プラセボ効果と確証バイアス 茄子アレルギー
ナスにはヒスタミン、アセチルコリンと呼ばれる物質が含まれているが、これは仮性アレルゲンの一種である。この仮性アレルゲンのせいで、食物アレルギーと似た反応が起きてしまうという。
以前、結婚記念日に吐きまくったという記事を載せた。その時は、
「たった一人で結婚記念日。
厚洋さん大好き💕
お嫁さんにしてくれてありがとう。
お祝い❣️」
と、一人で二人分も食べたので、「食べ過ぎ」で吐いたと思っていたのだが、どうも、「ナスアレルギー」かもしれないという疑惑があがった。
29日の数日前にも、夜同じぐらいの時間帯に胃がもたれて、吐きそうになっていた。
その時に食べたのが「ナスの煮浸し」だった。
ナスは厚洋さんの大好物で、真愛が初めて彼の部屋に転がり込んだ時に、おつまみとして食べていたのが「ナスの甘辛炒め」だった。
大きな中華鍋に黒いテラテラした食べ物で、
「食うか?」
と聞かれて、ブンブンと首を横に振ったのを覚えている。
真愛の母親も茄子が好きで、「ピーマンとナスの甘味噌炒め」をよく作ってくれた。
だから、母と厚洋さんはよく茄子料理を作ってくれた。
亭主の好きな物は好きになろうと努力する健気な嫁だったので、何度も作るうちに食べられるようになり、レパートリーも増えた。
何しろ、小さな畑で毎年茄子を育てていたのだから、「茄子好き」になったのだ。
更に、息子の嫁さんも茄子が好きで、
「お母さんの茄子料理。
とっても美味しい。
拓君は食べないので、滅多に食べられないの。
今日は、最高!」
なんて、喜んで食べてくれたので、たくさん作って、一緒に食べた。
しかし、このコロナ禍で嫁とも食事を共にすることができず、もちろん、茄子大好きな厚洋さんはもういないので、茄子は夏になると素麺のトッピングに作るぐらいになった。
で、結婚記念日に厚洋さんの大好きな茄子料理を作ったのだ。
これを食べると「吐き気」がする。
29日には、「嘔吐」したのだ。
仮性アレルゲンとは何か。
食物アレルギーは、食べたものに対して体が免疫反応を起こし、そこで放出された化学物質がアレルギー症状を引き起こすもの。
しかしそこで放出される化学物質に似た物質が、食べ物自体に含まれている場合があり、体に直接作用してしまう。
これが仮性アレルゲンだ。
茄子には、この仮性アレルゲンの一種であるヒスタミンとアセチルコリンが含まれている。
他の仮性アレルゲンにはセロトニン
(トマトパイナップルキウイなどに含まれる)
やサリチル酸化合物
(トマト、メロン、きゅうりなどに含まれる)
があるそうだ。
茄子と同様ヒスタミンを含む食材としてはトマトやとうもろし、さばなど。
アセチルコリンを含む食材としてはトマトやさといも、たけのこなどがある。
症状としては、
①唇や口回り(のど)がかゆみや腫れ
ナスを食べた後15分以内にのどや口の中が
ひりひりとした痛みを感じたり痒みを感じる。
また、舌や歯茎、唇、頬の内側など、口腔内が
赤くなったり腫れてしまったりする。
②目の痒み、鼻水、くしゃみ
まぶたが腫れたり痒くなるなどの眼の症状、
鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどの鼻の症状が
出る恐れもある。
③吐き気・嘔吐
胃腸の症状として、吐き気や嘔吐などの
胃腸障害が現れる可能性がえる。
(これだ。しかし、15分後ではなかったぞ。)
④腹痛・下痢
吐き気や嘔吐と同様、胃腸障害が起こっている
ことにより現れる症状。
⑤アナフィラキシー症候群
重症化した場合、呼吸困難や血圧低下を引き起
こすアナフィラキシーショックを起こす可能性
もあるという。
なすアレルギーの対策は、3つ。
ナスアレルギーをはじめとして口腔アレルギーを引き起こすアレルゲンは熱に弱いと言われているので、じっくりと火を通してみるのも一つの手。(結構しっかり煮たけど、ごま油でかっちり炒めたので、中身は出ていなかったかも?)
「生の状態でもおいしく食べることのできるナスだが、食べてかゆみや違和感を感じたことのある方は加工してから食べるようにしましょう。」と書いてあった。
①口・喉などを水で洗う
ナスを食べた後に違和感や痒みが出て症状が
軽度の場合は、口や喉を水で洗うようにする。
②吐き出せそうなら吐き出す
症状が中等症の場合、食べた直後のものであれ
ば吐き出すことがお勧め。
ただし食べてから30分以上経過している場合は
行わないようにというが、吐き出したのでは
なく「嘔吐を繰り返したのだ。」きっと身体が
異物を外に出したのだと思う。
③血圧が下がっていないかを確認する
血圧が下がり呼吸困難になるようであれば、
早急に対応する必要がある。
血圧は測れなかったが、立って居られない状態
だったから下がっていたと思う。
ただ、呼吸困難にはならなかった。
吐ききったらスッキリした。
しかし、スズメバチ・ムカデに刺されて
アナフィラキシーショックを起こしているの
で、【あの時の死ぬかもしれない】感じには
なっていなかった。
「すぐに病院に行くようにしてください。」と書いてあった。
直ぐに出なかったのに、なぜアレルギーと思ったのは、次の話を見つけたからだ。
遅延型アレルギー(食物過敏)
即時型アレルギーが原因食物を摂取後すぐに反応するのに対し、遅延型アレルギーは原因食物を摂取してから反応するまでに時間がかかるため原因に気づきにくいアレルギーだというのだ。
このため、遅延型、遅発型、食物過敏などと呼ばれているそうだ。
【即時型アレルギー反応】
IgE抗体が皮膚・腸粘膜・気管支粘膜・鼻粘膜・結膜などにいるマスト細胞に結合した状態で抗原と出会うことにより、マスト細胞から化学伝達物質(ヒスタミン、ロイコトリエン、等)が放出され、アレルギー反応が引き起こされる。
(言っていることがわからない真愛。)
食物アレルギーの多くはこのタイプであり、ほとんどの例で、該当する食物を摂取してから 2時間以内にアレルギー反応を認める。
(2時間以内に起こるんだね。)
【非即時型アレルギー反応】
IgE抗体に依存しない非即時型
(遅発型、遅延型)と呼ばれる反応で、メカニズムは未解明だが、T細胞の関与(Th1/Th2のバランス偏奇説、等)の可能性がある。
(やっぱり分からない。)
抗原摂取後、アレルギー反応出現まで数時間を要する。
《大好物が高反応で
びっくりすることが多い遅延型アレルギー》
栽培・輸送・食品加工の技術が発達した現在では、旬の感覚が薄れ、その人が望めばほとんどの食品を1年中食べられる世の中になっている。
また、健康番組などで体に良いとされる食品を毎日意識的に摂取する傾向もある。
(これは真愛である。)
遅延型アレルギーは、気づかず食べ続ける傾向があることから、大好物や健康のために積極的に食べている食品が反応していることが多くあるのだそうだ。
(凄くわかる。真愛だ。)
もし高反応の食品が見つかったら、よく食べている食品であれば、2週間ほど食べないようにして、体調の変化をモニターしてみるのが一般的。
個人差は多くあるが、症状の原因食物であった場合、食べなくなってすぐに変化がわかる場合もある。
一方、皮膚症状などの場合には、3週間以上経ってから顕著な改善が見られたという報告も聞かるので、除去をしても何ら変化がなかった場合には、量や頻度を考えて食べるようにしてみる。
食べた覚えの無い食品が高反応の場合
可能性は3つ。
1つめは、加工食品やサプリメントに姿を変えて含まれている場合。
2つめは、同じ食品ファミリーの別の食品を食べている場合。
同じファミリーの食品はたんぱく質の構造が似ているため、同様の反応を示す場合があるのだ。
3つめは、花粉や動物などとの交差反応の場合。
木や草などから、花粉は1年中飛散しているので、ナッツや果物は特に交差反応が多い。
また、ゴム手袋に使われるラテックスとの交差反応もある。
反応が低くなるまで除去を続けることが理想的
完全除去が難しい場合には症状が出ないレベルまで量や頻度を減らす。
遅延型アレルギーの場合、反応が下がればまた食べられるようになる可能性がある。
除去期間中にプロバイオティクスの摂取などで腸内環境を整えることも早く反応を下げて再び食べられるようになるための手助けになるという。
思い込みの激しい【確証バイアス】の真愛は、残りの茄子を捨て、茄子の煮浸しも捨ててこのnoteを書いている。
以前にも書いた『プラセボ(偽薬)効果』という思い込みがある。
「効き目ある成分が何も入っていない薬を服用し
ても、患者さん自身が、自分が飲んでいる薬は
効き目があると思い込むことで、病気の症状が
改善することがある。」
これをプラセボ効果と呼ぷ。
確証バイアスとは、自分がすでに持っている先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向性のこと。
(認知バイアス」
つまり自分の思い込みや周囲の要因によって非合理的な判断をしてしまう心理現象の一種。
思い込みを持っていると、ほかにどのような情報があっても最初の考えを支持する情報ばかりが目に付くのだ。
これが「認知バイアス」で、確証バイアスは「認知バイアス」の一種。
真愛は、思い込み女なので、
「茄子でアレルギー反応を起こした。」と思い込み、茄子を捨てて安心しているのだ。
コロナ禍でなければ、きちんと病院に行って、アレルゲンを調べて貰えばいいのだ。それができないので、一番手っ取り早い
「アレルゲンと思われる茄子を取らないこと」
をするのだ。
厚洋さんが元気だったら、茄子を食べられなくなった真愛をなんというのだろうか?
「何馬鹿なこと言ってるんだ。
食い過ぎだよ。食い過ぎ❣️」
と笑うのだろうな。
最後にとどめ⁉️
茄子のヒスタミンが原因だとすると、腑に落ちることがある。
真愛は、24歳から湿布薬に被れるようになった。消毒用アルコールにもアレルギー反応を起こし、市販の目薬を点眼したら2時間もくしゃみが止まらなくなった。
ずっと、スースーするカンフルが入っていると被れると思っていたが、「ヒスタミン」だったのかもしれない。
漆でも、山芋でも被れた。
美容院で髪を染めてもらって、「ジアミン」とやらで被れてムーンフェイスになってしまったこともある。
その時に
「それまで大丈夫だったアレルゲンも、どんどん
取ることによって、急に発症することがある
んだ。
アレルギーの入れ物がいっぱいになって、
一滴入っただけで、ドバッーって溢れるんだ」
と厚洋さんに教えてもらった。
厚洋さんでなくて良かった。
好き嫌いの多い厚洋さんが、大好きな茄子のヒスタミンアレルギーになったら可哀想で見てられなかったと思う。
今まで大丈夫だったことが、
突然、「大丈夫では無い」ことになる。
長く生きていたら、そんなこといっぱい出くわすのだろうね、真愛は。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります