不登校
緊急事態宣言の解除に伴って、学校が再開されている。
給食がないのか、時間差登校なのか、この暑い中11:45に歩道の前でしゃがんでいる男の子を見た。
俯いて、いじいじしている感じだった。
登校してもつまらなかったのかな?
かつて教職についていた時、子供ではなく自分が不登校になりそうだった事が何回もあった。
毎週、「サザエさん鬱が始まったか?」と厚洋さんに言われたが、週休二日制になった頃からだった。自由で楽しい2日間が終わりになる時間に「明日。学校かぁ。」と思ったのだ。
もっと長い夏休み・冬休み開けの前日は、指導準備をしながら、「もう少し休みたい」と何度も思ったものだ。
側からは、「先生はパワフルね。出勤拒否なんてないでしょ?毎日楽しそうだもの。」と言われた。(当然。子どもがいいから!)と応えていたが、「面倒臭い・休みたい」と思ったものだ。
このコロナ禍で、3ヶ月近く休みになったのだ。どこにも出られなかったとしても、自由な時刻に起き、自由に食べ、自由な事をしていたのだ。
偽不登校の子どもが
出てもおかしくない。
長期休暇後の不登校以外にも「行きたくない。辞めたい。」と思った事がある。
「いじめ」だ。
教育関係者のいじめは「研修・指導・人事」において筆舌に尽くしがたい。
真愛は、片親の貧しい家庭で育ったので、小さい頃から酷いいじめにあってきた。出生が理由で就職が出来なかった事もあった。(まっ、それがあったお陰で厚洋さんに逢えたのだから、結果オーライ。)
そんな真愛でも、泣きながら帰り何度も厚洋さんを心配させた。今では「パワハラ・セクハラ・モラハラ」で訴えられるが、当時は、その学校で生きていくためには我慢するしかなかった。
今、思う。「学校はいじめの巣窟だ。」
偽不登校の子どもが
出てもおかしくない。
そんな時真愛を守ってくれたのは、厚洋さんだった。
厚洋さんがしてくれた事。
・生活リズムを休みになっても崩さない。
児童心理学を学んだ彼は、「お前はまだガ
キ。早寝早起きをする事だ。」
遅くまで仕事をしても、起きるのは同じ時間
に起きて、カーテンを開けてお日様を拝め。
・朝ご飯をちゃんと食え!
朝抜いたって、おやつ食べればダイエットに
ならないぞ。
・休みだからって、パジャマでいるな。
いつも出来ない事を楽しめ。
ーいじめられた時ー
・泣きながら語る愚痴を飲みながら何時間も聞
いてくれた。
相手の悪口になると「相手はどう思っている
のだろう?」と問い返された。そして、「俺
がお前なら〜こう言うな。」とスカッとする
捨て台詞を教えてくれた。
(今度はそう言おうどと思ったものだ。)
・「大好きな子ども達が待ってるぞ。」
・「お前は、笑顔が一番なんだ。
明日からやる楽しい事を考えろ!」
・「問題があるクラスを持たされて幸せだろ
う?遣り甲斐がある。お前なら出来る。」
・「嫌なら辞めていいよ。無理するな。
でも、明日1日子どもと一緒にいて
どうしても我慢できないと思ったらな!」
翌日、「辞めない。」って言う真愛を抱きしめて「お前が頑張っているのは俺が分かってる
それで、駄目か?」と言われた。
真愛が教員として育てられたというのは、こんな事がたくさんあっからだ。
不登校やいじめられっ子に限定するのではない。
学校も職場も全てにおいて
「人を育てる」ことが大切なのだ。
究極的には、
「自分が自分を育てられる力」を育てる事が
大切なのだと思う。
今回もバラバラな思考だったが、今日で登校から1週間近くなった。真愛の語った頃とは、環境も考え方も違うが、子どもも教師も穏やかに「自分自身を豊かに育てられるよう」過ごして欲しいと思った。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります