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猫背・巻き肩

 猫背の猫が背伸びをする
 いつか猫背が治るかもしれない。

 35年前に作った二行詩である。厚洋さんに「なかなか上手いじゃないか。」と褒められたので嬉しかった事を覚えているし、この家に引っ越して来て、初代チャーちゃんをもらって来た頃だ。
 その前から
「あなたはちょっと猫背よ。
 胸を張りなさい。」
と母から言われていた。
 高校生になって太った真愛は、胸も大きくなったので、それが恥ずかしく胸を張らなくなったのを覚えている。
 それからずーっとずーっと猫背の真愛のままだった。
 歳をとって胸も小さくなっても、猫背の姿勢は治らなかった。
 真愛は、整体とかマッサージとかにはあまり行ったことがない。
 若い頃、足の骨を折って2ヶ月寝たままになった時に厚洋さんの通うマッサージ屋さんに連れて行ってもらったのが初めてで、旅行に行った時に厚洋さんが施術してもらった後にやってもらったことがある。
 あれは、
(家に帰ったら、こうやってやるんだぞ!)の暗黙の研修だったと思う。
 厚洋さんは真愛にマッサージをさせるのが好きだった。兄貴も高校生の時に、真愛にマッサージをさせた。きっと手のひらが大きく力もあったのでツボに入ると気持ちよかったのだろう。
 先日、2回目のマッサージを受けに行った。
「どこか痛いところはありませんか。」
と聞かれたが、初回ははっきりと言えなかったが、
 今回は、
「右肩が痛いです。肩も時々辛いです。」と訴えた。前回の施術後
「首や形が凝ってますね。
 冷え性を感じますか?」
と言ってくれてので、思い当たることが山ほど思い出した。
 このnoteを書くためにスマホっ首になりそうなことや昔から猫背になる癖がある事も伝えられることができたのだ。
 noteを書くことが悪いわけでは無いが、スマホで書くと姿勢が悪くなる。姿勢が悪くなり肩凝りが酷くなった。「スマホっ首」というらしい。
 真愛は痛みに鈍感なのか、この歳になるまで、肩こりとか腰痛とかに悩まされることはなかったが、スマホデビューから4年半、どことなく溜まって来ている感じはしていた。
 横向き寝が好きな真愛は、冬になると右腕が痛くなる。
 掛け布団にも敷布団にもモフモフのカバーを掛ける。モフモフのカバーは安い素材なので滑りが悪い。
 パジャマもモフモフにするから、もっと滑らない。滑らないということは、寝返りがしにくいということである。
 まして、ダイエットが上手くいかず、体が重いため大好きな右横向きに寝て、爆睡すると翌朝右腕、右肩が痺れて起きることになる。
 厚洋さんが元気な頃には、一緒に寝ていたので、彼が暖かくてモフモフの製品を使わなくても引っ付いて寝れば暖かかった。
 お互いに寝相の悪いもの同士だったので、彼の足がお腹の上にドーンとくれば、眠くても仕返しをしてやった。
 冬でもエアコンもかけずしっかり寝返りをして爆睡していたのだ。
(エアコンも買ってなかったし、若くて我々の 
 代謝も良かったので問題なかったのだ。)

スケートの帰り

「首が痛くて、右肩から右腕にかけて痛いと感じることがある。」
 それまでは、(体の痛みは筋肉痛。筋肉痛はゆっくりと動かして直すのが一番)と思っていたので、プールに行ってゆっくり30分泳いで、バタフライを25メートルほど泳ぐと、(何となくスッキリして痛みも取れていた)のだが、それが(スッキリ)しなくなったのだ。 
 今回、2回目の施術で巻き肩ではないかと言われた。
「巻き肩」とは、左右の肩が前方内側に入り込んでいる状態で、本来なら耳の直線上にあるはずの肩が、耳よりも前方に出ている。
 それにより、肩から胸にかけての筋肉が縮こまり、姿勢が悪くなるだけでなく、さまざまな不調の原因になる。
 巻き肩と猫背は同じものだと思われがちだが、実際は別物だという。
 猫背とは背骨が曲がり、背中が丸くなった状態。
 巻き肩は肩が丸くなった状態。
この症状が進行すると猫背になることが多いと言われる。

巻き肩になる原因として、巻き肩になる習慣として、第一に挙げられるのが、スマホの操作。
 スマホ画面を集中して見ていると、無意識のうちに首が下を向き、肩が丸まってしまう。
 同じように、デスクワークで長時間パソコンに向かっている人も、肩を前に突き出した状態になるので、巻き肩になりやすい。
「横向き寝」も巻き肩の原因のひとつ。
 横向きで寝ると、上半身の体重が肩にかかって、肩が前に出てしまう。(納得!)

「巻き肩」になると
⓵呼吸が浅くなる
⓶コリが悪化する
③姿勢が悪くなる

⓵呼吸が浅くなる
 巻き肩になると、身体の前面の筋肉が縮まっ
 てしまい、呼吸がしづらくなる。
 肋骨の動きも制限されるため、呼吸が浅くな
 り、体内に取り込める酸素量が低下し、これ
 によって血液中の酸素量も低くなり、血流が
 悪化するのだ。
 呼吸が浅くなれば、疲労感、眼精疲労、
 頭痛、睡眠の質の低下、代謝の低下を引き起
 こす原因となる。
 代謝が低下することによって、痩せにくい
 体質となるおそれがあると書いてあったが、
 すでに痩せにくくなっている!
⓶筋肉のこりが悪化する
 巻き肩になると、首から肩、上半身の筋肉
 が縮んだままとなり、柔軟性を失い。
 血流が悪くなり、肩こりや首こりの原因と
 なる。
 巻き肩を改善しようと、無理して背筋を伸ば
 すと、腰が反った状態「反り腰」になるので 
 背骨の本来のS字カーブが崩れて腰に負担が
 かかり、腰痛になる。
 すでになりそうなのだ。
⓷姿勢が悪くなる
 スマホを見ているとき、肩が丸まり、頭は
 前に出た姿勢になる。
 この姿勢が定着すると、姿勢が悪くなる。
 スマホを長時間見る習慣があるので、身体を
 動かす機会も少なくなってしまい、運動量が
 減る。運動量が減ると筋力が低下し、正しい
 姿勢を保つことが難しくなる。
❌悪循環に陥った!

真愛の首+巻き肩

 マッサージのお姉さんが教えてくれたのは、巻き肩の矯正。(癖になっているので治すのは大変!)
 まずは、姿勢や座り方から見直すことだそうだ。
 座るときは、しっかりと奥まで腰掛け、お尻を背もたれにつけ背筋を伸ばす。
 背中を背もたれにつけると、前かがみの姿勢が取りづらくなる。
◎頭が天井から吊るされているようなイメージ
 で、首が前に出ないようにする。
 腰をそりすぎない。
 スマホを操作するときは、顔の位置までスマホを持ち上げる。このとき、顔から30cmほど離すようにする。(これはなかなか大変で、5分と持たない。持たないから、目にも首にも良いのだ。)
 どんなことでも、同じ姿勢を続けることは、血流が悪化し筋肉のこりを助長する。
 特にスマホやゲーム、パソコンを操作しているときは、時間を忘れて集中しがちなので、意識的に休憩を取り、肩や首、上半身のストレッチを取り入れる。
(確かに、5分ごとに肩回しをするのも、瞬きをするのも良いことだ。)
 また、筋トレをすることで、姿勢を保持する筋肉がはたらき、正しい姿勢を保ちやすくなる。運動習慣を身につけることで、血流が改善し、筋肉の凝りの解消につながり、胸、肩、背中の筋肉を鍛えると、姿勢アップにもつながる。
 寝る姿勢にも注意が必要。
 横向きで寝ると肩が内側に入り込みやすく、巻き肩になりやすいとされていので、巻き肩改善を目指すなら、なるべく横向き寝は避けましょう。
(横向き寝が好きなのは、厚ちゃんの方を向いて寝るのが好きだったからで、一人で寝るのだから、上を向いて寝られるようにしなくちゃ。
また、遅くまでおやつを食べてしまうと、右下にして寝たくなるのだから、夜のおやつを我慢すれば、痩せるし巻き方も治るというものだ。)

昼間のワッフル

「肩や首が凝ってきた…」
「呼吸が浅くなっている」と感じたら、身体からのサイン。
 スマホを置き、凝り固まった筋肉をほぐし、血流の改善を目指しましょうという。
 フォークを置き、ナイフも置いてワッフルを見るだけっていうのも、ダイエットのスタートかも…。

・深呼吸をしよう!
1.両手を頭の後ろで組んで、両肘を外側に広げ
 ながら深呼吸しよう。
2.巻き肩になった姿勢を伸ばしながら、酸素
 を身体いっぱいに取り込むイメージをする。
・肩すぼめをしよう!
1.両肩を思いっきり上にあげ、脱力してストン
 と降ろす。凝ってる時はこれが凄く痛い!
2.次に左右の肩甲骨をギューっと寄せ、
 一気に力を抜く。
 凝ってる時は、ストンと下ろす時が痛い。
 これを各3回ほど
・肩回しをしよう!
1.両手を肩に添え、両肘を大きな円を描くよう
 に回す。
2.目線は上に、反り腰にならないようにする。
3.内回し、外回しを10回ずつ行う。
整体院で施術を受ける!
「気をつけても、なかなか巻き肩が治らない」「つらい肩こりをなんとかしたい」
なら、真愛のようにマッサージ整体に行くのも良いね。
 真愛もマッサージ師さんに姿勢の治し方を教えてもらった。
 驚いたことは、巻き肩から猫背になった真愛を治すのには、日頃から正しい姿勢を意識が大切。
「そうかぁ。方の上に耳・そして頭なのね。
 肩より、胸を張る感じね。
 これって背筋が無いからかな?」
と尋ねると、
「いいえ!腹筋です。
 腹筋ってとても大切なんです。」
 デブの元も、巻き肩・猫背の元も【腹筋】不足。
 巻き肩は放置しておくと、肩や首のこり、猫背の原因になるだけでなく、頭痛や眼精疲労などの不調も引き起こしてしまう。
(真愛が眼が悪くなったのも
 巻き肩が諸悪の根源だったかも?)

薮椿

 で、猫背についても調べてみたら、
浅い呼吸がさまざまな不調につながるという。
 椅子に長く腰掛けていると、人のカラダは重力に負けて骨盤が後ろに倒れやすくなる。
 オフィスの椅子は骨盤の傾きをサポートする設計になっているものが多いが、自宅の椅子やソファはそうではないため、どうしても骨盤が後傾しやすくなる、、
 正しい座り姿勢の場合、カラダの重心から真っ直ぐ下に延ばした線が床と交わる点「圧中心点」がカラダを支える「支持基底面*」の中に収まっていらそうだが、猫背になり骨盤が後傾すると圧中心点が支持基底面から外れるために天秤のように頭部がその重りの位置を調整するためにカラダの前へ移動するという。
 マッサージのお姉さんは、真愛の首を揉みながら、
「人の頭は、体重のおよそ10%。
 60キロとして女性なら5kgの頭をこの細い
 首で支えているのだから、大変。
 それも、前のめりになっていれば肩にかかる
 負担はすごいですよね。」

 支持基底面とは、体重や重力により圧を感じることができるカラダ表面とその間にできる底面のこと。
 座位の場合、足底と坐骨を結んだ面が支持基底面という。
 前屈みの姿勢は、肺を圧迫しカラダの中に空気を十分に取り込めなくなるため、一種の酸欠状態となり疲労しやすくなる。
 猫背がカラダに及ぼす影響は疲れやすくなるだけではなく、《背中が丸まると、肋骨周りの筋肉が凝り固まり深い呼吸ができなくなる。》
 呼吸には、酸素を血流にのせてカラダのすみずみまで届けるという大事な働きがあるので、呼吸が浅くなると、代謝の低下や臓器の働きが鈍くなる。
 さらに筋肉の凝りは血行不良を招くため、むくみが起こりやすくなる、睡眠の質にまで悪い影響を及ぼすという。
 外科的な外傷ではなく、どこか痛くなったら、その場所が痛くなるまでの別の要因が沢山あるのだ。
「歳だから痛くなった」と思わず、ちゃんと原因を調べて、治療できるものなら…。
 改善できるものなら、そちらの方向に向かって努力すべきだと思う。
 厚洋さんが逝って1619日。
「あなたはいつ頃から、痛みを感じたのですか
 そして、真愛はその痛みをちゃんととって
 あげることができたのでしょうか?
 さあ、プールにでも行って泳いでくるか!」

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります