じゃまニャンコ
ずっと一緒の2人?
9歳になるチャーちゃんは、3代目を交通事故で失った厚洋さんがペットロス対策で家族になった。
真愛が退職するまでは、毎日厚洋さんと一緒に過ごした。寝るのも遊ぶのも…。
真愛が退職してからも、チャーちゃんの「かまって攻撃」は、厚洋さんに向けられていた。
しかし、今から634日前、厚洋さんが入院して、一人ぼっちでの留守番が始まった。ニャンコでも家族の大変さがわかるのか、邪魔はしなかった。そして、真愛の痩せるのと一緒に具合が悪くなった。
厚洋さんが亡くなり、二人っきりになり、真愛が泣くと、何処にいても必ず飛んできて「泣かないで」って涙を手でチャイチャイして拭いてくれた。
一緒に寝てくれた。
2人きりになって589日。
最近、分かったことがある。
チャーちゃんの思いやりの根底には、「ご飯頂戴」があるということ。
真愛が泣くのは決まって夜か朝。一人ぼっちが寂しくて切なくて泣くのだ。それは、丁度チャーちゃんのお腹がすく頃でもあった。
一緒に寝てくれる時は、寒い時・怖い時だ。
しかし、チャーちゃんがいてくれたから、今日迄生きてこられたと思うし、チャーちゃんが居なかったら、緊急事態宣言・外出自粛を平常心を保ちながら過ごせなかった気がする。
「真愛は、あんたのために生きてなくちゃ!」
と言う事が多くなった。
ずっと一緒にいるようになって、随分「じゃま」をする様になったチャーちゃんだ。
厚洋さんが亡くなってから、孫の世話のためにチャーちゃんをペットホテルに入れて出かける事が多かった時期がある。
1ヶ月近くホテルに入った時は、家に帰って来て真愛の側を離れなかった。
トイレに行くのも
お風呂に入るのも
まるで犬のようだった。
「お母ん。何処に行くの?置いていかないで!」って言うようについてまわった。
最近は、よく邪魔をする。
厚洋さんが新聞を読んでいるとその上に乗って動かなかったように…。
このご時世に関係なく、チャーちゃんは厚洋さんが居た頃の幸せな時間が流れているのかもしれない。
今日もまた、絞り出した原稿の上に乗って
「ここ、書き直し!」
って駄目だしをしてくれた。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります