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歌声合成AIアプリを使ってみた

先日の投稿をご覧になられた方はお気付きかと思いますが(見てない方は見てくださいw)、私は今回初めて歌声合成AIアプリを使用してみました。この記事はアプリの紹介であると共に自分にとっての備忘録ともなります。

一般に「ボカロ」と総称されてますが「ボーカロイド」は正確にはYAMAHAの登録商標なので、ボカロと総称するのは適切ではありません。かといって他の呼び方もあんま見かけないので、ここでは「歌声合成AIアプリ」と呼ばせていただきます。

 

今回利用したのは、Macに対応してて無料版(ライト版)が存在するアプリ「Synthesizer V」(以下SV)です。以前自分がDTMをやっていた頃はYAMAHAのボカロしか無く、しかもMac非対応でVSTプラグインとしての利用もCubase以外出来なかったはず。それが今ではmac対応の無料版が存在するまでになったんだから嬉しいよ(* 情報は当記事執筆当時のもの)。

 

他にもいくつか候補はあったんだけど、今回自分が活用しようとしてた用途が

・歌メロのSMFをインポートする
・ベタ打ちで歌わせ、音声出力する

の2点だったので、追加設定無しでSMF(Standard MIDI File)の読み込みが可能なSVを使うことにした。

ちなみにSVにはweb版もあるのだが、ファイル出力が出来ない(機能のお試ししか出来ない)ので使いようがない。そこで無料利用が可能なDLアプリ、SV Basic ライト版を使用。以下のサイトからDL。

商品販売サイトではキャラクターごとのページリンクあり

 

DL後のインストールや初期設定などについては以下のnote記事を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

 

ソフト自体をインストールしたら次に音源をインストール。販売元サイトには音源ごとの紹介サイトがあるもののボイスサンプルはなく、キャラクターの元画などしか無かったので、Youtubeで歌唱動画などを探して検討し、とりあえず小春六花京町セイカ、各々のAI版を入れてみました。

インストールを確認する画面

ソフトの使用感などに関して、上記note記事に記述の無い点などを補足。

(1)
歌詞の入力は「コマンド+ L」で一括して行えるが、スペース区切りゆえスペースが複数入ってると入力ズレが起こるので注意。

(2)
ノートの追加入力はペンツール選択後にクリック&ドラッグでレングスを指定。1クリックだけではノートの追加にならないので注意。

(3)
オーディオファイルへの書き出しはWAVEファイルのみ。俺が確認した限りではプリファランスは見つからず。

(4)
また、SVではLogicと違ってリージョンの概念が無いので最後のノートまで辿り着くとすぐそこで書き出しが終わってしまう。最後に編集可能な余白を残したい場合は、短いノートを1つ打って歌詞に「sl (無発音)」を入力すればいい。

 

今回は上記の通り基本ベタ打ちで歌わせてみたんですが、それでもかなりちゃんと歌ってくれます。それはすごいと思いつつ、やっぱ細かいニュアンスなどは無料版ゆえかベタ打ちでは限界があります。

個人的にはリアルな人間っぽい歌い方に寄せるつもりはないのでそれはそれで全然構わないんですが、よりリアルを目指す人なら有料版をお買い求めになるのがいいと思います。

 

それで、今回結構苦労したのが、英語の歌詞の歌わせ方。この曲では京町セイカに歌わせてますが、この音源には英語発音のライブラリがないので、俗にいうカタカナ英語になってしまいます。その上、譜割りが英語と日本語で全く異なるので、さすがにベタ打ちでは思ったように歌ってくれないなと思う箇所に関しては最低限の工夫はしました。でも、今の自分には高度な編集など出来ないので本当に最低限しかしてません。

画像A

(画像A)
ノート内での均等割ではおかしい箇所に関しては、母音の発音長をずらすやり方。タイミングを選択し均等割を解除して発音長を変更。

 

画像B

(画像B)
複数形の単語の末尾の「~s」など日本語のみの音源は子音を入力しないと発音自体してくれないけど、子音を入れると「~す」とはっきり発音しちゃう問題。

発音長を前に思い切りズラした上で、「す」の子音を極限まで下げる。これでも発音はどうしてもしちゃうけど、変更を加えないよりはだいぶマシになった。

 

ソフトを使ってみての全体的な感想としては、余計なセットアップをほとんど必要とせずすぐに使えるのがすごく便利だと思った。おそらくこの先新しい曲を作る事はほとんどないと思うけど(アイデア降ってきたら作るかも程度)、自分がよく作ってた時期にこのレベルの使用感の歌声合成アプリが一般流通してたらもっと頻繁に使ってたかもなと思いました。

 

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