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チヂミの世界で、海鮮チヂミはマイナー

「チヂミ」っていう単語は、日本に来て初めて聞いた。

チヂミは、釜山辺りで使っている表現で、ソウルっ子の私には??だった。
一般的な名称は「ジョン」

ジョンは、
小ねぎ、ニラ、白菜キムチ、じゃがいも、緑豆、牛肉、鱈、舞茸、唐辛子、肉団子、カニカマなどなど、パッと頭に浮かぶだけでも10個以上ある位、種類も豊富で、ポピュラーだ。みんな普通に食べて育ってる感じ。

例えるなら、天ぷらみたいなものかな。
作り方は違うが、なんでも天ぷらにできるみたいに、肉、魚、野菜、なんでもジョンになる。向いてる素材とそうじゃないのの差はあるけど。

作り方は、
材料を、
卵液にくくらせて、
小麦粉の衣をつけて、
気持ち多めの油を引いて、
弱火でゆっくり焼く。

これだけだ。シンプルだけど、美味しく焼くのは、それなりの腕が要る。

感覚的に、ジョンは大きくは2つに分けられる。

日常系ジョン:お好み焼きサイズで、家庭で小腹が空いた時によく食べる。  小ネギ、白菜キムチ、ニラ、じゃがいも、ズッキーニなど

祭事系ジョン:一口サイズが多く、ご先祖供養の祭事や、旧正月やお盆など親戚が集まる時に作る。日常でも、たまに作って食べるが、手間がかかるので頻繁には作らない。
 ダラ、牛肉、キノコ、肉詰め青唐辛子、えごまなど

その他としては花のジョンかな。ツヅジや菊などで作る。

日常系は作ってその場で食べていくが(それが一番美味!)、
祭事系は種類多し!量多し!弱火でゆっくりなので、とにかく時間がかかる。祭事の当日、朝から油のベールに包まれながらジョンを作っていた叔父を思い出す(笑)うちでは一番腕が良かったので、叔父に一任していた。

ハート型以外はうちでもこんな感じで作っていた。量はもっと多いけど。


ここで、「あれ?海鮮チヂミがない?」って気付かれた方もいるだろう。

実は、日本の韓国料理屋さんで定番の海鮮チヂミは、韓国ではマイナーだ。居酒屋さんでしか見たことがない。しかも名称は、海鮮パジョンー海鮮ネギチヂミだ。

パジョン(小ネギのチヂミ)は、家庭のチヂミのど定番で、雨の日は、「こういう日は、パジョンにマッコリだよな」という定型句もある位、ポピュラーだ。うちではイカ入りのパジョンを良く作っていた。でもあくまでも、メインはネギなのだ(笑)

海鮮をちょっと多め混ぜて居酒屋さんで出したのが日本に広まったんじゃないかと思う。

私のイチオシは、緑豆のチヂミだ。
超高カロリーだけど、遭遇したら一度はお試しあれ〜



              画像:캠핑_캠핑음식 (239), 황남원, 공유마당, CC BY

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