デブ猫ちゃんヨーグルト
「ウム。 デブ猫ヨーグルトです。」
今日の朝ごはんのとき、ヨーグルトをひと口食べながら夫が言った。
一瞬何のことか分からず、愛犬ビションフリーゼのことを言ったのかと思った。
なぜなら、先週末のおうちシャンプーで白い毛がホワホワにふくらみ、さらに昨夜からの雨の湿度でホワホワが倍増しているからだ。
毛足の長いデブの白猫ちゃんみたいなのだ。
デブ猫ちゃん...??
笑いながら愛犬の方を見たと同時にハッと思い出した。
そうそう!デブ猫ちゃん牛乳を買っていたのだ。
我が家は毎朝ほとんど同じメニュー。
コーヒー、ゆでたまご、パン、ヨーグルト4点のみ。
少しだけこだわってるのは、パンは私が焼き、ヨーグルトは夫が作ること。
ホームベーカリーとヨーグルトメーカーに材料を入れるだけだけど 笑
ホームベーカリーは昔から愛用して2代目だ。
今は2斤用で焼いたものを切り分けてラップとジプロックの二重で包んで冷凍してストックしている。日替わりで食べられるように、常時3種類くらいをストックしている。
材料を入れるだけだけれど、小麦粉に凝ったり、
全粒粉やライ麦の配合をかえたりとそれなりに工夫はしている。パンの場合は、ほとんど失敗はない。
だが、ヨーグルトは、牛乳や気温や発酵時間次第で出来上がりが結構バラバラになる。
「おお、クリーミー!これはパックで売っているレベル!」という日もあれば、
「これは飲むヨーグルトですか?」
「もしかしてこれは乳清というやつですか?」
な仕上がりになる日もある。
スーパーでヨーグルト用の牛乳を選ぶとき、「どうかクリーミーなやつができますように」と祈りを込めてカゴに入れる。
今回選んだデブ猫ちゃん牛乳は、売り場で最初に見つけた時、「何?猫?...ぷふっ、デブ猫ってすごい名前 (笑) 」と手に取った。
身内からモノシリタロウと呼ばれる夫が、「ああ、デブ猫。新聞で連載している猫やん。」と迷わずにサッと2本をカゴに入れた。
「え?これにするの?」と聞くと、「うん。デブ猫、デブ猫!」とハテナな答えが返ってきたけれど、私も「デブ猫かぁ。うん。デブ猫!」と笑いながら賛同した。
牛乳のパッケージにはこう記されていた。
調べてみると、愛媛新聞で連載された創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」が神戸新聞でも人気連載となり、兵庫県の乳業メーカー「共進牧場」とのコラボが実現したそうだ。
まず第一弾として、兵庫県内の小中学校で給食で出された。
子どもたちに読書の面白さを伝えたい
牛乳を手にしたデブ猫主人公マルが「本を読む人生もおもしろいゾ」と伝える牛乳として子どもたちに提供された。
子どもたちの活字離れが進む中、毎日楽しく牛乳を飲みながら、物語に触れ、本を読む面白さや広い世界を知ること、人への思いやりを持つことの大切さを子どもたちに伝えたいとの願いが込められていたそうだ。
先日スーパーで見つけた牛乳は、コラボ第2弾。
今度は家庭でマルの牛乳が楽しめるようになった
ようだ。
そのマルの牛乳をはじめて使ったヨーグルトが、今朝我が家のテーブルに登場した。
そしてやっと最初の
「ウム。 デブ猫ヨーグルトです。」
ひと口食べた夫が、かなり満足して発した感想だった。
めちゃくちゃクリーミーで上出来のヨーグルトになっていた。
高価な牛乳を使ったときよりも、クリーミーさとほどよい酸味があり、ほんとうに美味しい。
愛犬にデブ猫と間違えてごめんねと思いながら、
スプーンですくってニコニコ食べた。
デブ猫ヨーグルトです。
デブ猫ヨーグルト、、、
頭の中で、勝手にデブ猫マルちゃんがヨーグルトを売りにやってくるような妄想の世界が始まった。
朝、ピンポーンとウチにデブ猫マルちゃんがヨーグルトを売りに来てくれたら、(もちろん
2足歩行で)
「きゃぁ、絶対買うっっ!」一人で勝手に悶えてしまった。
小さなコロンとしたビンの容器で、手渡されるところとかまで浮かんできて、きゃーと思いながら
モグモグとヨーグルトを食べきった。
*見出しの写真も、神戸新聞NEXT「かなしきデブ猫ちゃん」よりお借りしました。