音楽留学から得たもの ① Prologue
2010年から2019年まで、私はヨーロッパで生活をしていた。
何故このように長い間海外にいたかの経緯はいずれ書かせて頂くこととして、兎にも角にも私は前半5年間はドイツ、後半はオーストリアにいた。2019年に日本に帰国し、長きにわたる海外生活での "ものこと身辺整理" を終え本格的に活動を開始しようとした矢先、コロナ騒動に見舞われた。
長期間の日本お暇生活を経てもなお、 ”ゆっくりしなさい” と天からのお達しか?... とにかく私は今、前に進みたい。
私がやらんとしていることは、音楽を通じた社会貢献。大袈裟に聞こえるかもしれないが、本当にそう思っているし、できると信じている。それは、自身が人生の道に迷い厳しい生活を余儀なくされた中、ヨーロッパで生み出したピアノレッスンを日本の子供たちに広めることだ。
「ピアノレッスンが社会貢献?」「どうやって?」との声が聞こえそうだ。
この壮大なるプロジェクトとは、 ”ピアノレッスンという一つの時間の中で子供たちとそのご家族の心を豊かにすること” である。
2016年から2019年までの間、帰国する2日前まで私はオーストリアのザルツブルクという街でピアノ教師として生活していた。帰国2週間前までで全てのレッスンを終え引き継ぎも済ませていたのだが、一番上達が早かった8歳の女の子が後任の先生ではなくギリギリまでどうしても私のレッスンを受けたい!と申し出てくれた。「とてもありがたい!」と感謝すると同時に ”もう日本に帰ってしまうんだ。” という現実を突きつけられ急に寂しさがこみ上げた。
”私はピアノの先生として必要とされている”という自信と ”これからもやっていける!” という確信を得た瞬間でもあった。
ザルツブルクの私のレッスン生は3歳のお子さんから80代の方まで幅広い年齢層であったが、”音楽を通じた社会貢献” は3歳から8歳までのレッスン生ご本人とそのご両親に特に効果的に働いてくれた。
これからその実体験を記録として、ここにブログ形式で少しずつ書き残していくことにする。
今後ドイツ・オーストリアに音楽留学をしたいと思っている人に向けて少しでもヒントになれれば幸いだ。
そのうちにコロナ騒動が収束し、一日も早く私も活動を再開できることを願って!
2020年5月8日
amadeus