいいなって思ってる。
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