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スクラムマスターは付加的、チームの学習PBI、自律分散型組織の形、POの育て方 #scrumniigata
こんにちは。天野です。
昨日までスクラムフェス新潟に現地参加していました。去年は現地登壇予定だったのですが、仕事と被ってしまい泣く泣くオンライン登壇に切り替えたのでした。今年は念願の現地参加が叶いました!
今回も色々と興味深い話ができたので、覚えている範囲で書き留めます。
スクラムマスターは付加的な役
いつもスクラムフェス会場では、きろーさんを捕まえて自分が考えていることをぶつけて壁打ちしてもらっています。
最近スクラムマスターを職能化した話をしながら、スクラムマスターを採用するのは難しいと感じる理由もいくつか話しました。
採用した人がチームの外から「明日からこのチームのスクラムマスターです」と入ってくるイメージがあまり沸かないんですよね。まずチームを作りその一員になり、その中からスクラムマスター役を引き受ける人が生まれる方がしっくり来ます。きろーさん曰く、POもSMも代表者1人を犠牲にするパタンだから、まずチームが先にあり、POやSMは付加的な役だということでした。
これはなるほどなと思いました。付加的な役だけを独立させてJob Descriptionを書いても「状況に合わせて良い感じにしてください」といった曖昧なものしか書けないので。スクラムマスターとして採用するのではなく、興味を持った時にスクラムマスターとして活動できるようにしながら他の開発チームに必要な職種として採用するのが良いんじゃないか、といった話をしました。
あときろーさんはPOやSMを「『役割』じゃなくて『役』」と言ってました。役を割るんじゃなくて役をやるんだ、みたいなことを言っていてその時はなるほどと思いましたが、今ではまたよく分からなくなったのでしばらく考えてみます。
チームの学習をPBIにする
話の流れは忘れましたが、チームの学習をPBIにするというアイデアを聞きました。学習すべきものに優先順位をつけ、チームの能力獲得プランをプロダクトバックログとして管理する、というものです。
似たようなことはやったことありますが、学習を個人の責任とせずチームの関心として取り組むのは良いなと改めて思いました。Vacation PBIにも似てると思いました。
あとチームをプロダクトと捉えるのが良いですね。自分は下記の2つのプロダクトの考え方をとても気に入っています。
Scrum has two products: the deliverable and the team.
スクラムには、「成果物」と「チーム」の2つのプロダクトがあります。
チームもプロダクトと考えると、プロダクトバックログにチームを成長させるためのアイテムが載るのはとても自然に感じられます。学習のほかに、スケーリングやチーム分割のようなアイデアも含められそうに思いました。
このアイデアは近いうちにどこかで実験してみたいです。
自己管理型チームが増えたら組織はどうなるのか
組織の中でスクラムチームのような自己管理型チームが増えたら、その先で組織はどのような形になるんだろうとぼんやり考えていて、その話をしました。
業務を進めるために必要な意思決定は各チームに移譲されるでしょう。これは違和感ありませんし、そうしていきたいと思います。ただ、採用や教育・給与評価など、組織を運営するための機能まで全部チームごとに決めるのは現実的でない気もします。どんな塩梅がちょうどいいんでしょう?
こう書くと書くと当たり前感がすごいですが、活動単位はチームに寄せながら、人事など全体として決めた方が良いことは全体として決められるようにするのが良さそうと話しました。「連邦制みたいになるのでは」というヒントももらいました。確かに、権限を分散して運用するという国家の統治システムは参考になりそうですね。今度調べてみよう。
誰が何を決める権限を持つかが分散していくと、組織図には何を書けば良いのだろう?という疑問も湧きました。この点も今後考えていきたいと思います。
POの育て方
午後イチのセッションを聞いた後、テーブルで休憩していたらダブル森さんが来て「POをどう育てれば良いのか」という興味深いテーマで話をしていました。その後Akiさん・川口さんなども加わり、かなり盛り上がりました。
トータル2時間くらい話していたので全部は覚えていませんが、印象的だったのは「考え方ややり方などメタな型はあるけど、アイデアは独自のものが求められる」という話でした。いろんな人を例に出しながら、スキルを身につけるために一定の経験を積んだ後、オリジナルのアイデアをもって成功を収めると。そして、前者の技術は教えられるけど後者のアイデアは教えることができない。ここがPO育成では難しい。
そのように考えると、POは確率的に発生するものなので、アイデアを持った人が試せる土壌、技術を学べる現場環境を整えることがとても重要だと思いました。そんな組織を作っていきたいですね。
今回もたくさん学びがあって楽しかったです!運営のみなさま本当にありがとうございました。仙台でもお待ちしています!
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ありがとうございます。書籍代に使ったり、僕の周りの人が少し幸せになる使い道を考えたいと思います。