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いくら会社の内部事情を話されても作家には一円の儲けにすらならない話

件の原稿料の話、だいぶ話題が落ち着いた感じですが、思うところを書きます

・出版社の状況を説明されても新人作家はどうにもできない


原稿料が先達のヒット作家から生まれたマネーから出ているから・・・ということですが、

だからどうした?

という感じなんですよね。
そのマネーのやりくりをいくら説明されたところで作家に原稿料が入る入らない高い安いには何の関係もないのです。
金銭的な部分の理解を求めるなら相手へメリットを与えてからから言うべき
私はそう思います。

そんなの説明されても新人作家にとって先達のなんてどうでもいいのです。今まさにもらえるお金、そして作家仕事が続けられるかがすべてなんです。
理解できないなら不謹慎だ!と思うのなら、それはもう宗教団体とどっこいです。
先達のおかげでお金がもらえると聞いて・・・例えば感謝して原稿料が上がるならなんぼでもするでしょうが上がらないならしませんよ普通。

逆に、作家のPCが壊れて、作品が描けなくなったとしましょう。
作家の内部事情を話してるので、締め切りを伸ばしたり出版会社がPC買ってくれたりしますか?そういう事をしてくれるなら多少の相互理解は必要でしょうが、作家サイドの状況は知ったことではないのが一般的です。

もし相手に理解を求めるということはこういうことを相手にしてあげてるからこそ可能なのではないでしょうか。

それにいくら原稿料がなんたらかんたらと言っても漫画が一ページ1万だとしましょう。16ページで16万から源泉徴収などを引かれる。
現代の物価高にあってないの分かってます?そのあと売れなかったら印税も入ってこないですよ?

・内部事情を説明することで作家に我慢しろと?


君の原稿料はこうやって出ているから多少のことは理解してねという説明はどちらかというと、君の給料はこうやって出ているみたいに、内輪への説明だと思います。
少なくとも、作品の人気や売れ行きが低ければ打ち切られる立場の作家へ言うことではありません

といいますか、そもそもそんなギリギリで運営してるのは出版社サイドの自業自得じゃないですか?
作家にそのとばっちりを理解してというのは無理がありません?
なんか「うちも頑張ってるからそっちも耐えて!」って言うのは専属契約とか結んでない限りむしろ不謹慎じゃないかと思います。痛みを分かち合うのは社員同士であって作家にまで我慢させるべきではないでしょう。

仮に企業が外注へ発注した際、こんな言い訳して「仕方ない、安くしますよー、大変ですねうちがその分負担します」なんて会社ありますか?

・まとめ


内部事情などを理由にあれこれ理由をいう編集さんは多くいますが、それを言う相手は作家ではなく上司です。
原稿料が上がらない=マネジメントがうまくいってないのは作家のせいではないです。作家には作品しか武器がありません。
もしかしたら、そういう部分にも描かせてやっているみたいな風習があるのかもしれませんね。

あかんやろ。

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鳴神刹那
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