South/iSland物語
第一章
はじまりの物語
❸こちら事務所。
「暗密君,武者さん,ちょっとちょっと」
「はい?」
「このここの荷物。全部外に運ぶの手伝ってくれんか」
「ええ。どうしたんですか?」と将軍が聞くと,
「隣の客間とここにとりあえず荷物を入れておいたんだが,邪魔で邪魔でね」
「じゃあ,中庭でいいですか?」
「そうだね,武者さん。天気もいいしねぇ。じゃあ,頼むよ」
「社長―,新しいパソコンどうなさいますかえ?」
「ああ,巨砲君,うえ(階上)に置かせてもらったらいいよ」
「はいな」
「社長―,キングさんとバロンさんがあっち(もう一つの寮)の方に,もう一個机が欲しいって言ってますけど」
「何に使うのかな?ジム君,聞いて来てる?」
「なんだか,宿直室でビデオカメラを見るとかなんとか・・・」
「ああ,手作り机はもうおしまいじゃあないかな」
「了解しました」
❸
「まるで給食だなー」
「社長も給食ってあったんですか」と将軍(29歳)が聞くと。
「わたしの時代は脱脂粉乳とか堅いパンだったよ」と社長(53歳)が応じた。
「小生たちの時代はもう,牛乳になってたよなー」武者(33歳)が言うと
「ぼく達はもう,ご飯に温食にその他って感じどすなー」巨砲(22歳)が答える。
❸
「なんだ?」社長が聞くと,将軍も
「なんでしょう?」と聞き返す。
「腹がへったのかな?」
「どうでしょう?」
・・・
「いつまで続くんどすか?」
「ひっひっひ,あの二人のかみ合わない会話が終わるわけないだろーが」
「じゅうおう君が・・・伸びてますよ」
「まあ,犠牲者一名ってトコだな」むしゃは楽しそうにそう答えた。
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