ビジャレアル
↑↑このことを全く知らない僕が
『ぶらりビジャレアル旅の報告会』に参加してきました。
まず、ビジャレアルとは、スペインのリーガ・エスパニョーラ8位(2020.3.20現在)のチームである。
今回旅の報告をしてくれたのは、長尾彰さん、西原雄一さん、木野下瑛博さんのお三方でした。
この報告会に参加しようと思ったきっかけは、西原さんのnoteを読んでいて、選手の育成について気になることが書かれていたからです。その一文が『言語化に慎重』という文でした。
これは単に、丁寧な言葉を遣うということではなく、頭の中に浮かんでいることや、感じたことをどうやって相手に分かりやすく伝えるか(聴き手側のことも考え)、という意味合いがあるのではないかと思い、参加に至りました。
では、一体どんなことが話されたのかというと、
・ビジャレアルというサッカーチームが街のなかでどんな位置付けにあるのか。
・人口がそこまで多くない街で、どうしてトッププレイヤーが生まれるのか。
・選手の育成方法
ざっとこんな感じでした。
その中で、僕が一番聞き入っていたのは選手の育成方法でした。
それから、僕は現在3種類の本を読んでいます。その本の内容も踏まえながら、感想を記そうと思います。
ちなみに僕はサッカーは専門ではないので、細かな技術指導などの話をされてもわかりません。
ですが、先日からあるサッカー漫画を読んでいます。
それが、『アオアシ』です。
サッカー漫画でありながら、二人の人物の指導者としての在り方にとても心を惹かれます。
まずは、福田監督(東京CEユース監督)
もう一人が伊達コーチ(東京CEユースヘッドコーチ)
どちらも、選手自身が考え、行動することを大切にしています。
ティーチングが直接的な指導で答えを教えるのに対し、
コーチングは選手に考えさせ、理想像を引っ張り出し、サポートする。
アオアシではコーチングに重きが置かれているように見えますが、ティーチングとコーチングの違いを把握した上で、絶妙なタイミングでこの二つを使い分けているところが面白いです。
そして二人とも自分が指導者としての立場をしっかりと理解しています。
二人が指導者として成長していくシーンも見応えがあります。
ちょうどこのアオアシを読んでいたので、ビジャレアルの選手育成についてとても興味があり、尚且つ、アオアシとの共通点もみつけることが出来れば面白いかなと思い、お三方の話を聞きました。
・ビジャレアルの指導は『システマチックに指導を行うのではなく、個人の成長を大切にしている。』
・ナバーロさんは「ミスをしよう」ということを何度も口にしていました。人はミスから学び、ミスから成長する。ミスをしないことがミスである。
上の2つは西原さんのnoteに書かれていました。
個人の成長とは、おそらく、自ら考えて実行し、その結果を振り返り、次にどう生かしていくかのサイクルの事でしょうか。さらにそこに『目的』が生まれ、うまくいくにはどうしたらいいか、思考をめぐらせる。
常に自問自答(セルフトーク)を続ける感じですかね。
そして、これらの主体は常にその人自身であること、内面にベクトルが向いているので『個人』になってくるのでしょう。
また、成長ということは、成功を求めているわけではありません。そこで2つ目『「完璧なリーダー」は、もういらない。』という本の内容を思い出しました。
その中には、
「ヒエラルキー型の組織や賢者風リーダーシップは、短期的な成功をもたらすことができる。」
そして、
「ネットワーク型の組織や愚者風リーダーシップは、長期的な成長をもたらすことができる。」
とあります。
長期的な成長、です。
すぐに結果などが欲しい場合はフィールドが変わってきます。
ビジャレアルやアオアシの指導者は、個人の成長に視点を置いているため、愚者風リーダーシップを発揮しているのだと仮定できます。
愚者風リーダーは、「プロセスを重視し、コミュニケーションの量を優先、そして自分の出番を待つ」
ビジャレアルでは、選手たちに答えを出させるようなサポートや環境づくりに努め、話をする機会を圧倒的に増やします。そして、その日の動画を選手自身が分析し、コーチと一対一ですり合わせをします。
選手ファーストとでも言うんでしょうか。個人の考えを大切にし、互いに考えていることを共有する。
同じ方向を見て「共に歩む」姿勢が感じ取れました。
選手に強制的に行わせるのではなく、選手の中の『どうしたい?』に気付かせ、それをもとにティーチングやコーチングを実践していくのでしょう。
これまでお会いした指導者には尊敬する方が多くいましたが、今まで出会ったことのないスタイルで、とても惹かれました。
次に、『ミスをしよう』と言葉を発するナバーロさんという方。この方の詳細は各自で調べてみてください。
このミスをしようという中には、人はミスから学び、ミスから成長する。ミスをしないことがミスである。という考え方があります。
また、先程の「完璧なリーダー」は、もういらない。では、『本気の失敗は価値がある』という言葉に、全力で取り組んで、あと少しで成功に手が届かなかった失敗には価値がある、失敗にも価値があるものと、そうでないものに分かれることが明記されています。
ミスから学ぶ、本気の失敗は価値がある、この意味を僕ら指導者は理解し、実践していく必要があると思います。
スポーツであれ、勉強であれ、その子の生き方であれ。
挑戦させるのであれば、失敗を承知で挑ませてあげたいですね。
ミスを恐れながらビクビク状態でチャレンジしても、それは怒られないように、怒られないやり方を模索していることになり、本気の挑戦とは言えないからです。
その繰り返しは、指導者と選手の関係を良好にするものではなく、支配を生む方法が確立することになります。
ミスを許容するのではなく、ミスを推進する。
それは必要な経験であり、学びである。
個人の成長 は、時間が必要です。
また、指導者と選手の関係性も重要です。
対話が占める割合は多く、考えを擦り合わせたり、共に目指したり。
関係に亀裂があれば、その時間は居心地が悪くなってしまう?言いたいことがいえなくなる?などが起こるかもしれません。
そこに『心理的安全性』が高いのか、低いのか。(この表現が正しいかわかりませんが)
言いたいことが言える関係も必要ですね。
ここで、指導者がリーダーシップをどのように発揮するのかが腕のみせどころになるかもしれません。
常に道しるべを示す方法もあれば、共に道を探すのも、伴に道を創るのも、様々な方法があると思います。
状況に応じて互いにベストなものを選択できれば結果がどうであれ、納得感も高いでしょう。
むしろ結果よりも個人の成長が大事なのですから。
今回の旅の報告会ではまだまだ感じたことがありますが、これ以上長くなると、言いたいことがうまくまとめられそうにないので、その時が来たらまたnoteを更新しようと思います。