ストレンジャー・シングスを見た!

こんばんは。
あるこです。

なんと一年以上ぶりの投稿になります。
実はアカウントをもう一つ作って更新をしていましたが、そちらもすっかり放置をしており、なんとなくこちらに戻ってきました。

小説を書くこともなくなったので、トップのカクヨムのリンクを消さなければな…と思いつつ。

コロナ禍で思うように遊びにも行けず、仕事や家庭でも思うところがあり、ストレスばかり溜まる毎日が続いていますが、そんななかで今年の春頃にようやくNetFlixに登録しました!

なんでもっと早く登録しなかったんだろう? と思うくらい、面白いコンテンツに溢れていて時間がいくらあっても足りないくらいです。

もうすでにいくつか見終えたシリーズがあるのですが、そのなかでも今回は『ストレンジャー・シングス 未知の世界(原題:Stranger Things)』について語りたいと思います。

この先はネタバレを多分に含みますので、ご注意ください。

1980年代のアメリカの小さな田舎町ホーキンスを舞台にした、SF・ホラー。

子どもたちが主人公であることと、変なモンスターが出てくるという前情報しか持っていなくて、20代後半の自分が登場人物に共感できるのかな? とかSFは好きだけどエイリアンものは趣味じゃないと思っていた私は、ウォッチリストにも入れていないくらいでした。

でもいざ見てみると、SF・ホラーの世界観の中でティーンたちの友情や恋愛、親子や家族愛などヒューマンドラマの要素もふんだんに散りばめられていて、デモゴルゴンが登場しなくても面白い!(笑)

一言で表すと、SF・ホラー版のスタンドバイミーとでも言いましょうか。

優等生のナンシーは学校の人気者でちょいワルのスティーブと付き合っているけれど、身の回りで起こる不可思議な事件を追っているうちに陰キャのジョナサンにも惹かれていく。

最初は遊んでるくらいのつもりだったスティーブはいつしかナンシーのことを本気で好きになって…なんていう三角関係もある。

お気に入りのキャラクターがスティーブとホッパーなんだけれど、スティーブ、ものすごくいいヤツだと思いませんか?

人気者でウェイ系(死語なのか…?)だったスティーブだけれど、ナンシーを本気で好きになってしまって彼女を揶揄する友だちと決別するし、ナンシーやジョナサンと共にデモゴルゴンと戦うし、

セカンドシーズンではひょんなことからダスティンと親友になって、マイクたちガキンチョ組を護るために、大量のデモドッグたちと戦う。

しかもプロムキングの座を狙えるほどの学園の人気者なのに、ナンシーが本気でジョナサンを好きなことを悟るとスッと身を引く。

セカンドシーズン以降、すっかり当て馬キャラというかちょっと残念なポジションになってしまっているけれど、やるときはやる。男前です。

フォースシーズン以降でも活躍する場面があるといいな。

それからサードシーズンを見終わって、泣きました。
ストレンジャー・シングスに泣かされるなんてまったく予想外でした。

セカンドシーズンでみんなが必死に戦ってエルが閉じた裏の世界と繋がるゲートを、ロシアが秘密裏に巨大な装置を使って開けようとしていた。

裏の世界に取り込まれたりフレイされたことのあるウィルや子どもたちに再び危険が迫ると予感したジョイスとホッパーは、ロシア人の研究者アレクセイを人質に取り、装置を止めようと奔走する。

一方で子どもたちは、ビリーや街の人々の様子がおかしいことに気が付き、再びマインド・フレイヤ―が現れて、今度はエルを狙っていることに気づく。

こうやって大きな敵や目的は共通しているけれど、それに立ち向かう過程や辿る道がキャラクターによってそれぞれ違っていて、各シーズンのクライマックス付近で全員が集合するというストーリーラインも面白いし、ワクワクする。

時代柄、今のようにスムースに連絡が取れないことなども面白さを引き立てる一因になっていると思う。

助けを借りつつも装置の在り処へと辿り着くジョイスとホッパー。
サードシーズンの冒頭でジョイスに気のある素振りを見せていたホッパーだったけれど、見事にデートをすっぽかされていた。
それなのに今度はジョイスからデートに誘っていて…、この辺りから嫌な予感。

いやいや、こんな分かりやすいフラグを立てるわけないよね…?
これ2019年の作品だもんね…?

と怯えていたら、ロシア版ターミネーターが登場。
(彼は本当にターミネーターのオマージュなんだろうか。)

装置を止めるためには二人で操作をしなければならないが、ホッパーとターミネーターの肉弾戦になり、なんとかホッパーが勝利するものの、

(ロシアの傭兵に一介の小さな町の警察官が勝てるというのも突っ込みどころはあるけれど。)

装置が破損し、ホッパーはジョイスがいる安全な制御室に戻れない。

こうしている間にも子どもたちはマインド・フレイヤ―に襲われていて、一刻の猶予も無い状態で、ジョイスはベルトを駆使して操作をし、装置を破壊する。その爆発に巻き込まれて、ホッパーは死んでしまう。

辛すぎます。
まさかホッパーが死んでしまうとは思わなかった。
だって、死なないキャラですよね?ああいうタイプって…。

自分は幸せになれないと悟っているのか、何を引き換えにしても子どもを護ると腹を括っているのか潔いジョイスに対して、見ている私が受け入れられなくて狼狽える。

せっかく家族と普通の生活を手に入れられたのにまた失ってしまったエルが可哀そうだし、切ない。

それからフレイされてしまっていたビリーも、母親の記憶をエルと共有したことによって我を取り戻して、子どもたちを庇って死んでしまう。
彼も可哀そうなキャラクターだったし、もう少し救われてほしかったな。(イケメンだしね)

スターコートでの戦いから3か月が経ち、エルを引き取ったバイヤース家は遂にホーキンスから引っ越すことに。

そりゃあ三度も子どもが危ない目に遭って、二人も恋人を亡くしてしまっては、とうとう慣れ親しんだ街にも愛想が尽きるよね。

ジョイスがホッパーの遺品を片付けていると、警察の制服のポケットから一枚のメモが出てくる。

マイクとエルが四六時中一緒にいることや、いちゃいちゃしていることをよく思っていなかったホッパーが書いた、二人と平和的に話し合うための原稿だった。

結局、ホッパーがマイクを脅してエルから遠ざけてしまったので、読まれることのなかった原稿だったが、ここに来てエルの手に渡ることに。

娘を失ってから洞窟にいるようだったこと。
エルを護りたかったけれど、傷つくことも悪いことではないと思い直したこと。
エルとワッフルを食べたりゲームをした日々が楽しかったこと。
それがマイクによって盗られてしまったようで、寂しかったこと…。

"But, please, if you don't mind, for the sake of your poor old dad,
keep the door open three inches."
―だけど、お願いだ。
できることなら、歳をとった可哀そうな親父のために、
ドアを7cm開けておいてくれ。―

この最後の一文でもう涙が止まらなくなったんですが。

マイクと別れろと言うわけでもなく、ただ「7cmドアを開けたままにしてほしい」という願いの小ささというか、

エルのために命という全てを掛けたという想いや行動とは裏腹に、
望んだことがあまりにも些細なこと過ぎて。

上手く言えないけれど、その対比にぐっときてしまった。

娘が心配で堪らないけれど、彼女のこの先や幸せを想えばこそ手放さなければいけないという気持ちがせめぎ合った結果、ホッパーができる最大の譲歩がこれだったんだなと。ものすごく彼らしいと思った。

彼の遺体が見つかっていないというところに一縷の望みを掛けたい。爆発に巻き込まれて死亡したのではなくて、実は爆発の拍子に裏の世界に飛ばされてしまって、今もマインド・フレイヤ―たちと戦っていて、フォース・シーズンではホッパーを助けに行くのがメインストーリー……。

とかにならないですかね。

何はともあれ、想像していたよりかなり面白いドラマでした。
2022年リリース予定のフォース・シーズンが楽しみで仕方ないです。


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