天野 祐介 (ama_ch)

サイボウズのスクラムマスターです。社内外のチームをお手伝いしながら、最高のプロダクトを作れるチームワークを探求しています。

天野 祐介 (ama_ch)

サイボウズのスクラムマスターです。社内外のチームをお手伝いしながら、最高のプロダクトを作れるチームワークを探求しています。

マガジン

  • スクラムマスターの頭の中

    本マガジンはメンバーシップに移行しました。下記のメンバーシップにご参加いただくと、過去記事も含めご覧いただけます。 https://note.com/ama_ch/membership

最近の記事

  • 固定された記事

仙台に移住して3年経ちました

2021年に東京から仙台に移住し、3年が経ちました。すっかり仙台の生活に慣れ、ことさらに仙台のことを発信することもなくなっていましたが、3年という節目なので、この機会に振り返ってみたいと思います。 これまでは移住直後と1年後にnoteを書いていました。 今日は、東京にいた頃と比べて変わったと思うことを紹介します。 犬を飼い始めた一番大きな変化は、犬を飼い始めたことです。いつか飼いたいと思っていたので、物件を探している時からペットOKは条件に入れていました。生活がある程度

    • ジュニアを育てる責任

      こんにちは。天野です。 多くのテック企業やスタートアップでは、優秀な人材だけを採用し人材密度を高く維持することが重要だと語ります。マネージャーとして組織で働いていても、パフォーマンスの低いメンバーをどう支援するかは常に話題に上がります。そして配置換えやPIP(Performance Improvement Plan:従業員の業務パフォーマンスが期待に満たない場合に、改善を促すための具体的な行動計画)のようなコミュニケーションが発生すると、メンバーもマネージャーも双方が疲弊す

      • アウトプットを続けることで機会は訪れる

        こんにちは。天野です。 アウトプットとは、自分が得た知識や経験、考えを他者に共有する活動です。代表的なものはブログ記事の執筆や登壇などです。このnoteもまさにアウトプットのひとつですね。私はアウトプットは非常に重要な活動として位置付けています。 なぜアウトプットは大事だと思っているのか、今の考えをまとめてみます。 アウトプットで得られた機会アウトプットすることで得られる機会として分かりやすいのは、新たな仕事や人脈を得られることだと思います。私は副業で個人事業主として仕

        • 半期フィードバック面談のその後

          こんにちは。天野です。 数ヶ月前に、自分がマネージャーとして関わるメンバー向けに半期フィードバック面談を始めたことを書きました。 あれから数ヶ月経ち、次の半期のフィードバック面談の準備を意識するようになりました。前回のフィードバック面談から現在までに、どのような変化が起きたのか振り返ります。

        • 固定された記事

        仙台に移住して3年経ちました

        マガジン

        • スクラムマスターの頭の中
          初月無料 ¥500 / 月

        メンバー特典記事

          Scrum Fest Osaka 2024の登壇資料(ドラフト版)

          Scrum Fest Osaka 2024の登壇資料(ドラフト版)

          メンバーシップの法人プランに専用チャンネルで相談できる特典を追加しました

          こんにちは。天野です。 メンバーシップの法人プランに、法人ごとの専用チャンネルで相談できる特典を用意しましたのでお知らせします。 専用チャンネルは法人ごとに作成するため、個別の事情に踏み込んだご相談が可能です。チャンネルの作成方法は今のところ次の2パターンを想定しています。 1. メンバー用Discordに専用チャンネルを作成する本メンバーシップのメンバー用Discordにプライベートチャンネルを作成し、法人内のメンバーを招待します。日常的にDiscordを使っている方

          メンバーシップの法人プランに専用チャンネルで相談できる特典を追加しました

          RSGT2024の資料(ドラフト版)

          RSGT2024の資料(ドラフト版)

        記事

          目標がチームを引き裂く

          こんにちは。天野です。 今年は組織の目標づくりやプロセス整備に取り組んでいます。目標づくりはとても大事な活動だと思っており、実際に取り組むことで効果を感じることも多々ありながらも、副作用のようなものも感じるようになりました。 忘れないようこの気づきをまとめておきます。 目標を設定することで組織の力を集中できる副作用の前に、有益だった効果から紹介します。目標づくりに取り組んだことで真っ先に感じたのは、「物事が進むようになった」ことです。それまでは組織として優先すべき目標や

          目標がチームを引き裂く

          AIでスクラムマスターの仕事はどう変わるか

          こんにちは。天野です。 昨今のAIの進化は目覚ましいですね。毎日のように新しいモデルや機能が発表され、このまま進化するとどんなことができるようになるんだろうとワクワクします。一方で、AIの進化により既存の職業・仕事が脅かされる不安も存在します。 今日は、AIがスクラムマスターの仕事にどんな影響を与えるのか考えてみたいと思います。 単体のスキルは早いうちに置き換えられるすでに議事録の生成や要約は実用化されているように、主にチーム内でのサービスに発揮される単体のスキルは早い

          AIでスクラムマスターの仕事はどう変わるか

          Q&A:複数チームでの振る舞い、ファシリテーションスキル、不確実性耐性

          こんにちは。天野です。 本マガジンの法人プランのお客様は、Slackチャンネルでの相談ついでに社内のコミュニティ勉強会に参加させていただくこともあります。先日の勉強会では過去の記事について質問をいただいたのですが、今回は別の話が盛り上がって回答し切れませんでした。せっかくなので、答えられなかった質問と回答をこちらに書きます。あわせて他の読者のみなさんの参考になれば幸いです。 スクラムマスターとして複数チームを見るときの振る舞い方記事: 質問: マネージャーになる前に複

          Q&A:複数チームでの振る舞い、ファシリテーションスキル、不確実性耐性

          隣のチームを気にかけよう

          こんにちは。天野です。 先日公開された往復書簡では、スクラムマスターの成長における最大のハードルはチーム外の視点を獲得することだと書きました。 最近の活動を通じて、チーム外の視点を獲得するために重要なこととして、「隣のチームを気にかけよう」と思うようになりました。 責任と活動の範囲がチーム内に固定されがちまさに #ScrumMasterWay の「レベル1: 私のチーム」だと思いますが、経験の浅いスクラムマスターは、自分が所属するチーム内だけを責任範囲と認識します。あく

          隣のチームを気にかけよう

          どうにもならない時の過ごし方

          こんにちは。天野です。 スクラムマスターとして活動する動機の多くはチーム・組織を変えることだと思います。私も組織(クライアント)が変わったと感じる時が一番嬉しいです。しかし、変化を起こすという活動は、自分の裁量だけではコントロールできないことも多いです。 自分が行動すればするほど変化を起こせる訳ではなく、あえて何もしない選択をした時の方が効果的なこともあります。また、組織の状態によっては、何をしても効果的でなかったり裏目に出てしまう時もあります。このような時は、スクラムマ

          どうにもならない時の過ごし方

          スクラムマスターは専門職かマネージャー職か

          こんにちは。天野です。 スクラムマスターのキャリアについて検討すると、マネージャー職との共通点がとても多いことに気づきます。実際、スクラムマスターに期待される振る舞いの多くはマネージャーにも期待されるものです。マネージャー(EM)がスクラムマスターを兼務しているチームも多いです。 自分はスクラムマスターでありながらマネージャーもしているので、どちらも経験していると言えます(マネージャーの定義が組織によってかなり違うので、みなさんがイメージするマネージャーとは違うかも知れま

          スクラムマスターは専門職かマネージャー職か

          ボーナスや成果報酬のあり方を考える

          こんにちは。天野です。 組織をアジャイルにする上では、報酬のあり方も重要な要素です。最近はアジャイルな組織に適した報酬、特にボーナスや目標設定と連動した成果報酬はどうあるべきなのだろうと考えています。 ボーナスは利益分配ボーナスは基本給とは別に支払われる業績連動の報酬です。ボーナスの基本的な考え方は、利益を分配することだと思います。 良い会社で有名な伊那食品の塚越会長は「利益はうんちだ」と言います。 社員の幸福に寄与するためには、モチベーション高く働ける環境を作り、十

          ボーナスや成果報酬のあり方を考える

          不機嫌な人をなんとかする技術

          こんにちは。天野です。 LINEヤフー株式会社の代表取締役会長の川邊さんが、リーダーの重要な条件に「いつも機嫌が良い」があるとTwitterで度々発信されています。 関連してこのような対談記事も作られています。 これらを見て、スクラムマスターも機嫌良くありたいものだと共感しました。また、スクラムマスターとしてはさらに一歩踏み込んで周囲の不機嫌な人を何とかするスキルを鍛えることも重要です。今日は、自分の経験を踏まえ、不機嫌な人を何とかするスキルについて考えてみます。 不

          不機嫌な人をなんとかする技術

          変わり続けること

          こんにちは。天野です。 先日誕生日を迎え、またひとつ歳を重ねました。38歳になり、少しずつですが確実に人生のステージが変わってきていることを感じます。人生の後半戦に差しかかろいうかというこのタイミングで、スクラムマスターとしての自分の考え方の変化を振り返ってみます。

          変わり続けること

          改善のカタ、プロダクトのカタ、ゴールのカタ

          こんにちは。天野です。 今年は自分の所属する本部全体でのアジャイル実践に取り組んでおり、その中で達成したいことに次の2つがあります。 アウトカムにもとづいたゴールを設定できるようになること ゴールに到達するためにステップバイステップで次の中間ゴールとアクションを設定し、素早く学習・軌道修正できるようになること これらを実現するために、大枠として次のような仕組みを運用しています。 組織の主要な目標を見える化する(OKRツリーに近いイメージ) 各目標に責任者を置き、週

          ¥250

          改善のカタ、プロダクトのカタ、ゴールのカタ

          ¥250

          スクラムフェス仙台2024をやりました

          こんにちは。天野です。 今年3年目となるスクラムフェス仙台が無事に終了しました。振り返りながら運営の裏話的なものを書きたいと思います。 キーノート今年のキーノートは特務機関NERV防災アプリの開発者でありゲヒルン株式会社の代表でもある石森 大貴さんに登壇していただきました。後日動画もアップされますが、aki.mさんの素晴らしいまとめを見てもらうと雰囲気が伝わると思います。とにかく最高でした。 簡単に石森さんにキーノートを依頼した経緯を振り返ります。キーノートスピーカーの

          スクラムフェス仙台2024をやりました

          正しく苦しみ、成長に賭ける

          こんにちは。天野です。 私の現在の大きな責任の一つは、組織内のスクラムマスターの成長を支援することです。日々メンバーと向き合う中で、彼らが「適切に苦しんでいるか」という視点を持つことの重要性に気づきました。 今回は、この「苦しみ」という観点からスクラムマスターの成長について深掘りしてみたいと思います。 経験による学習は苦痛を伴う先日紹介した経営学習論の記事から、経営学習論で紹介されているコルブの経験学習サイクルによると、学習プロセスは以下の4段階で構成されています:

          正しく苦しみ、成長に賭ける