〜リリックとポエムの違い〜
まいど!!
ハイサイクリエイターズファイルです。
僭越ながら、今回はリリックとポエムの違いについてお話をさせていただこうと思います。
「センス」という言葉を多用するみなさんも、またそうでないみなさんもリリックとポエムという言葉にきっと耳馴染みがあるのではないかと存じ上げております。
ではそれらは一体どういうものなのかということについて詳しいお話をさせていただこうと思います。
「あの曲、フロウは良いんだけどさ〜リリックはイマイチなんだよね〜」
こんなセリフをマックで女子高生がフランス人と話してるのを聞いたことはないでしょうか。
リリック(lyric, lyrics)の語源は古代ギリシャの楽器"リラ(Lyre)"からきています。
リラとは竪琴のような楽器です。
そのリラに合わせて歌う詩が発達し、抒情詩を意味するものとなりました。
ではリリックが意味する抒情詩とは一体なんなのでしょう。
〜抒情詩とは〜
詩人個人の主観的な
感情や思想を表現し、
自らの内面的な世界を読者に
伝える
詩のことを意味します。
言い換えの表現で同一の意味をなすと思われがちな"叙情詩"という言葉もありますが、「汲みだす」の意味から「表現する」を表すようになった漢字である「抒」を当てはめて使うのが本来的であるとされています。
抒情の形式としてバラードやヴィネラル、ソネットなどがあるのは皆様もご存知ではあると思いますので割愛致します。
そして抒情詩のほとんどが脚韻に基づいた韻律を用いることでその抒情を表現しています。
西洋の抒情詩の場合、韻律のないものは抒情詩と認めないなど決まり事がいくつか存在しています。
ここで日本語の詩について触れるのであれば、「日本語でのソネットが成立しないように西洋のルールに当てはめる必要が無く限りなく自由であるべき」と考える人もいるかもしれません。
抒情というからこそ"感情"が深く関わっていると「抒情詩を突き詰めることによって最終的に感情へ行き着くのではないか」と頭を過ることがあるとは思います。
ただそれは違うと言えるでしょう。
あくまでも抒情詩というのは"内容"が核であり、ビジョンでもありそこに感情が入り込む余地はありません。
抒情詩というものは分かりやすく、親しまれやすいものです。
ですが自由なリズムで主観的感情を伴う言葉を述べるだけではそれは詩の体を成しているとは言い難いのではないでしょうか。
抒情詩には内容があり、それは全て時系列で言えば書いたその時現在の出来事になります。
では日本語詩において、内容としての出来事に形式として韻を与えれば抒情詩になりうるか。
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