値上げの秋・実りの秋
10月の電気・ガスの値上げ状況が発表された。
他にもレトルトカレー、食用油、紙おむつなどの商品から高速道路料金まで、身の回りで値上げが相次いでいる。
一応に、原油高や原材料高に加えて、ロシアによるウクライナ侵攻や円安も響いているからという。
一番はウクライナ侵攻ともいうが、元々全ての資源を他国に頼っていた日本だものこうなる事は十分にわかっていたのだ。
いったい何がいくら上がっているのか。
各企業の発表を基に、今後の予定も含め分野別にまとめた一覧表が掲載されていた。
【掲載分野の一覧】
▶即席麺 ▶小麦粉・パン
(小麦の国内生産は微々たるもの。
どこかの国に災害でもあれば直ぐに影響する
原油価格が上がれば輸入ものは高騰するのは
当たり前。
にも関わらず、企業は小麦文化を推進した)
▶食用油
▶冷凍・レトルト食品(輸送価格の高騰)
▶缶詰・加工肉(輸送コストがかかるのだ)
▶調味料 (何故だ?分からん)
▶乳製品 (牛さんの餌が高くなるのかな)
▶飲料 ▶菓子類 ▶飲食・コンビニ ▶日用品・玩具 ▶交通・輸送
そして、多くのものに「再値上げ」が続出という。
▶︎食用油、食パン、サバ缶…
原料高長期化が鮮明に現れるという。
▶︎あのキャラメルもアイスも、
▶︎なんと銀歯も…5月値上げ 止まらぬ円安、物価高に歯止めなく(銀歯は確かに歯がない)
ウクライナ侵攻でエネルギー価格が高騰、「悪い物価上昇」深刻化か…食品、ペットボトル飲料も値上がり…。
そして、最後に
【値上げの秋】です!とキャスターは言った。
毎年毎年言われる値上げ。
しっかりと「季語・秋」も入ってる。
購入すれば数百円から千円ぐらいもするピオーネを頂いた。
ご近所さんのお家の葡萄である。
甘い!安全!お安い?
厚洋さんは、5年生の国語の教科書に載っていた「お母さんの木」を読んでから、
「家を建てたら、
庭には実のなる木を植えよう。」
と、作中の五郎のような事を言っていた。
この物語は、大川悦生氏の反戦文学だ。
お母さんは子どもが生まれると桐の木を一本ずつ植えてきた。
大切に育ててきた5人の息子をみんな戦地に送り、一人一人の桐の木に向かって、
「お国のために頑張れ!」
と言っていたお母さんだったが、
一郎の戦死をきっかけに、秋になって、はたりほたりと葉を落とす桐の木に向かって
「痛かっただろうね。
辛かっただろうに。」
と、葉を拾いながらいうのだ。
どの子も戦死の知らせで帰ってくる。
「無事に帰っておいで。
一人だけでいいに、帰って来て。」
とかける言葉が変わってくる。
戦争が終わっても、ひとりも帰って来てくれない。
引き上げの電車が来る頃になると、毎日、毎日、お母さんは、息子を迎えに出かけて行った。
ある日、男が足を引き摺りながら帰ってきた。
「お母さん。五郎です!」
お母さんは出て来ない。
お母さんは、五郎の木に縋りつくように生き絶えていたのだ。
その後、五郎が子どもたちに言うのだ。
「甘い実のなる木を植えよう。」と。
お母さんの木のような思いを子どもたちにはさせたくないという事なのだ。
真愛も厚洋さんも同じ思いだった。
だから、桜桃の木だったり、柿の木だったり、蜜柑の木だったり、葡萄の木だったり…。
食べられる実がなるということは、私たちにとって「平和」の象徴だったのだ。
「実りの秋」でありたい。
ウクライナ侵攻から、「値上げの秋」になっている。
世界中が「戦争」の言葉に慣れてしまっている。世界中が「値上げ」の言葉にも慣れてきてしまっている。
誰も反対しない。
私も反対の声を上げず、黙っている。
心の底で
「こんな私に、何が言えよう!」
という情けない気持ちになってしまったのだ。
せいぜい。
このnoteに「変だよ!今の世の中。」
と書くしかない。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります