不機嫌な人をなんとかする技術
こんにちは。天野です。
LINEヤフー株式会社の代表取締役会長の川邊さんが、リーダーの重要な条件に「いつも機嫌が良い」があるとTwitterで度々発信されています。
関連してこのような対談記事も作られています。
これらを見て、スクラムマスターも機嫌良くありたいものだと共感しました。また、スクラムマスターとしてはさらに一歩踏み込んで周囲の不機嫌な人を何とかするスキルを鍛えることも重要です。今日は、自分の経験を踏まえ、不機嫌な人を何とかするスキルについて考えてみます。
不機嫌な人がいることの問題
ここで問題を挙げなくても、みなさん日々不機嫌な人に苦労していると思いますが、解決すべき課題を整理するために一度確認しておきましょう。
スクラムマスターの視点で不機嫌な人がいることの問題点は、 プロセスの改善やチームの成長の機会が失われることだと思います。「不機嫌」によって場を支配する人がいると、それが自覚的であれ無自覚であれ、周囲が萎縮してしまい、その人の機嫌を損ねないことが最優先になってしまいます。
結果として、表面的なコミュニケーションしか発生せず、健全な衝突が起こらなくなり、チームの成長の機会が失われてしまいます。自己組織化チームを作ることが目的のスクラムマスターにとって、「不機嫌な人」は最大級の障害物(インペディメント)と言えます。
不機嫌の毒を無毒化する
不機嫌な人は本当に厄介です。明らかにチームに悪影響を及ぼしているのに、そういう人に限って重要なポジションにいます(だからこそ不機嫌な振る舞いができるのでしょう)。役職も上のことが多いです。
このような人を、権限によってではなくスキルによって何とかするのがスクラムマスターの腕の見せどころです。
スクラムイベントや経営会議などに不機嫌な人がいる時は、周囲が発言しづらかったり、場が凍りついたりするなどの悪い影響が蔓延しています。自分はこれを毒ガスが会議室に充満しているようなイメージで捉えており、この毒を無毒化することを想像して振る舞うようにしています。あるいは、不機嫌な人をサボテンや剣山のように見立て、その棘を抜くイメージを持つ時もあります。
ファシリテーションスキルを鍛える
ここからは具体的に意識している振る舞いを紹介していきますが、スクラムマスターが不機嫌と戦うために必要な基本スキルはファシリテーションだと思います。
ファシリテーションの経験を積み、建設的な対話をするための基礎力をしっかり鍛えておきましょう。このスキルの土台がないと、不機嫌な人に立ち向かうようなタフな場はしんどいと思います。
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