私は元ぽちゃ専デリヘル嬢のメンヘラ女です。 #自己紹介
…いや字面やべーな!!
でもね、この一文だけから溢れ出る物凄い地雷臭を、一旦見て見ぬ振りをして、一度会って話してみて欲しいんですけど、
そうしたら案外、明るくて害のない、いい人だと思います。(自分で言うか)
少なくとも、そうあろうと頑張っているつもりです。
そんな私は今も、うつ病を患っていて通院中なのですが、家の外に出られるようになってから結構時間もたっていて、現在は無理のない範囲でアルバイトをしています。
いまはほんと、それなりに、
幸せな生活をしています。
そんな私が、なんでわざわざ、こんな地雷臭のスゴい自己紹介を今更するのかというと、
私、ずーっとやりたいと言っていて、
今年こそ、やりたいことがありまして。
それが、
デリヘル時代のエピソードの舞台化
なんです。
これね、本当にいい話なの。
デリヘルに限らず風俗嬢の話って、ツイッターでもよく見かけるのはクソ客の話が多いし、
マイナスのイメージが強かったり、「おちた」なんて言われ方したり、自分を大切にしてないみたいに言われてたりするんですけど、
私がしたいこの話は、
まだ若かった私が、
死にたくて、死ねなかった私が、
優しくてスケベで可愛い男性たちに、
救われた話なんです。
デリヘルで働いていたのは、二十歳前後の時。
もう10年くらい前のことになります。
私の父は、「子供は十八まで育てたら親の責任は果たしたのでそれ以上面倒をみるのは御免被る」といった考え方の持ち主でしたので、私は追い出されるように、また逃げるように一人暮らしを始めました。
虐待を受けていたというようなことはありませんが、実家は子供の時から(正確にいつの頃からかは覚えていませんが)「住まわせてもらっている」家でしたので、ずっと居心地が悪くって、だから、家を早くに出られたことは私にとって幸いなことでした。
しかし、私には精神疾患がありました。
しかも当時は家族の理解もなかったし、自分でも病気ときちんと自覚できていなかったので、通院もまともにできていませんでした。(母だけ理解があり時々他の家族に内緒で病院へ連れて行ってくれていました。)
「自分で自分をキ○ガイだと思い込むのはやめろ」と言われておりましたので、病気をきちんと自認することが遅れてしまいました。
未だに、どこからが病気で、どこまでが性格のせいなのか判断がつかないのですが、特に困った点として、
私は、
とにかく自信がなく
人に迷惑をかけることを極度に恐れていて、
何か失敗をしたときなど
自分が生きていることそのものが最悪であると
思い込み、動けなくなる癖がありました。
今でも、時々苛まれる思考ではあります。
例えばデリヘルで働くちょっと前、
ある日私は勤めていたバイト先で遅刻をしてしまいました。
そこで当時のバイト先の店長にこう言われました
「大丈夫、もう二度としないでくれれば、それでいいから」
もちろん、店長は、私の失敗をフォローするつもりで、そう言ったのだとわかっています。
しかし私は、呼吸が浅くなり、冷や汗をすごくかいて、おなかが痛くなって体調に異常をきたし、返事ができなくなってしまいました。
私は、自信がありませんでした。
だってその日だって、遅刻するつもりなんてなかったのです。
私は今後一切遅刻しないことを約束できないと思いました。
だから私は
「私は今後も遅刻をしてしまうと思います。お店にご迷惑をおかけするわけにはいきませんので、私のことは、どうかクビにしてください。」
といって、アルバイトを辞めました。(実際はもっとやりとりや、なんやかんやがあったと思いますが、割愛しています。)
本当にいつも、こんな調子でした。
自分でも愚かしいと思います。
最初はいいのです。
明るく元気に振る舞うのは当時から得意でした。もともとあまり初対面から人に嫌われるようなタイプではありません。
しかし一度何かミスをするとダメでした。
一度何か嫌われたり、見損なわれた可能性があることが起きるとダメでした。
私はここにいていい人間じゃないと思いました。
わかっています。気にしすぎです。
人はそこまで、私のことなんか気に留めていません。
だけど自分が人に不快感を与えているような気がしてしまうと、もうダメでした。
申し訳なくて、なんにも手につかなくて。
自分の一挙手一投足が、すれ違う他人に不快感を与えているような気がして、街中でその場で動けなくなったこともありました。(勿論その場で動かないほうが圧倒的に邪魔ですし、それを理解もしているのですが、どうしてもしばらくは涙が出てくるばかりで動けなかったのです。この件があった時期は、同じことを繰り返してしまっては人様にご迷惑をおかけするので暫くは自分に外出を禁じました。)
仕事がさらにできなくなって、ミスは増えて、肩身が狭くなって、また辞めて。
アルバイトは続かず、すぐに生活が困窮しました。
そして私は、風俗で働くことを決めました。
キャバクラは、綺麗で可愛くないと働けないイメージがありました。
私は自分の容姿にもものすごくコンプレックスがありましたし、当時の私には
なんとなく風俗嬢の方が、容姿のハードルが低いような気がしたんです。
(一緒にお酒を飲むなら綺麗な人のほうがいい、性的サービスに関しては一般的に抵抗がある人が多い分、ある程度容姿には許容の幅がある、みたいなイメージでした。)(偏見甚だしいですね。)
しかもぽっちゃり専門なら、私でも働けるかもしれない、と思い、ぽっちゃり専門デリヘルの面接を思い切って受けました。
(ちなみに私自身はあまり、性的なサービスをすることに関しては抵抗はありませんでした。)
(私の不安は「しかし自分のような女に果たして需要があるのか?」この一点でした。)
そこから物語は始まります。
こんなに自己肯定感が低く、自分には生きる価値も無いと思っていて、人に迷惑をかけてばかりなのに、死ぬのが怖くて死にきれない、生き汚い自分が大嫌いだった私が、
嘘でも、お世辞でも、社交辞令でも、
たとえそれが自分の欲望を満たすためでも、
「可愛い」「好き」「愛してる」という言葉や
キスや抱擁や優しさや
そしてなによりお金をもらうことで
自分をどうにか肯定して
なんとか生きていく話です。
お客さんたちは、
(そりゃあ時々、本番強要をしてきたり、無愛想な人もいたけれど、)
優しくて愛おしくて、そして可愛い人たちでした。
確かに間違いなくスケベな人達でしたけど、
スケベであることはそんなに悪いことでしょうか?
最近はスケベであること自体が悪いことのように言われているような気がして、私はなんだかちょっと悲しいのです。
タチの悪いスケベ(not勃ちの悪いスケベ)は勿論確かに存在します。
でも、私はもう少し、
善良なスケベたちを表現したいと思いました。
いま頑張って脚本を書いているところ。
R18にはなりますが、あまり重くエロくしすぎず、ポップでキュート(?)な作品にしたいなと思っています。
例えば、
「まっとうな人生」というレールから自分が「おちて」しまったと思っている人や、
「おちて」しまうことを極度に恐れている人や、
「おちて」しまった人を見下してしまう人や、
風俗に対してとにかく無条件に嫌悪感を抱く人や、
自分のスケベさに罪悪感を感じすぎてしまっている人…
などに、特に見てもらえたらいいなぁと思っています。
伝えたいのは、
清廉でまっとうであることは、生きる上で絶対条件ではないということです。
そして
人を救うのはまっとうな善意だけではないということ。
「自分を大切にしなさい」という正しくてまっとうな人は、あの頃の私にお金をくれはしないでしょう。(寧ろ無条件にお金をくれる人がいたらちょっと怖い)
キスや抱擁をしてはくれないでしょう。
私は間違いなく、あの時スケベに救われました。
スケベは悪いことばっかりじゃない。
きっと面白くていい話になります!!
絶対に舞台化したい!!
よかったら応援してください。
そしてよかったら、見に来てください。
私は優しくて善良なスケベがいたから生きられました。
精神的にも、金銭的にも。
いまでも感謝しています。
ひらた さおりプロデュース公演
『夜更けの陽だまり』
20XX年某月某日
やる!