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フリスビードッグvol.5 振り返り

 本来この振り返りは先月出す筈だったけど、先月は流行病にかかって開催できず、1ヶ月遅れてのvol.5となった。

 えー今回はvol.4の反省を踏まえ何点か改善したのだけれど、結果から言えば、まぁ悪くなかった、くらいの評価だろうか。改善の成果が多少なりともあったのか、1ネタ目から最後まで、お客さんが常に暖かく、きてもらったゲストに申し訳なさを感じることはなかった。(ほんと胃が痛い思いをしなくて助かった)ま、もちろんライブは生ものなので今回たまたまそうだった可能性は大いにあって、次回も継続して様子を見てみようとは思う。

 ちなみに前回の反省はこちらね。


 何を変えたかって、まず出囃子問題ね。かっこよすぎて緊張すると不評で、新宿fu-+801という常明るい、楽屋と客席が地続きの、ほぼアイドルのダンスレッスン場のような空間にそぐわなすぎ問題。

 どう変えたかというと、この曲から、


この曲に変えた。

 エッジがない曲にしてみたんですけどどうですか?別に音楽詳しくないのでいつもYouTubeで「あ、なんかこれいいかも」に当たるまでひたすらザッピングして選んでるんですが、調べたら、水曜どうでしょう、の曲らしい。大泉洋って緊張感と対極にいる人だもんね。成功これ?正直判断はむずい。

 それからオープニングトーク問題。これまでは2人で5~10分くらい話してからネタに入っていたけど、今回からゲスト全組に出てもらうことにした。うん、そりゃこっちの方が盛り上がるよね。考えてみれば当然か。正直ゲストに頼ってしまっている情けなさは拭えないけど。今回だと特ににょぼりげさんの盛り上げ力におんぶに抱っこ。まぁ力がない自分が悪いこれは。

 そして前回は5/5スベリだったネタブロック、今回はあたたかいお客さんのおかげで無観客オーディション動画撮影モードからは脱却できた。結局前回やった5ネタはそれ以降どのライブでもやってない。別に笑いの量でそのネタの評価を決める訳ではなく、実際初おろしで笑いがなくても自分が面白いと思えばやり続けるネタはこれまでもあったが、前回に関してはその頼みの綱すらないネタばかりだった。南無。

 今回のネタを簡単に振り返る。



 1本目「公園」

 今月の戸塚ネタ1本目。「たまたま公園で出会い、好意にしてくれたおばあちゃんに対して、嬉しいけどあなたのことは女としてみれないと突き放すネタ。」設定は好きだし、まぁこの設定なら戸塚が似合うかなと思って書いたけど、結果戸塚が人を傷つけるようなセリフを言うのにすごく抵抗があった、戸塚ってそういうやつじゃないんだよな(自分で作ったコントキャラに対してそういうやつじゃないとかいうのも変だが)。戸塚は人と対話せずにずっと自分の世界に入っていて、勝手に暴走して、それを周りが止めたり寄り添ってあげたりするのがやっぱ向いてる気がする。だから戸塚からおばあちゃんに何か仕掛けに行くのはやってて違和感あった。ただ初めの戸塚の一人語りは好き。むしろあそこを広げた方がいい気もしてきた。

 2本目「キャッチ」

 自分はプレーンな男性役で、設定を提示した後は相方のリアクションで笑いをとっていく形のネタ。容姿で判断されるの(特に最近は)嫌悪感示しがちだけど結局褒められたら嬉しいよねっていうネタ。最近キャラに入るコントばかりやってたから演じていての物足りなさはあるけど、感触はそこまで悪くないので、こっから他のライブでもやると思う。この設定自体は1年目の時からあって、今回いい設定が全く浮かばずタンスの奥から引っ張り出してきた。



 3本目「いないいないばあ」

 当日思いついて簡単な打ち合わせだけして披露した1アイデアのネタ。正直自分は今回の5本の中でどれが一番好きか選べと言われたらこれを選ぶ。「なんやねんこいつ」と手放しで笑い飛ばせるキャラ。嘘つく時アンダースローになる彼女とか、旅館の手伝いしすぎて女将の動きが染み付いたヤンキーとかもそうだけど、人間の理性が及ばないところで無意識にとってしまう行動に自分はおもしろさを感じてるんだなと再確認した。「なんか今のネタむっちゃ短くなかった?」と次の出番の金色さんに漫才の掴みでいじられるくらいショートなネタだったけど、展開つけてなんとか2分ネタにできないですかねこれ。僕は好きなんですけど。



 4本目「グリーンピースの妖精」

 新キャラ模索ネタ。女性でキャラ強めのネタがやりたくて入れた、軽めのチャレンジネタ。1箇所やりたかったくだりがあって、そこはウケるけど、それ以外はまぁ粗い粗い。作家の水田さんに「なんか面白いこと言いそうな雰囲気はあるけど、言わずに終わりましたね。」と指摘されて、マジでそうなんすよと頷いた。キャラやりたいだけが先行して地に足ついてない、肉体と精神バラバラな感じ。どっかでまたチャレンジしたさはある。



 5本目「電話予約」

 戸塚2本目。設定でいうと一番好きなネタ。「公園」のネタと違って、こっちは戸塚が人には迷惑かけずに勝手に暴走してるからやってて違和感ないし、お客さんも見やすいネタなんじゃないかと推測してる。音声の内容でもっと遊んだり、戸塚のオリジナルの言葉とか言わせることできたらいいネタになりそう。ただどうしても尺が長くなるからバカ爆とかでやるには工夫が必要そう。



 最近読んでる「あくたの死に際」という漫画の中で、主人公である黒田の小説に対して編集者が「もっと主人公を私たちに愛させてほしい」と指摘し、過去に自分がとある小説に救われた話をする中で、「ストーリーが面白いだけじゃ、きっと一時楽しんで終わりでした。でもキャラクターを愛せたから生き甲斐になったんです。」と話すシーンがある。芸歴3年目に入ってからはこのセリフがネタ作りの一個の指針になっていて、去年のキングオブコントの準決勝の配信を見て自分が好きだったネタをリストアップしてみたら、蛙亭・しずる・ロングコートダディ・ラブレターズ、どれもストーリーよりも「あのキャラ好きだな」が感想の初めにくるネタを無意識に選んでいた。「推したい」と思えるキャラをいかにコントの中で登場させるか。そこが最近のテーマ。ただそればっか考えていたら今度はストーリーが全くないネタばかり作ってしまっていたりする。塩梅がむずい。でもネタばらしだけに命をかけていた1年目の時の自分からしたらとても考えられないネタの作り方を今しているので、やっていてとても楽しくはある。


 今回の反省点としては、細かいとこで言うとオープニングで注意事項言うの忘れてた。アター、すいません。一応TIGETには全編写真撮影OKと書いてあるけど、まぁ読まんわな、もし写真撮りたかったけど撮れなかったという方いたら申し訳ないです、次回の自分に忘れず言えと強く言い聞かせます。


 あと反省という訳ではないが、フリスビードッグは新ネタをおろす場所としてしか機能してないのが現状。関わりのない先輩と交流できたらと、毎回他事務所の先輩2組は必ず呼ぶようにしているが果たして交流できているかと言われたら微妙なところ。ただ呼んでネタをやってもらってエンディングで軽く話して終わりというのが実情。なんだろうライブとしての色がないというか、無機質に(無機質は言い過ぎかもしれないけど)新ネタを量産してる工場のような、だから出てくれた人も「新ネタ5本もやるなんてすごいね」以外の感想は出てこない。別にそれでよしとしてもいいわけだけど、せっかく主催のホームライブだからもっと自由にできそうではある。フリスビードッグを終わらせて別ライブとしてコンセプト持たせてやるでもいいけど。

 あーあとスパガリ片山さんに言われた「もっとふざけたネタやったら?」の宿題は持ち越しになっちゃったな。vol.5の1週間前くらいに、全身黒タイツで猫耳着用、顔白塗りで、「劇団四季の入り時間に遅れないように、全て準備済ませた上でネカフェ泊まる劇団員」って設定思いついたけど、展開思いつかなすぎて断念した。誰かいい展開思いついたら教えて。

 次回は2/23(日)。あと3週間後じゃん。はっや。

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雨傘 オサナイ
わざわざ読んでいただいてありがとうございます。 あなたに読んでいただけただけで明日少し幸せに生きられます。

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