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【早稲田大学文学部・文化構想学部】大問3(文挿入問題)の解き方
はじめに
この記事では、早稲田大学文学部・文化構想学部の英語の大問3(文挿入問題)のポイントを解説します。この記事を通じて、英語の大問3の解答プロセスを理解し、合格点を常に再現できるように演習を重ねていきましょう。
1. 大問3(文挿入問題)の重要性
第一に、文・文構の英語における大問3の重要性を認識することから始めます。文・文構の英語は問題形式や配点(予想)が同一です。他方、文構の方がやや問題のレベルが高く、受験者平均点は文学部と比較して3点ほど低い(=難度が高い)傾向にあります。
文・文構の英語の大問別配点・目標得点・目標時間の詳細は下記をご覧ください。
文・文構に限らず、早稲田大学においては、各科目で「受験者平均点+15%」を達成することが合格のために必要な基準となります。年度によって多少の差はありますが、文・文構の英語においては以下の得点が要求されます。
■ 英語の目標得点(合計)
文学部:53/75点(70.6%)
文化構想学部:50/75(66.6%)
つまり、文・文構に合格するためには、英語で「約70%」の得点を取る必要がありますが、この得点に到達するにあたり重要な位置づけとなるのが、大問2(長文読解)、並びに今回解説する大問3(文挿入)です。
大問2・3の配点比率
下表の通り、大問2(長文読解)と大問3(文挿入)は配点が高く、大問2は28/75点(37.3%)、大問3は21/75(28%)と、大問2+3で49/75(65.3%)と全体の65%もの配点を占めています。
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■ 全体に占める大問2と大問3の配点比率
・大問2(長文読解):28/75点(37.3%)
・大問3(文挿入):21/75(28%)
・大問2+3=49/75(65.3%)
先に見た通り、英語で必要な合計得点は「70%」でした。したがって、仮に大問2・3が満点であれば、ほとんどこの水準を満たすことができます。それだけ全体に対して占める大問2・3の配点比率が高く、重要度の高い大問であることを意味しています。
2. 大問2・3の目標得点
大問2・3の目標得点は以下の通りです。大問3の目標得点は同一ですが、文化構想学部の方が難度が高いため、大問2の目標得点を3点低く設定しています。
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大問2(長文読解)はオーソドックスな長文読解問題であり、早稲田の他学部に比べて全体語数が少ない上に、単純な内容一致問題のみで構成されています。目標得点は「25/28(89.2%)」としていますが、準1級レベルの語彙力と準1級の長文読解で7-8割取れる実力のある方にとってはさほど脅威ではありません。
一方、大問3(文挿入)は、早稲田文・文構に特有というほどではありませんが、大問2(長文読解)と比較するとやや特殊な形式であり、この手のタイプの問題に初めて遭遇するという方も一定数いらっしゃることと思います。大問3の目標得点は「15/21(71.2%)」です。全7問×各3点ですので、「7問中5問」取ることがポイントとなります。慣れれば特に難しいものではなく、満点も十分に取れる大問です。今回はそのための戦略や方針を共有します。
3. 大問3の解答プロセス
大問3は、本文の空所に適切な選択肢の文を補充する「文挿入問題」と呼ばれるタイプの問題です。
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大問3の解答プロセス
大問3は以下の5つのSTEPに基づきいて解き進めます。
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各STEPの詳細を見ていきます。
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まず、選択肢には目を通さずに、本文から読み始めます。大問2のような長文読解では、設問文や選択肢の情報をヒントに本文を読む際のアンテナを立てることができるため、選択肢を最初の段階で見ておくことは有効に働きます。一方、大問3では、次のSTEP2の通り、本文を読む際の方針がすでに決めっていますので、選択肢を事前確認することのメリットは特にありません。選択肢の和訳や選択肢同士の比較をすることで、得られる情報もありますが、時間対効果が低いため、選択肢はスルーして、本文から読み進めて問題ありません。
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大問3の( )部分は「① プラス・マイナス」「② 因果関係・時系列」「③ 逆接」のいずれか、または複数のポイントに則っているケースが多いです。したがって、上の3つのポイントをインプットし、( )の前後の文を読む際は、他の文よりも集中力を意識的に高めます(( )前後の文は90-100%、それ以外の文は40-50%の力で緩急をつけて読むイメージです)。
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【STEP3】では、選択肢を見ずに( )に入る内容を推測していきます。2023年度文学部大問3の( 25 )の場合、「① プラス・マイナス」「② 因果関係・時系列」「③ 逆接」のポイントに基づくと、( 25 )に入る内容は以下の通り推測できます。今回は「① プラス・マイナス」「③ 逆接」を併用しています。
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【STEP4】では【STEP3】で推測した内容と最も近い選択肢を選びます。(d)の選択肢で、「no academic degrees」と明らかなマイナス表現が出てきますので、推測内容と合致します。また、その際プラスマイナスだけでなく、選択肢の主語も重要です。今回は「She(=Mildred)」ですので、その点も問題なく推測内容を満たしています。
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このように、あえて選択肢の先読みを避け、事前に( )に入る内容を推測することで、選択肢間での比較や吟味に費やす時間を大幅にカットすることができ、正答率も上がります。
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とはいえ、当然ながらすべての( )の内容を毎回推測することは難しい場合もあると思います。その際は潔く選択肢を見て、選択肢の情報をヒントにしましょう。特に選択肢の候補が少なくなってくる後半部においては選択肢を先に見る方が時短になる場合もあるでしょう。
ただ、選択肢をヒントにすることは最終手段とし、あくまでも推測を重要視するようにしましょう。
まとめ
以上、文・文構の英語の大問3の解答プロセスを見ていきました。このプロセスを固定化し、繰り返し過去問で試行することで、毎回同じ手順、視点で大問3を解けるようにしていきましょう。過去問はやみくもに解くのではなく、「再現性」「安定性」が大事です。
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この記事が、皆さんの早稲田大学合格の一助となれば幸いです。
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