South/iSland物語
第一章
はじまりの物語
❷新畑◎
「で・・・」とバンちゃん。
「で・・・って?」とはくちゃん。
「んなこと言われてもなー」とガンちゃん。
あいつら不毛な会話ばかりしてるよなーと思っているのはたいちょーであったりする。
「どうするのでござるか?」
「れっくう,オレさあ,あっちに戻ろっかな」
「えー今日から二班に転校になりました,ステイメン君です。みんな仲良くしてくださいね」
「わーたいちょー!何をするー!」
「何って,開拓?」
「あんちゃん」
「どうした,はく?」
「バンちゃんとガンちゃんがお弁当は?だって」
「さっき食っただろうが!!さっさと働けー!」
「ひいぃっ!」クモの子を散らすように逃げっ!
❷
「めーしめしっ!」ガンちゃん(12)
「お腹空いたっス」はくちゃん(13)
「ぎゅごるるーだのう」バンちゃん(14)
「あっこらっ待てっ!早まるなっ!」たいちょー(23)
「たいちょー・・・なんか違うような」とステイメン(18)。
「たいちょーも動揺してるでござるか」冷静なれっくう(18)。
三バカ走る。追うたいちょー!
❷
「アン,ポン,タン!『必殺ハエ叩き』!」
「ぎゃー!」
「ぬおー」
「ひいっ」
「ごめんなさい,ごめんなさい,ごめんなさい」
「たいちょー三人分謝んなくっても」
・・・
「あれじゃー女キングさんだぜ」
「イヤーもっと強いのではないかのう」
「なんてったって大オカミだもん」
たんこぶを一人一つずつ作って三バカは思い思いの悪口を言っていた。しかし・・・
「いやいや,女将さんもまだまだでござるなー」
「れっくう・・・どこからその卵焼きは取ってきた?」ステイメンが聞いたが,彼はニコニコ笑っているだけだった。