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ミソフォニアの葛藤
わたしはごく普通の会社で働いているごく普通の人間なのだが、人には言っていない生きづらいポイントがある。周りの人に言ったら「げ。神経質。」と思われそうだし、わたしがこのことを言ったらきっとみんな気を使う。
何かというと、
わたしは音や匂い、動きに敏感すぎるのである。
この症状はミソフォニアというらしく、特定の音などに強い嫌悪感を抱いてしまうらしい。私の場合は、鼻をすする音や咳払いの音、咀嚼音、貧乏ゆすりなどが特に苦手である。しかもちょっとやそっとではなく、一般的な人が黒板を引っ掻く音を聴くと顔を顰めてしまう、あんな感じのレベルでだめなのである。その場から逃げたくなって嫌悪感で涙が出そうになる。ひどい時はその音を出す人のことを憎んでしまうこともある。
はっきりと自覚したのは高校生の時。
模試を受けているときに、小刻みに鼻をすする人貧乏ゆすりをする人が嫌で嫌で仕方なかった。今も満員電車や会社のような音から逃げられない環境はとても苦手。ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンは大好き。
でも、音を出す人匂いが苦手な人貧乏ゆすりをする人が悪気があるわけじゃないということ、何かの背景があるかもしれないということは、十分に想像できるから、葛藤する。いつも嫌だな憎いなって思っちゃってごめんなさい、と思う。
まだまだどんなふうに生きるのが正解か分からないけど、他人への想像力は絶やさず、かつ自分の心を守りながら生活していきたいな。あわよくば、おばあちゃんになる頃にはミソフォニアを克服できてると嬉しいな。