卒業

(過去の私が下書きに隠していた文章)

この1年間は、最高だった。
濃密で、楽しくて、ただひたすら前に進んだ。
最高な仲間に出会い、心の底から尊敬できる人に出会い、新しい自分に出会い、人としても役者としても成長できた時間だったのではないかと思う。

順風満帆に見えた最初のスタートダッシュから、思うようにいかず悔しい思いをたくさんしたラスト。
すごく辛い時期や、悔しい思いが溢れてしまうこともあったけど、振り返ってみると、そんなことも私の人生の財産になっていると確信する。

私の長所が見つかった。
どんなに小さなことでも演劇のことなら全力で努力できるということ。
他の人だったら腐ってしまうような場面でも、私は腐らない。
だって、あんなにセリフ量に差があって、稽古場でも演出家にあまり良い目で見られず、自主稽古することすら気をつかってしまう環境の中に置かれ、恥を捨てられない自分に苛立ち、実力不足からの配役なのかと本気でしんどくなり、毎日稽古が億劫で、それでも私はやり遂げた。
胸を張ってやり切ったと自分で言える。
そんな自分を私は誇りに思う。

これから先、どんな壁にぶち当たっても、「必ず道は開く。」ある大先輩がおっしゃっていた言葉。私はこれを絶対に忘れない。
どんなにしんどくても、もう腐ってしまいそうだと思っても、必ず道は開くのだ。私は自分が愛せる自分になりたいし、この先おばあちゃんになった時に我が子や孫や自分が愛おしいと思える人たちに、「私もこんな辛い思いしたけど道は開けたのよ。だからあなたも大丈夫よ。」と言えるようになりたい。そのためには、苦労上等、しんどい環境上等、腐りかける自分上等、と思って前へ進みたい。
時々自分へのご褒美は忘れずに。

私は絶対に役者で食っていくんだ。
この一年、楽しかった。でも楽しいことだけではなかった。それも全て今後へのバネになる。
この後結果がどうであれ、これはただの通過点。自分で選んだ道ですから、自分で間違いでないようにします。

未来の私へ。道は必ず開く。自分で選んだ道は自分で間違いでないようにすればいい。この公演稽古中に味わった悔しさを思い出せ。それでも私は腐らなかった。あんたならできる。大丈夫。ミルクティーでも飲んで、前に進んでおくれ。

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