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秋分の日は、熱中症警報。    お彼岸に防災。

 季節が変だ。
 気象が変だ。
 国連の世界気象機関(WMO)の報告では、この50年で、気候変動や異常気象などを背景に、干ばつや洪水などの異常災害が5倍も増えていると言う。
 11000件を超える気象災害で200万人以上の人が死亡して、経済的損失は400兆円だと言う。
 これからも、熱波や干ばつ・森林火災はさらに増え、洪水・暴風・異常気温での犠牲者も増えると言う。
 9月の穏やかな日には、そういった災害がいつ起きてもおかしくない環境にいる事を忘れてしまう。
 勿論、地球の温暖化対策を進め、温室ガスを2030年までには、13年度比で46%削減しなければならない。
 今回は、防ぐための私たちの具体的な動きも大事な事だが、それは別の機会に書くことにし、
「気象災害」について、防災について書きたいと思う。
 9月1日の防災の日には、報道番組で1日だけ「防災について」考えさせてくれたが、もう、喉元を過ぎてしまった。

 穏やかな日であっても、異常気象と災害発生の真っ只中にいる事を考えなければならない。
 人は「死」と隣り合わせの「生」を忘れてしまう。真愛そのものである。
 コロナ禍で、お墓参りにも行けない方がいらっしゃると思うが、そういう遠出ができない方に、是非「熱中症」に気をつけながら自分の地域の災害予測をしながら、散歩をしてほしい。
 こんな事、休みの日じゃなくちゃ出来ない。
・自分の住んでいる建物や働いている所は
 どんな所か?
 津波が起こって、この川を逆流したら!
 河川の氾濫で、どこまで水に浸かるのか!
 短時間での豪雨で、下水は?アンダーパスは?
(おっ。ここの地下駐車場はすぐ浸水するぞ。)
 土砂災害なんて関係ねぇ。
(ここって盛り土?
 3mしか無いけど流れたら傾くよね、)
(えっ?ここの道って
      こんなに歪んでいたっけ?)
 直下型地震が来たら、高層ビルの窓ガラスが
 割れて落ちてくる所多いよな😵
 竜巻が起こりやすい、平地だよね。

 こうやって考えながら歩いたら、散歩は恐怖に変わる。
 前言撤回❣️
「熱中症」に気をつけて、さっさと散歩を終わらせてほしい。

 しかし、川沿いを歩いている真愛は、最近の水害の多さを思い出してしまった。
 この川の近くには、避難所になる旧小学校や地域の公民館がある。
 真愛の家は、山の中なので、厚洋さんと暮らしていた時から、
「避難所に行く途中の方が、よっぽど危険。」
と、避難をした事がない。
 最近の水害を見ていると、水の脅威を感じる。
 一階に水が流れ込んだだけで、冷蔵庫、洗濯機・家具が転倒し、畳が浮き上がるのだ。停電が発生し2階への避難も困難になると言う。
 しかし、いざ災害に直面すると、ちゃんとした行動を取れなくなるのが人間の心理だという。
 3.11の時に、日頃冷静でしっかりと真愛を守ってくれていた厚洋さんが、
「びっくりした‼️
 俺。チャー抱いて、裸足で外に逃げたよ。」
と、学校から帰った真愛に話してくれた。
 それでも、真愛は学校にいたので「教師らしい」行動が取れた?
「大丈夫。すぐ収まる。
 頭守って、窓から離れて!」
 揺れは収まらず、
「校庭に逃げるのよ。」
 プールの水は噴水のように真ん中で、水柱をつくって流れ出した。
 揺れが収まってからは、自分の身体が猛烈に震えていて止まらなかったのを覚えている。

 異常事態に直面した時、心の状態を保とうと自分にとって都合の悪い情報を無視したり、置かれた状況を過小評価してしまったり、楽観視してしまう心理作用の事を「正常性バイアス」というそうだ。
 要するに逃げ遅れてしまう事だ。
 一人の時は尚更で、不安と正しい判断なのかも分からず、周囲の動きを見てしまう心理
「多数派同調バイアス」も働くという。

 こうした心理を乗り越えるためには
⓵日頃からの訓練だ。
 自分にもそうした心理が働くという事を理解
 し、素早く行動できるように身体に叩き込むの
 だ。
 以前防災教育の中で聞いた話。
 冬山登山の優れた人は、自分が遭難して意識が
 なくなっても、
「1.2.1.2.1.2.…。」
 と言いながら前に歩いていたそうだ。
 無意識状態でも命を守る方法を身につける事が
大切なのだ。
 そして、[もし、自分がそうなったら]と考える癖をつけ、備えておく事も大切だとなのだ。

⓶有事の際には、勇気を出して率先避難者になる
 警戒レベルは5段階で発表され、地域の防災無線でも知らされる。
 特に、水災害の対策では、真っ先に避難行動を
 取る「率先避難者」の存在が不可欠。

⓷近隣と声を掛け合う。
 正常性バイアスを回避するためにも、地域の人
 との声の掛け合いなのだ。

 今年も、災害でたくさんの方々が亡くなっている。
 おりしも、今日はお彼岸の中日だ。
 先人の悔しさや悲しさを教えにして、異常気象による災害に立ち向かわなければならない。
               合掌!

ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります