雪の降る夜 雪の朝
🎶 サーノエーヨーホエ
房州白浜ヨーホエ 住みよいところ(オサ)
真冬菜種のサ コラショ 花ざかりヨ
(ソラ ホーントカヨ)
夏は涼風サ 沖から吹いてヨ(オサ)
松の根ごろでサ 夢を見るヨ
ヨーホエ ヨーホエ ヨイコラショ🎶
これは「白浜音頭」の二番である。
真冬に菜の花が花盛りを迎えるほど、暖かくて住む良い所なのだと言うのだが、我が家は鹿野山の麓なので、房総丘陵の真っ只中で標高も白浜より高い。
だから、真冬は寒い。
今季は特に寒く、北側の庭は氷点下となり、結構厚い氷が張ったままになっている。
今朝は、特に冷えた。
暖房を付けていても寒くて目が覚めた。
新聞を取りに行ったら、チラチラと白いものが舞い始めた。
「雪が降る前は凄く寒いんだ。
でも、降り始めるとちょっとあったかくなる。
しっかり積もった家の中はあったかい。
雪の日は、音が無くていい夜だよ。」
以前厚洋さんが教えてくれたことだ。
厚洋さんの育ったところは、「釧路」。
雪はあまり降らないが、ガッチリ氷の張る街だったようだ。
「雪も良いけど、釧路のダイヤモンドダストは
もっと素晴らしい。見せてやりたいな。」
小学校でのスケート大会は、学校代表になって優勝してくるほどの厚洋さんだったので、雪が降ったり、氷が張ったりすると必ず「故郷」の話をしてくれた。
真愛もその話を聞くのが好きだった。
何度聞いても楽しい想像ができ、いつか冬の釧路に行きたいと思っていた。
8年ぶりの大雪で、首都圏は大混乱。
しかし、田舎の我が家では、小さなイルミネーションが雪の中でキラキラしていて、とっても静かで美しい雪景色でした。
ちゃーちゃんはにゃんちゃんなのに雪が好きみたいで出たがります。でも、きゃーちゅべたい!と飛んで帰って来ます。
お母んも元気に雪かき…。
お父んは「転ぶなよ。俺は運べないぞ。」と、お母んのおデブさんぶりを確認。
だから、お父んの車の雪はちょっとしか下ろさない。意地悪ばあさんでした。
雪の中にホッソリしたお母んが写ってます。
↑これは、4年前の真愛のhome pageの記事と写真だ。
ー 聖夜 ー
こんなに 静かな 雪のふる夜は
私の心だけ 故郷へ帰る
みんなは 元気で暮らしているか
私の おもいが 聞こえるだろうか
静かに 静かに 雪のふる夜は
私の 愛だけが 道にまよう
さだまさしさんの「聖夜」という曲だ。
雪の降る夜には、聖夜でなくても口遊んでしまう。「私の愛だけが道に迷う」の言葉が、厚洋さんを求めてしまう。
「雪は空からの贈り物」と綴ったのは科学者であり最高の文章家・中谷宇吉郎先生だ。先生が子供のために書き下ろしてくださった「線香花火」の説明文は、厚洋さんも真愛も大好きな教材だった。
今は、厚洋さんも中谷先生と一緒に空の上にいるのだろうか。
雪は空からの贈り物だから、嬉しくもあり、悲しくもあるのだ。
「お父さん そちらも今日は 雪ですか」
って言う俳句を厚洋さんが教えてくれたことがある。その時も子どもの思いを考えて泣いたが、今も涙が流れる。
何が一番悲しいか。
喜びも悲しみも分かち合えた愛しい人に、自分の思いを伝えても「返事が返って来ない」こと。
二度と愛しい人に会えないことだ。
「生きている」と言うことがどんなに素晴らしいことか。
愛しい人が生きている時にこのことに気づき、大切な時を過ごせていたら良かったのに…。
最近公開することが多い。
雪は夜半まで降り続く話だったが、
静かに降り続けた雪は、
静かに降り止んだ。
雪の朝。
全ての雪粒に太陽が一つずつ存在するからだろう。いつも以上に眩しい「雪の朝(あした)」である。
4年前には小さかった枝垂れ桜は、立派な雪の花を咲かせたまま輝いていた。
厚洋さんの車もないので、駐車場の除雪もしなければ、外にも出ない。
今日は「七草・人日」である。
古来中国では、正月の1日を鶏の日、
2日を狗(犬)の日、
3日を猪(豚)の日、
4日を羊の日、
5日を牛の日、
6日を馬の日とし、
それぞれの日にはその動物を殺さないようにしていたそうだ。
そして、7日目を人の日(人日)とし、犯罪者に対する刑罰は行わないことにしていたと言う。
また、この日には一年の無病息災を願って、7種類の野菜(七草)を入れた羹(あつもの)を食する習慣があり、これが日本に伝わって七草がゆとなったという。
日本では平安時代から始められ、江戸時代より一般に定着した。
人日を含む五節句が江戸幕府の公式行事となり将軍以下全ての武士が七種粥を食べて人日の節句を祝ったことが庶民に広がっていったのだ。
更に、この日は
「新年になって初めて爪を切る日」ともされた「七種を浸した水に爪をつけて、
柔かくしてから切る」と、その年は風邪をひかない」とも言われている。
真愛の母は、
「お元日は刃物を使わない。」
と言い、包丁や爪切り鋏等の刃物を使わせなかった。「命を殺める物」を使わせなかったのだ。
(ただし、お元日だけではなく、
人日の7日までだったのだ。
お母ちゃんの記憶違い。
それを信じていた真愛もいい奴だと思う。
笑笑。)
だから、真愛は今年、爪を切りたかったが、2日の朝に切った。
思い出すと、今まで大晦日のお節を作り終わってから、お風呂に入り爪を切り、ネイルアートをしていた。だから、7日まで切る必要はなかった。
ところが、大晦日から孫たちが来ていたので、それどころではなかった。
風邪を引きやすいのかな?
オミクロン株に感染しないといいな。
まあ、「七草粥」はちゃんと頂けたので、
「無病息災」いや「一病息災」で過ごせると思う。
真愛の思い込みの強さを「プラセボ効果」に生かせば良いのだ。
見事な雪の花も咲いたし、空からの贈り物も頂いた。
雪の多い年は、作物の成りが良いとも聞く。
テレビでは、雪道のスリップ事故を大声で伝えたあと、オミクロン株の拡大も早口で伝えている。
静かに何処にも出ず、noteを書けることが
「幸せ」なのだとも思った。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります