権利を権利という言葉を使わずに説明せよ
『学校が合わなかったので、小学校の6年間プレーパークに通ってみました』、を書いた際、執筆がすごく楽しかった(削られるほうがつらかった)のだが、書くのに全く苦労がなかったかと言えばそうではない。
いちばん頭をひねったのは、編集さんに「権利を、権利という言葉を使わずに説明してください」と言われたことだ。
ううむ、権利って英語では「正しいこと」って意味だけど、これ説明するのなかなかに難しくない? みなさんならどうこたえます? あ、ググるの禁止! AIに聞いちゃダメー!
私は以前、「子どもの権利って何なのかを小学5年生に説明してみてください」という小さなワークショップを受けたことがあるのだが、その時は「自分のことは自分で決められるよ。分からなければ教えてもらえるよ」とこたえた。
ま、これも間違っちゃいないと思うんだけど、一側面しか説明できてないなあと思うのだ。その時に解決できなかった課題が、執筆段階でまたも問われることになった。クリアできてない課題には何度もチャンスが巡ってくるのね。
その時もいっしょうけんめい考えて導き出した私なりのこたえを書いたのだが、見つけ出したこたえがまあなんとも抽象的(気になる方は読んでみてね)。
でもまだしっくり来ず。問いを抱えたまま、時は過ぎゆく。
(ここから先はネタバレを含みます。権利とは何かについて自分の頭で考えたいかたは、読むのをおやめください)
そして、いま。
権利とは、「その人が自分らしく生きるために欠かせない主張や要求」のこと、らしい。こないだ参加した講座で最初に書かれてた…。
(いや、ちょっと待って! こんなに簡単に教えないで! でもこれが正しいとも限らない。うーんうーん…。…。…。これ正しくね?)
撃沈。いやいいんだけど! 分かって嬉しいんだけど! けどさ。
ワークショップとかで考えたかったなあ…。本質観取がいいかな、とかって考えてたのにな。すごく難しかっただろうけど、自分の頭でめちゃくちゃ考えてみたかったなってね。
とはいえ、ここからのやりようもあるかな。例えば、「私が私らしく生きるために欠かせない要求」を具体的に考えてみるワークショップとかね。
そしたら権利ってものが、今よりもっと身近になると思うんだよな。