節分
節分が終われば、春が
「はい🌺。」
と立ち上がるのに、まだまだ寒くてね。
節分のの日の朝
少しだけ粉雪が舞った。
我が家の庭に来た小鳥たちは、あまり鳴かない。
我が地域の伝統行事どんど焼きは、春分の日の夜にやることになった。
以前「伝統行事 どんど焼き社殿造り」でその素晴らしい伝承の作り方を見て感動したことを書いた。
その素晴らしい社殿は、明日の夜になって焚き上げられ、豆まきをする。
節分の夜にやるのが一番良いのだが、金曜日の夜では、人もが集まりにくい。
土曜日になったのだ。
数十年前のどんど焼きは、金曜日の夜でも気にせずやっていた。
どんど焼きを執り行う「若駒会」の役員になった厚洋さんは、「地域行事参加のため」と記入して1日年休をとった。
真愛も学校を早退して、豚汁やおにぎりなど用意をした。
夫婦揃って地域の行事に参加するのが嬉しくて、同僚に「なんだかな、新婚さんだよね。」
と冷やかされた。
恥ずかしがり屋の厚洋さんが公の場で真愛と一緒に活動することは滅多になかった頃だったので、心踊った思い出の日でもある。
その後も節分行事として、どんど焼きは続いたが、厚洋さんがご挨拶に行く程度で、真愛は彼のお土産を待って家で節分をやった。
厚洋さんが逝ってからは彼の代参と思ってご挨拶に行ったが、コロナ禍で中止が続いた。
明日はコロナ感染症予防の為、飲食なし、豆撒きと抽選会だけになったが、どんど焼きは行われる。
今夜が節分なのにお焚き上げはない。
真愛は、お飾りを節分の日に天に還さないと気が済まないので、玄関の前でちょっとだけ「Myどんど焼き」をすることにした。
当然、柊に鰯の頭を刺して、鬼をお引き寄せて、魔滅(豆)で追い払う。
そして、自分で作った恵方巻きを食べる。
南南東を向いてー。
これを見ていたら、home pageに載せたチャーちゃんを思い出した。
節分になると必ず思い出すこと。
毎年、厚洋さんがチャーちゃんに鬼のお面を被せたことだ。
ニャンコはワンコと違って服を着せられたり何かを被せられるのが好きでは無いようだ。
厚洋さんに
「可愛い可愛い。いい子だね。」
と撫でられて、気を緩めたチャーちゃんは、ガッツリと捕まえられる。
捕まえられたら最後、
なんだか着けられて
後ずさり。
(誰が鬼ですか?こんな事やらせる
お父んとお母んが鬼でょ!)
ムッとしたチャーちゃんも堪らなく可愛らしかった。
「ごめんね。はい、ご褒美!」
と目刺しをあげても
「フン!
許さないから!」
チャーちゃんが食べられるのはカリカリと海苔とピーナッツだけ。
大トロにも海老にもヒラメにも見向きもしなかった。
仕方がないので、恵方巻きの海苔をあげるが、
「フッン!
湿気ってるでしょ?」
お高い恵方巻きの海苔もしっとりしていてはだめなのだ。
パリパリの海苔しか食べないので、更にお高い江戸前海苔(一帖1500円)をあげる。
それを貰って、厄落としをしていたチャーちゃん。
真愛は、そのボロボロになった恵方巻きを食べる。
「チャーのが贅沢だな?
お前は大量に食って、厄払いか?
俺は御神酒で厄払い!」
幸せな節分の思い出だ。
今年は、お父んの代わりに、どんど焼きの社殿造りのお手伝いをしたので
明日の晩、地域の皆さんと一緒に節分。
今夜はやっぱり、一人きりの「節分」
「鬼は外!」
なんて言えないで、
「オニタのような淋しい鬼がいたら、
おいでよ。
ここで一緒に話そう。
悩みの解決はできないけど、
聞くだけは聞くよ!」
と叫びたい。
最近は、鬼より人間の方がよっぽど悪さをする。
遠い外国の刑務所から、強盗団を操作する。それが日本人だと言う。
日本とは治安が良い国ではなかったのだろうか。
世知辛い世の中。
己の中の鬼すらも滅することが出来なくなっているんだ。
今夜は節分。
春は名のみ!
心寒い春が来そうである。
午前中にnoteのスキが報告された。
「こんな母親になりたかった」と
鬼滅の刃の煉獄さんのお母様について書いてあった。
アニメであっても、願いを託してしまう。
鬼だって、鬼だって、
昔は優しい人間だった。
できることなら、
その頃の優しい人間に戻してあげて欲しい。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります