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どうにもならない時の過ごし方

こんにちは。天野です。

スクラムマスターとして活動する動機の多くはチーム・組織を変えることだと思います。私も組織(クライアント)が変わったと感じる時が一番嬉しいです。しかし、変化を起こすという活動は、自分の裁量だけではコントロールできないことも多いです。

自分が行動すればするほど変化を起こせる訳ではなく、あえて何もしない選択をした時の方が効果的なこともあります。また、組織の状態によっては、何をしても効果的でなかったり裏目に出てしまう時もあります。このような時は、スクラムマスターにとって最も苦しい時間です。

無力感に包まれ、自分のいる価値はあるのだろうかと悩み、転職の2文字が頭をよぎります。スクラムマスターをやめたり転職をすることも選択肢のひとつですが、個人的にはぜひこの苦しい時間を耐え、スクラムマスターとしてできることをやり抜いてほしいと思っています。

変化に備える

変化は任意のタイミングで起こせるものではないので、適切なタイミングを捉えることが重要です。組織レベルの大きな変化になるほどタイミングは重要になります。現在どんなに苦しいとしても、次に何らかの行動を起こせそうなタイミングはあるはずです。

いざその時が来た時に、待ってましたと言わんばかりにアクションできるよう準備を整えておきましょう。苦しい時は次のための「仕込み」の時間と捉え、適切な時に適切な所にいられるよう全力を尽くします。

この準備には自己研鑽も含みます。こういう提案をしようと考えていたとしても、自分に実行できるスキルがなければ無意味です。例えば、既存のプロダクトチームの中での活動に苦しんでいるなら、次期立ち上がる新たな研究開発プロジェクトをスクラムチームとして始められるように社内で働きかけ、あわせてスプリントを開始するのに十分な事前学習をしておく、などが考えられます。

コミュニティで人と話す

とはいえ、我々は悲観的な生き物なので常にポジティブではいられません。自分が今まさに無力感に包まれている状況で、常に未来に期待を持って自己研鑽に励むのは難しいと思います。

今の環境での活動に閉塞感がある時にぜひおすすめしたいのは、コミュニティで人と話すことです。コミュニティでは社外の人と話すことができるため、自分のいる組織を相対化して認識できることがとても有益です。

外の人から見ると、事業はとてもうまくいっていて機会に溢れた成長企業に見えているかも知れません。まったく違う業界の組織で自分と似たような問題に悩んでいるかも知れません。コミュニティで第三者の視点からフィードバックを得ることで、現状を俯瞰して認識できるようになり、また多くの勇気をもらうこともできるでしょう。

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