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回り道を楽しめる自分でいたい
先日、予定のために電車に乗ろうとしたら、人身事故の影響で目的地と最寄り駅の間が運転見合わせになっていました。
「まじか…!!」
はじめこそ戸惑いましたが、予定を別日にずらせたので、焦りはなくなりました。
さらに、それによってちがう過ごし方をすることができ、むしろ良かったな、と思うことができました。
この件で思い出すのが、大学1年の冬のバスツアー。
学部の友人ふたりと、日帰りのバスツアーに行こう!と予定を立てました。
寝坊しないように頑張らなきゃ…!と思っていたら、まさかの運転見合わせ。絶対に遅れられないときに限って、トラブルは起きるもので…
迂回ルートを大急ぎで調べて向かいつつ、集合時間に間に合わないのは確実。先に着いた友人からバスガイドの方に事情を説明してもらい、何分までなら待ってもらえるか等確認してもらいました。
しかし他のお客さんもいるし、バスも長くは停めておけないとのことで、私を乗せずにバスは出発しました。
集合場所に向かう電車の中で、私は「は~~、帰ろっかな、、、」と諦めモード笑
でも、この時間が私は結構好きで。
張りつめた空気の中で1分1秒の戦いをしていたところから、糸が切れてぽけーっとなる時間。このときの、時間の流れが一気に遅くなる感じとか、「自分、なんかすごい頑張ってたな…」と客観視してふふっと笑える感じが、なんかいいなぁと思ったり。
このときも、バスに間に合わせる必要がなくなった途端ものすごい解放感を感じて、「さーて、どうしますか!」とワクワクしてきました。
諦めて帰ることも考えましたが、何事も経験か!と思い、電車を乗り継いでバスツアーに合流することにしました!
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いつもなら決して乗ることのない電車に乗り、椅子や扉の特徴を観察したり、窓から見える景色を楽しみました。
お昼ご飯会場の最寄り駅からはタクシーに。運転手さんが纏う空気が柔らかく、何気ない会話も特別に思えました。
そして友人たちと合流し、その後は他のツアー客の方たちと同じように楽しむことができました。
午前のいちご狩りには参加できませんでしたが、お昼ご飯を終えてバスに乗り込むと、座席にいちごがひとパック置いてありました。
その嬉しさは、予定通りツアーに参加していたら味わえないものでした。
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この日のことは、今でもたまに思い出します。
特に心に残っているのが、ひとりで電車に揺られていたあの時間。知らない町を毎日走っている電車に、なぜか自分が乗っていることの不思議さや、妙な安心感。
何度も「このまま降りて、のんびり散策したい」という衝動に駆られました。
予定通りバスに乗れていたら、決して味わうことのできなかった感情。見ることのできなかった景色。
そういうものが私はものすごく好きだし、それを楽しめる心を、これからも大切にしたいと思っています。
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