「お兄ちゃん」という単語の呪縛

何となくTwitterを流し読みしていたら「上の子が下の子の目の前で一人っ子がよかったと言った」というママさんのツイートが流れてきた。

珍しく旦那の話を少しする。
旦那は三兄妹の長子で妹が2人いる。
嫁に来る前、仲は悪いとは聞いてはいたがびっくりするくらい仲が悪かった。
3人が3人ともバラバラだった。
旦那と上妹とは年子、下妹とは8つ違う。

はじめて家族の輪の内側からこの兄妹を義母の話と織り交ぜながら見てみると私が一人っ子だったからそう感じてしまうのだろうか、上妹の嫉妬のパワーがすごい。

旦那は弟が欲しかった。けれど性別は選べない。
上妹は下妹が生まれるまで7年は末っ子だった。
しかし、ある日姉になった。
物心もしっかりついていたので嫉妬の気持ちに芽が生えてしまったようだ。
冒頭でのツイートではないが「あんたなんて生まれなきゃよかったのよ」と下妹と義母に言ったらしい。

下妹が中学受験しようとなった時にさらに歪み始めたようだ。一番下だけ特別。7歳8歳差でもどうしてその選択をしたのかはあまり関係なく、「特別」だけが大きくなっていった。

旦那は妹が生まれた時からお兄ちゃんと呼ばれ、お兄ちゃん呪縛をガッチリかけられた。

だからなのか旦那はその呪縛は自分の子供にはかけたくないと次男が産まれる前に言った。
多分旦那も呪縛にかかったままなんだろうと思う。
義両親のこれから先を話すとその呪縛がかかった単語がちらちら出る。

なので我が家はお兄ちゃんという単語は使わない。
好きでこの順番で生まれた訳では無いから。

義母に「お兄ちゃんって言わなきゃダメよ」と次男が動くようになってから言われたのを覚えている。
自分が兄だ、下に譲れるようにするには………みたいな内容だった。
言いたいことは分かる。年上としての自覚を持って欲しいところだろう。
右から左に聞き流したけど。

一人っ子の私はお姉ちゃんという単語は使われていない。自分が幼稚園の頃「弟か妹欲しいか?」と親に聞かれたことがある。兄弟の仕組みなど全く理解していなかったので「お姉ちゃんが欲しい」と言った記憶がある。そのおかげで自由すぎて義実家には理解して貰えないが。

けど長男には残念ながら呪縛は知らないうちにかかってしまっているようだ。
長男と喧嘩した時「誰があんたらの老後の面倒を見るんだ」と。

意外だった。
そもそも見てもらおうなんて思ってなかったし。
真ん中や末っ子からは出てこないセリフであろう。
一人っ子の私でさえそんな事言ったことないよ。けど親の事を相談できる相手がいることは心底羨ましいとは思う。


もし仮にそれぞれ嫁が来て交えながらこんな話するのかな、そんなの申し訳なさ過ぎてやだな。
そうなったらお正月とか集まるのかな?
うわー、そんなの嫁が可哀想じゃん。
お互い気を使って苦しいよ。
自分の実家に行かせてあげたいじゃん。
みんな来た時の準備とかお正月準備だけで精一杯だし。
お年玉はそれぞれに送るからバラバラで数年に1度の帰省で十分だよ。

…なんて今から気を使っちゃうんだろうな

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